185回 文教科学委員会(私学のいじめ問題等)

2013-11-05

○矢倉克夫君

ありがとうございます。公明党の矢倉克夫です。
さきの参議院選挙、埼玉選挙区、初当選をさせていただきまして、今日が初めての質問となります。どうぞよろしくお願いいたします。(発言する者あり)ありがとうございます。
先週の下村大臣による御挨拶、国づくりは人づくりである、全く共感をいたします。私、まずこの人づくりとは何であるのか、念頭に置きながら、二点、いじめ問題とオリンピック、パラリンピックについて御質問をさせていただきたく思います。
まず冒頭、いじめ問題、特に私学でのいじめ問題についてです。
今私の手元に、あるお母様からの要望書がございます。この方のお子様、息子さん、現在私立中学の学生さんでいらっしゃいますが、学校内でいじめに遭いまして登校できない状態になっております。学校もなかなか適切な対応ができず、お母様はいろいろ悩まれて教育委員会の方に御相談に行きましたが、私学の問題ですので教育委員会は管轄外。やむなく自治体の教育課の方に相談をしましたところ、教育、いじめの専門家がいらっしゃらない。対応として返ってくるのは、私たちは話は聞けるけど何もできませんというようなお声ばかりでございました。どうしようもなくなりまして、結局、その息子さん、現在中学校三年生、中学一年の半ばからずっと登校拒否の、登校できないというような状態になっております。一生懸命、一時期は学校の方に通おうとしたんですが、サッカー大好きなこの少年、部活の先生にも、君は休んでいるわけだからレギュラーにもうなれないんだと、そういうような心ない言葉も受けてしまいまして、結局、心を閉ざしたまま今この状態になっているということです。
先日、このお母様、私の下にいらっしゃいましたが、何でこういじめに遭った子供がやむなく転校せざるを得ないような状況に追い込まれてしまうのか、もっと国が何かできないんでしょうかともう泣きながら訴えられました。
その思いも込めて、幾つかちょっと質問させていただきたいと思います。
私、まず最初に思いましたのは、私立のいじめ現場、対応するノウハウ、教員がいじめにどうやって対応すればいいのか教わる機会というのが公立に比べてなかなか少ないのではないかという点でございます。
お手元に配らせていただきました文部科学省の資料、平成二十三年度児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査、様々な項目が書かれております。三十四ページと一枚目に書かれているところ、いじめに対してどのような取組を日常しているのか。職員会議等を通じていじめ問題について教職員間で共通理解を図っている、これは公立が九〇%数値出ておりますが、私立は六五%。また、道徳や学級活動の時間にいじめにかかわる問題を取り上げる、これは公立八六%、私立は六〇%。その他の項目も大体私立は公立に比べて三分の一から半分ぐらいです。いじめの問題に対して地域の関係機関と連携や協力をしたのは公立で一二%、私立は一・七%。また、いじめを認知した場合、裏に回らせていただきますが、アンケート調査を実施したのは公立九七%、私立は四三%。家庭訪問をしたのは公立六一%、私立二八%。このような数が出ております。
このようなことからは、公立の学校の対応に比べて私立の対応はやはり少ないのではないかと。特に、教員へのいじめ対策指導について、教育委員会が教員研修センターなどを通じて研修を行っておりますが、受講する教員の方々、例えば公立五百五十人に対しては私立三人ほどというようなお話もお伺いをしております。
まず、いじめ防止対策法十五条二項で、公立、私立をかかわらず、教職員のいじめ対策に関する理解を深めるための啓発活動を学校に義務付けておりますが、この規定の実効性を図るために具体的にどのような対応をされているのか、お伺いしたいと思います。

○政府参考人(前川喜平君)

先生おっしゃいますとおり、私立学校におきましても公立学校と同様に、いじめ対策に当たりましては、教職員が平素よりいじめを把握した場合の対処の在り方につきまして十分理解を深めておくということが必要でございます。
文部科学省におきましては、最近の事例でございますと、いじめの防止等に関する普及啓発協議会というものを開いたわけでございます。これはこの十月の三十一日と十一月の一日の両日開催いたしました。この協議会は、教育委員会あるいは全国の私立学校も含めた教職員を対象にいたしまして、いじめの問題に取り組むために必要な基礎的な知識の習得と理解を図るということ、さらに、いじめ防止対策推進法が成立いたしましたので、その法律に係る国のいじめ防止基本方針を説明いたしまして、いじめ対策の効果的な推進を図ろうとしたものでございます。この協議会には参加者が五百五十四名おりましたけれども、うち私学関係者は百八名、約五分の一は私学関係者でございました。
また、私立学校のいじめ対策の強化を図るためには、いじめ対策に関する事業といたしまして、文部科学省が委託をして研修事業を実施していただいているというケースがございます。これは一般財団法人の日本私学教育研究所に対してでございますけれども、私立学校教職員のいじめ等の問題行動への対応スキルを向上していただくと、それを目的といたしまして研修事業の実施を委託しているところでございます。
先ほど先生が御指摘のございました、国の独立行政法人の教員研修センターが主催しておりますいじめの問題に関する指導者養成研修というのがございますが、これにつきましては、今年度の研修参加者五百五十一名おりましたけれども、うち私学関係者は三名にとどまっているということでございます。従来、独立行政法人教員研修センターの研修事業が主に公立学校の教職員あるいは教育委員会の指導主事等を対象としているということからこういった結果になっておりますけれども、今後とも、これらの取組を通じまして私立学校におけるいじめ対策の支援のためにも教員の研修の機会を増やしてまいりたいと考えています。

○矢倉克夫君

ありがとうございます。引き続き御対応いただければと思います。
いじめによって不登校になった生徒が直面する最大の課題は、やはり進学の問題もあると思います。いじめを理由にした不登校などによって出席日数が足りない、このような状態に置かれた、それに対する救済措置としてレポートの提出や追加テストなども考えられると思いますが、この点について御見解をいただければと思います。

○副大臣(西川京子君)

ありがとうございます。
本当に、いじめが原因で不登校になった子供さんを持つお母様、母親の気持ちって本当に切ないものがあると思います。そういうときに、教育委員会等がそれに対して余り対応が適切でなかったというような現状は、やっぱり今このいじめが本当に教育の現場で最大の課題になっているわけですので、もう少し何とか対応の仕方があったろうにという思いもありますけれども。
そういう中で、当面、一番の関心事は高校入学だと思うんですね。そういう中で、高等学校の入学者選抜というのは学校教育法施行規則の九十条第一項で規定されておりまして、中学校が作成する調査書、いわゆる内申書ですね、それと学力検査の成績、そして必要に応じて各高等学校が独自に設定する要件に基づき、各学校、高等学校の校長が認可する、基本的に校長先生にその権限があります。
ですから、そういう中で、この不登校生徒の取扱いにつきましては、文部科学省の方でもかねてから、従来より、進学動機等を自ら記述した、きちんとそういうものを書いた書類の提出、それと、調査書以外にそういうものを提出させて、調査書とともにそういう自己申告の記述したものなどを参考にしながら適切な配慮をするようにという弾力的な取扱いを促していたところでございます。
ただ、現実に、不登校の子供たちについて、一部の高等学校ではやはりそういう合否の判定について欠席回数を考慮に入れないようにするなど特別な取扱いに配慮が行われているんですが、現実には、やはり全体の千三百校のうち二百十二校が特別な配慮をしていると答えたということで、一割弱ということで、文部科学省としては、やはり今後、高等学校の入学者選抜においてはこの不登校生徒に対して弾力的に取り扱うようにと、なお一層促してまいりたいと思います。

○矢倉克夫君

ありがとうございます。
特に私学はどうしても私的自治の範囲内でなかなか対応も難しい部分があると思いますが、是非御対応いただければと思います。
最後に、やはりこの私学のいじめに関して、いじめの最大の課題は、いじめに遭われた方が相談する窓口というのが公立に比べて私立はやはり少ないという点であると思います。どうしても私的自治、自主独立を重んじるという部分が入ってきますので、行政はなかなか立ち入れない部分はあるんですが、先ほど御紹介した要望書の中でも、本当に親子共々消えてしまいたいと思うほどつらい、もう誰も助けてくれない、こういうようなお声を聞くと、私学といえども国はもう少し関与できるのではないかと改めて思うところです。
私は教育の目的というのは子供の幸福であると思っております。社会全体で教育、支えていく、その社会、教育のための社会というものを構築するためにも、やはりこの目的観に立ったときは、子供の幸福のための共通の課題であるいじめにどう対処するのか、これは公立であれ、自主独立を重んじる私立であれ、全く同じことであると、このように感じております。ですから、やはりもう少し国が私立のいじめ問題に対しても積極的にかかわっているというメッセージも発する必要があると思います。
例えば、平成二十五年のいじめ対策等総合推進事業として四十七億円を付けて、公立では全公立中学校のスクールカウンセラーの配置、拡充なども行っております。私学においても、私学助成の特別補助金の増額など、いじめ問題に対応した教育相談体制の拡充、考えられます。また、文科省の児童生徒課にはいじめ対策の部署があります。私学行政課においても関連部署と連携をしていじめ対策の強化が図られるべき、このように御尽力されたいと改めて感じるところではございますが、大臣、御決意をいただければと思います。

○国務大臣(下村博文君)

委員のおっしゃるとおりだと思いますが、ただ、矢倉委員のこの資料ですけれども、このアンケートで、私学の方が取組が熱心でないのではないかという数字についての御指摘がありましたが、必ずしもこの数字で私学が不熱心だとも言えないのではないかと私は考えておりまして、これは学校がきちっと取り組むという自負の下に、こういうことをしなくても済んでいるという私学も一方でかなりあるのではないか。ですから、単純に公立と国立で比べて私学が熱心でないとはちょっとこの数字上言えないのではないかというふうに思いますが。
ただ、御指摘のように、私学でもいじめに遭っている子はやっぱりいるわけですね。こういう現象に対しては、いじめは決して許されないと、これは加害者にも被害者にも傍観者にもさせない、これが前国会で、まさに超党派の議員立法で作っていただいたいじめ対策防止法でありますし、これをあらゆる子供に対していかに徹底させるかということについてしっかり取り組むことは、これは公私を問わず当然のことだというふうに思います。
今、御指摘のようなことがあった中で、個々の私立学校の対応については私立学校の所管庁である都道府県の私立学校主管部局が基本的には行うというものであります。いじめ防止対策推進法に基づき先日策定した国の基本方針においても、私立学校主管部局において、重大事態があった場合等に適切に対応できるよう、体制を整備するとして、都道府県の私立学校主管部局の体制整備を促しているところでもございます。文科省においても、所管庁がその機能を十分に果たすことができるよう、教学面の指導を所管する初等中等教育局と、そして私立学校法に基づく学校法人経営の指導や私学助成を所管する高等教育局がより一層連携して指導、支援をしてまいりたいと考えております。

○矢倉克夫君

ありがとうございます。
私学の方が不熱心だというよりは、一つ、やはり私立の教育の現場の方々がいじめに対してどう対応していいのか公立に比べて学ぶ機会がひょっとしたら少ないのではないかと、そういう問題意識で質問をさせていただきました。
いじめ問題、やはり国がどうしても私立の中の話だからというふうに引いてしまうと、それが一つのメッセージになってしまうこともあるかと思いまして、国が私立についても、いじめというのは本当に共通の子供の幸福に対しては大変な問題であって、しっかり対応していくという、そういう力強い前向きなメッセージを今大臣からいただきました。更にいただければというふうに思い、改めて質問させていただきました。
次に、オリンピック、パラリンピックについてでございます。
オリンピック・パラリンピック招致が決定をいたしまして、私も感動の余り跳び上がってしまいました。本当に御関係の方々のこの決定に対するまでの並々ならぬ御尽力に改めて敬意を表したいと思います。一連の招致活動において私が特に感動をいたしましたのは佐藤真海さんのプレゼンテーションであります。私にとって大切なものは、私が失ったものではなく、今私が持っているものである、佐藤さん、このようにプレゼンテーションでおっしゃいました。この言葉を聞いて、本当に障害の中で必死に頑張った方の力強さというのを改めて実感をした次第です。
今回、東京でパラリンピックが開催される、私、佐藤さんのお話を聞いて、少なくとも二つ意義はあるなと実感をいたしました。
一つは、このパラリンピアンの力強さ、これを次代を担う子供たちが間近で見ることで、困難にも打ちかつ力というのを培っていく教育的意義であると思っております。
オリンピックのアスリートの方々の見せてくれるはらはらどきどきするような興奮と、また夢、希望、これもすばらしい。他方、パラリンピックのパラリンピアンの方々は、本当に不幸にして障害を負ったわけですが、努力に努力を重ねて健常者以上の技術を示される、これを見て本当に子供たちが、こんなに夢と希望と感動を与える姿見せられて、前に向かって頑張っていこうと思える、これほど教育的意義はないと改めて思っております。
二点目は、私、日本でパラリンピックを開催することで、いわゆるノーマライゼーション、障害をお持ちであっても健常者と均等に当たり前のように生活できる社会こそがノーマルな社会であるというこの理念を社会に根付かせるために非常に意義があると思っております。
この点、思い返されるのがロンドン・パラリンピックであります。ロンドン・パラリンピック、世界的にも非常に成功した例だと称賛をされておりました。土壌には、やはりパラリンピックをみんなで盛り上げていこうという、そういう社会の動きがあったと思います。オリンピックと同じようにパラリンピックの競技もテレビ中継されました。一番私も中継等を見て非常に感嘆をしたというのは、このパラリンピックの競技に役員として参加された方々のお姿ですね。単なる役員としてではなくて、パラリンピアンの競技一つ一つに対してもう積極的に声を上げて、観客全体を盛り上げていく。ただの役員ではなくて、もう自分たちがパラリンピックというもののすばらしさを盛り上げていく主体者であるという意識が非常に見えていたと思います。これらの報道に触れて、私も日本でも同じような土壌を何とかつくっていきたいと改めて思うところでございます。
なかなか日本では東京五輪というふうに言って、オリンピックだけが見えてしまうような部分もあるが、そういう部分ではパラリンピックの啓発ももっと進めていって、この日本の教育的意義についても、また社会の土壌の与える意味合いについても本当に重要なこの機会をとらえていくべきではないかなと思っております。
二〇二〇年まであと七年間ございます。オリンピック・パラリンピックの啓発、振興で今言ったような意義をとどめるためにも、文部科学省には現在の所管も超えて先頭に立っていただきたい、改めてこのように思うところではございますが、御意見を賜れば幸いです。

○国務大臣(下村博文君)

昨日も、羽田空港の国際線のところで「トビタテ!留学JAPAN」のキャンペーンをブエノスアイレスのアスリートの方々に御協力をしていただいて行いました。佐藤真海さんは、昨日も被災地、現地に入っておられまして、石巻から中継で参加していただきましたが、このブエノスアイレスにおける感動的なスピーチ、これはほかのプレゼンターもみんなすばらしかったですけれども、佐藤真海さんのプレゼンも大変に国民が感動したスピーチだったというふうに思います。
御承知のように、文部科学省も、厚生労働省と話をして、このパラリンピックのパラリンピアンについても全部一括して、スポーツ庁の設置よりも先駆けて、もう来年から一体化することに既にしております。二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックがこれから更に一体感を持った、できるだけイベントも工夫しながら、このパラリンピアンによる子供たちとの交流機会の一層の拡大や、あるいは教材等の作成によって、勇気、決断、感動、平等といったパラリンピックの価値、精神を子供たちに体得させるような取組を一層進めてまいりたいと思います。

○矢倉克夫君

ありがとうございます。
大変心強いお言葉をいただきました。子供たちのためにも、何とぞ、パラリンピック更なる発展のために私も力を尽くしていきたいと思っております。
今、オリンピック、パラリンピック一体となってというふうに大臣おっしゃってくださいました。先ほど既に質問一部は出ていたところでありますが、この一つの象徴がスポーツ庁の設置であります。大臣も既に一般新聞等で、できる限り早くこの設置を進めたいというようなことをおっしゃっておりました。
改めて質問は繰り返しはいたしませんが、同じような質問の部分になりますが、この一つの表れとして、私、今、ナショナルトレーニングセンター、これもやはりパラリンピアンも使えるような形にすることが一つのオリンピックとパラリンピックの統合の象徴でもあると思います。
ナショナルトレーニングセンターには様々な機能があると思うんですが、異なった競技の方々が同じところで競技をするというこの一体感というのも非常に大きいと思います。特にオリンピアンとパラリンピアンが一緒に競技をする、練習をするという意味も非常に強い。その上で、このナショナルオリンピックトレーニングセンターのバリアフリー化等も進めるというようなことも御検討いただきたいというふうに思っております。
ただ、先ほども話もありました、まずはその地域地域ごとに必要なこの施設を造っていく、地域の医療機関との連携も図っていく、このようなお話も非常に大事であると思っております。あらゆる意味でこのパラリンピックの競技者の方々が競技しやすい環境をますます整備していくという、こういうような方向性というのをまた再度確認したいと思って質問をさせていただきます。どうぞよろしくお願いします。

○副大臣(櫻田義孝君)

今後、障害者スポーツが厚生労働省から文部科学省に移管されることや、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックの開催を踏まえ、オリンピック、パラリンピック、共に選手強化を推進していくことが大事であると考えております。
ナショナルトレーニングセンターについては、元々オリンピック選手のメダル獲得を支援する観点から設置されたものであるが、近年、パラリンピック選手の利用促進の観点から、宿泊施設であるアスリートヴィレッジにバリアフリー対応の宿泊室を整備し、競技団体間で調整しながら可能な範囲で、水泳、陸上、アーチェリーなどのパラリンピック選手にも既に利用いただいているところでございます。
また、平成二十六年度概算要求におきましては、パラリンピックの移管を機に、既存施設をナショナルトレーニングセンター競技別強化拠点施設として指定し活用する事業、メダル獲得が期待できる競技をターゲットとして、スポーツ医科学、情報等の多方面から専門的かつ高度な支援を実施しているマルチサポート事業について、パラリンピック競技を対象にトライアルとして実施するため必要な経費を要求しているところであります。
今後、パラリンピック選手のナショナルトレーニングセンターの利用につきましては、引き続き関係団体と連携を図っていくとともに、オリンピック、パラリンピック双方の選手強化については関係機関、団体と連携協力し、トレーニング環境の整備に取り組んでまいりたいと考えております。

○矢倉克夫君

ありがとうございます。是非よろしくお願いいたします。
最後、一つだけ質問させていただきます。
特に、佐藤さんのスピーチにもありましたが、スポーツの力というのは新たな夢と笑顔を育む力、希望をもたらす力、人々を結び付ける力とあります。私がこのスポーツの力を最も感じてもらいたいのは、やはり被災地の子供たちであります。
私自身も参議院議員とさせていただいてより、福島始め様々な被災地を訪問させていただきました。その中でいろんなお話を聞くんですが、特に福島の子供たち、放射能の関係もあっていろいろ精神状態が不安な部分もある。非常に衝撃的だったのは、福島の女子中学生が、自分たちは子供が産めない体になっているんじゃないかと思っていらっしゃる方もいるという話も聞いて、本当に衝撃を受けました。この子供たちに心のケア、もう被災者の心に寄り添って被災地の復興に全力を尽くす、大臣もおっしゃってくださいました。これをしっかりと党派を超えて届けることが政治家の役割であると思っております。
先ほど来もお話もありました。このオリンピック・パラリンピックの力を、スポーツの力を、子供たちに、被災者の子供たちに見せる意味でも、オリンピック・パラリンピックの事前合宿地などを被災地で行う、その他様々な取組をしていただきたいと改めて思うところではございますが、最後に御所見をいただければと思います。

○国務大臣(下村博文君)

二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックについては、この大会の成功だけでなく、そしてまた単なる一過性の行事とするだけでなく、そして東京だけの一極集中を更に加速させるような行事とすることでなく、日本全体を元気にしていくことが必要だと思いますし、また、新しい新たな日本を目指す、そういうチャンスを二〇二〇年からつくっていくという、そういうふうなとらえ方を是非していきたいと思います。
そして今、御指摘がありましたように、二〇二〇年をターゲットイヤーに、東日本大震災や福島原発事故から着実に復旧復興を成し遂げて、そして世界中の方々に東北、被災地を是非見に行っていただくという機会も積極的につくるために、既にIOCあるいはJOCでもアスリートと子供たちが交流するスポーツイベントをこの被災地等で行っておりますけれども、二〇二〇年大会に向けて、こういう関連イベントの実施、それから聖火リレー、また各国代表選手団の事前合宿など、様々な取組を今から準備をしていく必要があるのではないかと思います。
これらの取組については具体的には来年二月までに設立される大会組織委員会において検討されることになっておりますけれども、委員御指摘の内容について、大会組織委員会において被災地と連携しつつ、しっかり検討されるよう、その取組を促してまいりたいと思います。

○矢倉克夫君

ありがとうございます。