18歳選挙権法が成立

2015-06-18

公明新聞:2015年6月18日(木)付

北側一雄副代表

来夏の参院選から適用へ
公明、45年にわたり訴え実現
北側一雄副代表に聞く

選挙権年齢を現在の「20歳以上」から「18歳以上」に引き下げる改正公職選挙法(自民、公明、民主など与野党6党が共同提出)が、17日の参院本会議で全会一致で可決、成立した。来年夏の参院選から「18歳選挙権」が実現する見通し。法改正のポイントについて、法案提出者の1人である公明党の北側一雄副代表に聞いた。

若者の声を政治に反映

―18歳選挙権が実現する意義は。

北側一雄副代表 一番大きいのは、若者の声を政治に反映させるということです。日本が抱える政治課題は若者の未来と直結しています。今の若者世代も国の借金を支払っていくわけですから、将来の政策も彼らの声に耳を傾け決めなければなりません。議員や政党も、これまで以上に若者のための政治を心掛けるようになります。

公明党が45年以上前から国会質問で取り上げ、国政選挙の重点政策に掲げるなど、18歳選挙権の実現を一貫して推進してきたのは、こうした目的からです。

―無責任な投票を懸念する声もあるが。

北側 国立国会図書館が昨年2月、世界各国の選挙権年齢を調べたところ、調査可能だった191カ国・地域のうち、9割以上の国が18歳選挙権を導入しています。昨年9月のスコットランド独立の賛否を問う国民投票では、16歳から投票権が与えられていました。18歳と19歳、特に高校生の一部に選挙権を持つ人が出ることの心配は要らないと思います。その上で、社会や地域の課題を自分の問題と捉えて主体的に関わるようにする「主権者教育」は重要です。学校教育の一つの柱と位置付けるべきと考えます。

―選挙運動、政治活動もできるようになる。

北側 18歳選挙権を認める以上は、選挙運動や政治活動も基本的に自由です。ただし、学校は大切な教育の場所です。その目的に反しないように一定のルールが必要だと思います。法律による規制よりも、各地域の教育委員会でガイドライン(指針)を作成し、それに基づいて学校が自主的に規制する方が良いでしょう。

旧文部省(現在の文部科学省)が1969年に出した高校での政治活動を制限する通知については、高校生の一部が有権者に加わったことを踏まえ、抜本的に見直す必要があると考えます。

―民法の成年年齢は20歳、少年法の適用年齢は20歳未満のままだ。

北側 法律には、それぞれの目的に合った年齢条項が定められています。民法は、すでに法制審議会(法相の諮問機関)が成年年齢を「18歳に引き下げるのが適当」と答申を出していますが、少年法の適用年齢をめぐる議論は、法制審議会でも始まっていません。一方、公明党内では「民法・少年法等成年年齢の検討に関するプロジェクトチーム」で積極的に議論を進めているところです。

成立した改正公選法では、少年法が罪を犯した少年の更生を目的としている点を踏まえ、公明党の主張で、買収などの重大な選挙違反でなければ、20歳未満の少年にはそのまま少年法を適用することにしました。

―現行法では、選挙権があっても投票できないケースが生まれている。

北側 選挙権年齢に達した直後に引っ越した人が、新住所地に転入して3カ月未満で国政選挙を迎えた場合、選挙人名簿に登録されないため、旧住所地でも新住所地でも投票ができません。18歳選挙権が来年夏の参院選から適用されると、高校を卒業して進学や就職で引っ越す時期と名簿登録の時期が重なり、こうしたケースが増えるとみられます。

公明党は、引っ越し前の住所地で、選挙権年齢に達する前も含めて3カ月以上住んでいれば、その住所地で投票ができるようにする公選法改正案を自民党などと今国会に共同提出しました(17日に成立した改正公選法とは別の法案)。ぜひ今国会で成立させ、18歳選挙権の実現と同時に適用させたいと考えています。

政治参加 10代の手で広げたい

祝う会で高校生ら

祝う会で高校生ら

「リビジョン」の会合で高校生らに報告する北側副代表=17日 衆院第2議員会館

10代の手で政治参加を広げたい―。17日の改正公選法の成立を受け、衆院第2議員会館で、18歳選挙権実現に取り組んできたNPO法人Rights(高橋亮平代表理事)と、一般社団法人リビジョン(斎木陽平代表理事)の会合がそれぞれ開催され、公明党の北側一雄副代表も出席して成立を喜び合った。

高橋代表理事は「選挙権拡大は70年ぶりの快挙」と強調。リビジョンが立ち上げたティーンズ・ライツ・ムーブメントの百瀬蒼海代表(高校3年生)は「10代が選挙に関心を持つ企画で盛り上げたい」と語った。