戦争の記憶 語り継ぐ

2015-08-10 ニュース

公明新聞:2015年8月10日(月)付

献花する山口代表=9日 長崎市の平和公園

献花する山口代表=9日 長崎市の平和公園

山口代表が献花70回目 長崎原爆の日

長崎は9日、70回目の原爆の日を迎えた。爆心地に近い長崎市松山町の平和公園で、市主催の「長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典」が営まれた。被爆者や遺族、安倍晋三首相らが参列し、原爆死没者の冥福を祈った。公明党から山口那津男代表をはじめ、遠山清彦衆院議員、秋野公造、河野義博の両参院議員、麻生隆、川崎祥司、宮本法広の各長崎県議、向山宗子、久八寸志、山本信幸、永尾春文、林広文、福澤照充の各長崎市議、明石功、大塚克史の両佐世保市議、山口喜久雄諫早市議が参列した。

田上富久市長は平和宣言で、「悲惨な戦争の記憶を語り継いでいくことが必要だ」と世界に呼び掛けた。また、核兵器保有国や各国に対し、被爆地訪問を求めた。

安倍首相は、非核三原則について堅持を表明。唯一の被爆国として「国際社会の核軍縮の取り組みを主導していく」と述べた。

式典には、過去最多の75カ国が参列した。米英仏ロ中などの核兵器保有国に加え、開発疑惑が持たれるイランも初めて参加。米国からはケネディ駐日大使の他、ゴットメラー国務次官も出席した。

式典は被爆者でつくる被爆者歌う会「ひまわり」の合唱で始まり、7月末までの1年間に死亡が確認された3373人の名前を記した原爆死没者名簿4冊を遺族らが奉安した。死没者数は16万8767人となった。

犠牲者に水と花輪をささげた後、原爆投下時刻の午前11時2分に鐘の音などに合わせて1分間の黙とうをした。

遺構保存、国の支援強化

長崎市で山口代表 城山小被爆校舎を訪問

城山小の被爆校舎で当時の状況について話を聞く山口代表ら=8日 長崎市

公明党の山口那津男代表は8日、長崎市の市立城山小学校(旧城山国民学校)の被爆校舎を訪れ、関係者から話を聞いた。これには秋野公造参院議員、党長崎県本部の県議、市議らが同行した。

同校舎は、爆心地から約500メートル西に位置し、原爆投下で同校の児童約1400人の命が奪われた。現在は、平和祈念館として被爆の惨状を伝える施設になっており、2013年に国の文化財に登録されている。

山口代表は、校舎内に設置された原爆投下直後の写真や、被爆による焦げ跡などを見て回るとともに、城山小学校被爆校舎平和発信協議会の内田伯会長らと意見を交換した。

訪問後、山口代表は「被爆の実相を伝える重要な遺構であり、後世に伝えるためにも、保存に向けて国が支える仕組みをさらに強化すべき」と語った。

「核のない世界」に全力 山口代表が講演

党長崎県本部主催の被爆70年平和講演会に参加した党員ら=9日 長崎市

公明党の山口那津男代表は9日、党長崎県本部(麻生隆代表=県議)の「被爆70年平和講演会」に参加し、党を挙げて核兵器廃絶の先頭に立つ決意を表明した。講演会には県本部所属の議員や約400人の党員らが参加した。

山口代表は、被爆70年の今年、被爆者の平均年齢が80歳を超えたことに言及し、「被爆地の惨状を後世に伝え残す取り組みの支援や、“もの言わぬ被爆者”である被爆遺構の保存も、丁寧に後押ししていきたい」と述べた。また、各国の青年世代による被爆地訪問を推進する考えも示した。

また、三重県伊勢志摩で来年開催される先進7カ国(G7)首脳会議(サミット)に先立つ外相会合で、参加国の外相が広島に集うことを紹介し、「公明党が核保有国の首脳による被爆地訪問を提案してきたことが実を結んだ。今後も核のない世界の実現に全力で取り組んでいく」と訴えた。

2015-08-07 ニュース

公明新聞:2015年8月7日(金)付

記者会見で見解を述べる山口代表=6日 広島市

記者会見で見解を述べる山口代表=6日 広島市

被爆の実相、世界に発信
山口代表が力説
体験伝え、遺構を後世に

公明党の山口那津男代表は6日午前、広島市内で記者会見し、被爆70年の大きな節目を迎えたことを踏まえ、核兵器廃絶に向けた取り組みを着実に進めていくために全力を尽くすと訴えた。会見要旨は次の通り。

【核兵器廃絶】

一、来年の先進7カ国(G7)首脳会議(伊勢志摩サミット)関連の外相会合が広島市で開かれる。核廃絶へ公明党が昨年提言し、誘致活動を政府に強く求めてきたことが実った。被爆地である広島で外相会合を開くことに各国が同意したこと自体、大きな前進だ。

一、唯一の被爆国として、わが国が核廃絶を進める役割は重要だ。外相会合では、合意形成へ日本が核保有国と非保有国の“触媒”の役割を果たす。核廃絶に向けた法的枠組みの議論に着手する動きが出るのが望ましい。そして、核のない世界への新たな取り組みとして「広島宣言」を出してほしい。被爆の実相を世界に伝え、核兵器禁止条約締結への流れをつくっていく。

一、被爆を体験した方の多くが80歳を超えた。被爆体験を後世に伝えていく取り組みを支援するとともに、「もの言わぬ被爆者」といわれる原爆遺構なども、どう後世に残していくか検討すべき時ではないか。

【平和安全法制】

一、国会で審議されている関連法案は、戦争を起こさせない仕組みをつくるのが目的だ。「戦争防止法案」と言ってもいい。国際社会の安定へ抑止力を高めると同時に、国連を中心に国際社会が協力する機能を高めるため、日本が一層、貢献していくことが重要だ。

【戦後70年談話】

一、(閣議決定の有無について)首相が出す以上、国民、国際社会から重みのあるものと受け止められる。責任が伴う談話と捉え、内閣で最終的に判断してもらいたい。歴代内閣の考えを継承するとの趣旨が国民、国際社会に伝わるものでなければならない。中国、韓国との関係改善に資する内容になることを望んでいる。発表前に首相から相談があれば、意見を申し上げたい。

広島で70回目原爆の日

平和記念式典で平和宣言終了後、平和を願いハトが上空に放たれた=6日 広島市中区の平和記念公園

広島は6日、70回目の原爆の日を迎えた。広島市中区の平和記念公園では、市主催の「原爆死没者慰霊式・平和祈念式」(平和記念式典)が行われ、被爆者や遺族、安倍晋三首相ら約5万5000人が参列。公明党から山口那津男代表をはじめ、斉藤鉄夫、赤羽一嘉の両衆院議員、谷合正明、山本博司の両参院議員、田川寿一、栗原俊二、日下美香、石津正啓の各広島県議、平木典道、安達千代美、星谷鉄正、米津欣子、原裕治、渡辺好造、碓氷芳雄の各広島市議が参列した。

松井一実市長は平和宣言で、「絶対悪」である核兵器の廃絶に向け、世界指導者に「『人類愛』と『寛容』を基にした国民の幸福を追求し、武力に依存しない幅広い安全保障の仕組みをつくり出していかなければならない」と訴えた。

式典には過去最多の100カ国と欧州連合(EU)代表部の代表が参列した。米国からはケネディ駐日大使のほか、政府高官として初めてゴットメラー国務次官が参列した。原爆が投下された同8時15分に遺族代表らが「平和の鐘」を打ち鳴らし、1分間の黙とうをささげた。

安倍首相はあいさつで、「唯一の戦争被爆国として、現実的で実践的な取り組みを着実に積み重ねていくことにより、『核兵器のない世界』を実現する重要な使命がある」と強調。

また、9月に米ニューヨークで開かれる国連総会に「新たな核兵器廃絶決議案を提出する」と表明した。

【矢倉かつお】法務委員会(人種差別撤廃法案)_20150806

2015-08-06 矢倉かつおチャンネル

原爆投下より70年

2015-08-06 ブログ

世界で初めて原爆が投下され、今日で70年です。写真は昨年広島を訪れた際のものです。
中学時代に初めて訪れた原爆ドームでの衝撃が忘れられません。
決して決して繰り返さない。
犠牲を無駄にしないためにも、核の魔性と戦います。

189回 法務委員会(人種差別撤廃法案審査 実態調査の推進等)

2015-08-06 国会質問議事録

○矢倉克夫君
こんにちは。公明党の矢倉克夫です。よろしくお願いいたします。
今日は人種差別撤廃法案審議でございます。
まず、発議者の先生方、また関係者の皆様方、このような形での御努力、改めて敬意を表したいというふうに思っております。
人種差別の撤廃、とりわけヘイトスピーチに関しまして、このヘイトスピーチというのは今回の法案を通じていかに重大なものであるのか、先ほど猪口委員もおっしゃっていましたが、今後の啓発活動というものもこれを契機にまたしっかり進めていく、その意味では非常に今日の審議も大変に意義のあるものであるというふうに改めて私も評価させていただきたいと思っております。
私も、主に昨年よりなんですが、在日韓国・朝鮮人の特に若手の方々とよくお話をする機会を与えていただいています。三世、四世の方が多いかとは思ってはおりますが、皆様から今いただくお声というのは、先ほど有田委員からもお話もあった、本当に夜、外を一人で歩いたりとかするのも恐ろしいぐらいの気持ちになる、殺されるというふうに思っているような方がやっぱりいらっしゃる。その気持ち、心情というのはもう察して余りあるなというところもあります。また、やはり生まれながらに日本にいらっしゃる方が多い。なのに何でこんなことを言われなけりゃいけないのかというこの悔しさみたいなのも私に非常にぶつけていただきました。本当にそういう思いをしながら生きていらっしゃる。本当に申し訳ないなと思い、ヘイトスピーチというのは、これは断じて許してはいけない、私も改めて政治家の一人として決意をさせていただいたところであります。
ヘイトスピーチの問題は人権の問題でも当然ございます。それとともに、やはり日本の在り方の問題でもあるというふうに私も思います。特に、マイノリティーの方々が何かおびえながら生きていかなければいけないというこの社会そのものがやはりおかしいと。日本がどういう社会の在り方を求められているのか、そういうような方々と共生できるような在り方、これがやはり日本の社会の在り方であるというふうにも思っておりますし、特にこのヘイトスピーチの在り方というのは、言論はやはり言論同士ぶつかり合うものなんですけど、大勢でわあっと非常に脅威を持たせるような発言をして示威行動をしていく、対抗言論というのは許さないような、民主主義の在り方そのものとやはり違う表現の在り方であるというふうに私も思うところであります。それを日本はどうやって考えていくのかという問題であります。
冒頭、まずいろいろと御紹介したいところがあり、時間をちょっと取っていただいて大変恐縮なんですが、我々もこういうような観点、公明党としても、七月二日に官邸の方、提言を提出させていただきました。私もこの提言の前文に主に関わらせていただいたんですが、簡単にポイントをまず御紹介させていただきたいと思います。
やはり、昨年八月、国連の人種差別撤廃委員会が日本政府に対して勧告をしたと。我々の意見としては、このヘイトスピーチというのは、個人の基本的人権に対する重大な脅威であるのみならず、差別意識や憎悪、暴力を蔓延させ、社会の基盤をも揺るがすものであって、到底許されるものではなく、政府を挙げて直ちにその対策を講じなければならないと。
そしてその上で、我々としては、ヘイトスピーチ問題は単なる表現規制の問題にとどまらず、我が国国民のマイノリティーに対する意識、そして今後の社会の在り方に関わる問題と捉えております。そして、仮にヘイトスピーチが日本社会の根底に存在する人種差別意識が先鋭的に表出したものであるとした場合、その背後にある構造的差別に対する総合的な対策を講ずる必要があり、これなくしてヘイトスピーチ問題の根本的な解決、被害者の真の救済とはならないと考えております。
規制に当たっての課題を引き続き検討する一方、政府に対して、人種差別のない日本社会を築くためどうすればいいか、根本的な議論を開始することを強くお訴えをさせていただき、我が国が世界に冠たる人権国家となるためにもしっかりと政府に要望させていただいたところであります。
具体的には、総理や法務大臣から断固たる姿勢を示すとともに、人権教育の強化や啓発活動を通じて社会全体の意識を向上させること。そして、直ちに社会生活全般における人種差別の実態調査を行う。また、当事者の意識や心情、プライバシー等に配慮した調査方法を研究するとともに、政治的中立性を担保する。その実態調査を踏まえた上で、人種差別の解消に向けた基本法の整備を含む実効性ある人種差別撤廃政策を策定すること。このような内容でございました。
菅官房長官に申入れをしたときには、官房長官からも予備費にも言及されて、即座に実態調査というところもおっしゃってくださいまして、そのまますぐにマスコミの方にも話して、翌日の新聞に出るという形でありました。私も正直その場にいてびっくりして、一緒にいた遠山座長も大変にびっくりされていた。政府の改めての意気込みというものも私も感じさせていただいたところであります。
もう少し続けさせていただきます。
もとより、表現の自由との問題もあるわけですが、これをもって対策を取らないという理由にはならないというふうに改めて思っているところであります。特に、我々注視して、申入れの際にも政府に特にお伝えをして、官房長官もしっかりとメモを書いていらっしゃったのが、やはり京都朝鮮第一初級学校事件、この上告審、この内容がしっかりあるんだと。ここにおいて、ヘイトスピーチというものは、これは人種差別に当たって、表現の自由の範疇を超えると、法の保護に値しないという司法の断罪がなされていたということは、これは大変に大きなことであると思います。まさにヘイトスピーチに関しては、しっかりとした立法事実というのが司法の判断からもあるんだということがこれは明らかになったというふうに思っているところでございます。
以上のようなことを前提にいたしまして、まず今回の法案について御質問をさせていただきたいというふうに思います。
法案、様々な点で大変に参考になる部分もあるかと思います。例えば、六条において国及び地方公共団体の責務、これを明記もされた上で、二項において他の関係者相互間の連携協力体制の整備、これも書かれていらっしゃる。八条においては財政上の措置というものもこれをしっかりと書かれている部分。また、十一条、こちらについては、やはり相互理解の促進が大事であると、多様な文化、生活習慣等に関する適切な情報の提供、相互の交流促進、これが必要であるということ、これも非常に重要な視点であると思います。また、十二条、我々の提言にも入れさせていただいた、また猪口委員も先ほどおっしゃっていた啓発活動の重要性、こちらをしっかりと盛り込んでいるところ、そして、十三条は人権教育、これもしっかりと盛り込まれているところ、このような点、非常に斬新な観点であると思います。
そして、確認をやはりしなければいけないところは、既にもう御指摘もある表現の自由との関係であります。私も、提言の中では、やはり表現の自由、特にヘイトスピーチ等の規制に関しては、表現内容の規制である、当然ですが、憲法上の観点からは、明白かつ現在の危険という大変厳しい制約の中でのみ初めて規制が許されるというようなことになっております。表現行為というのが民主主義の前提であること、であるからこそ、しっかりした明確な規定でない限り、本来保護されるべき表現というものもこれは保護されないような状態になってしまうというところがあります。
特に、今の点も重なるところもあるかもしれませんが、まず発議者にお伺いしたいのは、とりわけヘイトスピーチというものについて、不特定多数に対する差別的言論を規制する際に注意すべきことというのはどのような点であるのか、御意見をいただきたいというふうに思います。

○小川敏夫君
委員の御質問の中にもありました表現の自由を不当にあるいは必要以上に制限してはならないという点が、最も私どもこの法案を作成する中でも留意したところでございます。やはり言論の自由というものは民主主義社会の基本中の基本でもございますので、それを不当に制約することがあってはならないというのは基本的な前提でございます。
ただ一方で、表現の自由があるから全てが認められる、他人の権利を侵害してもいい、別の法益を侵害してもいいということにはならないのでございまして、人種的差別を行ういわゆるヘイトスピーチ、これにつきましては、やはりこれをしてはならないというそうした要請もあるわけでございますので、そうしたヘイトスピーチ等人種的差別行為を禁止する、許さないという実効性を保ちつつ、しかし表現の自由を侵害することがないようにというところのこの調整が一番苦労したといいますか、注意したところでございます。
そうした点に留意して、両方が成り立つような、そしてまた、京都の朝鮮学校事件で示された裁判所の判断というものも大変参考にしまして、このような立法の仕組みを築いたわけでございます。

○矢倉克夫君
とりわけヘイトスピーチというものを念頭に置いた場合、この法案の中では、不当な差別的取扱いと不当な差別的言動と両方、これを規制の対象にされております。
ヘイトスピーチというものを念頭に置いた場合、この二つあるわけですけど、これは不当な差別的言動、こちらに、念頭に置かれているという、これはこの理解でよろしいでしょうか。

○小川敏夫君
質問の趣旨に直接答えるというところよりも少し遠回りになるかもしれませんが、基本的には、差別的取扱いあるいは差別言動というのは、これは許されないわけでございますが、不当なという言葉を設けましたのは、例えば国の施策等におきまして、差別を受けている人たちに対する助成を行うような施策を行うことがあり得るわけでございます。そうした場合について、これはやはり、言わば普通の人たちとの比較で、いい意味での差別なんでしょうけれども、そういう差別的な行為は含まないということで、あくまでもそうした合理的な差別、合理的な区別というものは除外して、それ以外の不当な差別的取扱いという意味で不当なという表現を盛り込まさせていただいた次第でございます。
あと、ヘイトスピーチの定義は何かというと、これはなかなか微妙に、それを確定する、特定する表現は難しいかとも思いますが、私どものこの法案の中では、やはり不特定に対するという点がヘイトスピーチの特徴ではないかと。ただ、特定人に対する行為がヘイトスピーチに当たらないかというと、そういうこともないというふうに思いますが、特定の者に対する行為というものは、一つの不特定者に対する行為と類型が違うのかなということを考えまして、ヘイトスピーチというものにつきましては、第三条二項というものがヘイトスピーチを中心に考えた規定なのかなと、こんなふうな位置付けでございます。
ヘイトスピーチの定義というものを、この法律がヘイトスピーチというものを特に取り出してこれがヘイトスピーチだというふうに定義付けているというものではございませんが、この第三条の一項、二項の法律の中でヘイトスピーチと言われるものの類型は全て禁止されるというような仕組みになっていると、このような構造の規定ぶりになっております。

○矢倉克夫君
やはり、表現の自由との関係、慎重に考える、いろんな要素を考えなければいけない難しい問題であると思います。マイノリティーを守るための法律が、実は規制する対象が広がることでマイノリティーが規制されてしまうようなものになってしまっては良くない。その部分でどういうふうにするのかというところ、改めての確認をさせていただきたい。
合理的なものを入れ込んだ形で、そうでないものを不当という形でおっしゃるという、この不当というものが言論の関係でどういうふうに判断をされる、判断基準はどういうふうに考えていらっしゃるのかというところ。とりわけ、やはり政治的意図を持っている表現とどのように切り分けられるのか、これは非常に難しい話。逆にこれは政治的意図を話している少数者を侵害するようなことになってしまいかねないような、そこの区別ははっきりやはりさせなければいけないかと思うんですが、どのような判断基準を想定されているのかを確認をさせていただきたいと思います。

○小川敏夫君
まず、法律の書きぶりとしましては、やはり言論の自由、とりわけ政治的な発言の自由というものが制約されてはいけないという趣旨に鑑みまして、この法文の第三条二項におきまして、発言の目的が、政治的な理由ではなくて、いわゆる差別の属性を有する人たちに対して著しく不安若しくは迷惑を覚えさせる目的というそういう目的がある行為が禁止されるものであって、そういう目的を有しないまさに政治的な表現に関わることは禁止される範囲には入らないというような形で、政治的な表現の言論の自由というものを侵害しないという仕組みになっております。
また、どのような基準で規制するか、その規制をどうするかというところがございますが、まずこの法律の根本でございますが、この法律をもって、してはならないということで禁止している、あるいは広い意味では規制しているということになるんでしょうけれども、してはならないという差別的行為をしたということがあっても、この法律で直ちに刑罰を科すという構造にはなっておりません。また、刑罰を科さないというだけでなくて、この法律をもって直ちに何らかのそうした差別的行為が行われたことに対する行政的な措置がなされるという意味の規制があるという趣旨でもございません。
ですから、具体的な処分行為がなされるというものではなくて、あくまでも、してはならないという基本の理念を定めて、そしてその理念に基づいて、これからの国の施策、あるいはこれからの立法や条例の制定等におきまして、様々なそうした行政の分野、立法の分野におきまして、この理念を生かした形で行ってほしいと、こういう意味での理念を定めた理念法でございます。
ですから、具体的にこの法律によって規制をどうするのか、その規制が表現の自由あるいは守られている人たちの行動の制約をどうするということの具体的な作用というものはそこには及ばない、そうした内容の理念法という形にこの法律はなっております。

○矢倉克夫君
まず、目的という部分で切り分けていく、仮にこの目的、どこまで、併存という部分もひょっとしたらあるのかもしれないんですが、そこら辺りは、また認定であったり運用であったり、いろんな面は考えていかなければいけないところであるかと思います。
今、処分等はお考えになっていないという、そこの関連かもしれませんが、では、最終的に不当か否かというのは、これは一体どこが判断をすることを想定されているのか、この点も御意見をいただきたいと思います。

○小川敏夫君
例えば、刑罰がありますと、それは起訴、不起訴の判断を検察がする、あるいは検挙する警察がする、最終的には裁判の判決で裁判官が判断するということになるのでありましょうが、この法案では刑罰は定めておりませんので、そうした判断の部分はないわけでございます。
また、何らかのしてはいけない行為、差別的行為がなされたときに行政的な措置を行うということであれば、その行政的な措置を行う者が判断をして行政的な措置を行うということになるんでしょうけれども、この法律そのものは理念を定めたもので、何らかの具体的な行政措置を行うということを定めた法律でもございません。ですから、そうした面におきましても、判断する者があるということはないわけでございます。
あくまでも、この法律の趣旨は、こうした人種差別をしてはならないという理念を定めまして、その理念に基づいて、これからの国の施策あるいは立法あるいは条例の制定などにおいて、その場面において、それらの行政を行う者、立法する者、条例を制定する議会などがこの理念を踏まえてそうした施策なり立法なりを行っていただきたいと、こういう趣旨でございますので、具体的に誰が判断するかという場面は取りあえずはないわけでございます。

○矢倉克夫君
今御説明いただいた部分、どのような形でしっかりとはっきりした形にしていくのかはまた更に研究も必要であるかとは思っております。
今のような検討すべき課題、いろいろ御質問したいこともまだある部分はあるんですが、ちょっと時間の関係で、やはり表現の自由という部分、こういう問題の課題は様々ある部分ではありますが、公明党としては、ヘイトスピーチ、この防止に関して特化した、その部分での理念法というのはこれは必要であるというふうに考えているところであります。
人種差別全般ということになると、またまさに実態調査等も必要である、その部分はやはりあると思います。先ほど来も有田委員からもこの調査の必要性というのを訴えていらっしゃったわけですが、今回の提言でも人種差別全体の実態調査という申入れはさせていただいて、その上でではありますが、ヘイトスピーチというものは司法の断罪というのもしっかりなされているところでありますので、そこを理念法という形で特化して、どのような形で作っていくのか、これは我が党でもまたしっかりこれからも協議をさせていただきたい、今日の質疑もまた参考にさせていただいて、協議をした上で、どのような形を作るのかはまた改めて発信もさせていただきたいというふうに改めて思っているところであります。
上川法務大臣、今日はお越しいただきましてありがとうございます。官房長官に申入れをさせていただいた後に上川法務大臣の方にも申入れをさせていただきまして、大変、大臣の思いとしても、この問題しっかり対処しなければいけないんだというような思いも我々も聞かせていただいたところであります。
まず、我が党の提案に対しての大臣の評価をいただきたい、思い、所見等も含めていただきたいというふうに改めて思っております。

○国務大臣(上川陽子君)
先月の、七月の二日でございますけれども、ヘイトスピーチ問題対策等に関する御要望書という形で、遠山先生を座長として、矢倉先生もいらっしゃっていただきました。大変貴重な御指摘をいただいたものというふうに思っております。
何よりも、この要望書をまとめるに当たりまして様々な調査をしていただいた上で、さらに、先ほどその概要について御説明をいただきましたけれども、このヘイトスピーチという差別的言動が日本の社会の構造的な問題に背景があるということで、これが大変表出した事象ではないかと、こういう問題意識の下で具体的な提案ということをまとめていただいたということで、大変得難い御指摘をいただいたものというふうに考えているところでございます。

○矢倉克夫君
提案の中で実態調査というものを我々改めて申入れをさせていただきました。改めて大臣から、我が党の提案を受けて、今法務省としてどのような調査をされているのか、御報告をいただければと思います。

○国務大臣(上川陽子君)
まず、このヘイトスピーチそのものが社会問題として大きな関心を集めているということでございます。その上でどのような調査をすべきかということにつきましては、御提案の趣旨も踏まえまして検討をしながら、しかしやるべきことについては具体的に取り組んでいこうと、こういう流れの中で今動いているところでございます。
そして、目的としては何よりもこのヘイトスピーチを根絶させると。そして、そのための人権擁護に係る施策につきましても、これまで取り組んできたことで十分かどうか、さらにその上で更なる施策が必要であるかどうか、また総合的な対策としてどのようなものを考えていかなければいけないのかということも織り込みながらこの実態調査につきましても取り組んでいこうと、こんな問題を設定しているところでございます。
まず、何よりもやはりヘイトスピーチの実態につきましてしっかりと把握をするということが大事であるというふうに思っております。そしてその上で、その原因あるいは背景につきましても解明をしていくということ、このことを通して施策についても明らかになってくるのではないかというふうに思っているところでございます。
現在、地方公共団体が既に実施をしております様々な調査につきまして、現在既にやっているものそのものを収集をし、その分析をしているところでございますが、そこから更に地方自治体に対しましても追加のまたヒアリング、あるいはそれに関わる状況の中でどのような取組をしているかも含めまして、更なる情報収集を積み上げていこうということでスタートをしているところでございまして、その意味では、正確にこれまでの取組、自治体がやってくださった取組を参考にというか、しっかりとそれを踏まえた上で国としてもどのような方向で進めていくべきかと、こうしたことにおいても大変大事な情報となるのではないかと思っております。
さらに、正確に実態を把握するための調査といたしまして、現場で行われているヘイトスピーチ、あるいはインターネット上に表れているものを対象といたしまして、ヘイトスピーチがどのように、またどの程度行われているのか、どのような問題があるのか、この現象面の調査ということにつきましても実施をする予定でございます。
こうしたヘイトスピーチの現象面に関する実態調査に加えた形で、ヘイトスピーチに係る原因、背景を解明していくために専門家の方からのヒアリング、さらには中立的な立場での調査ということにつきまして、より良い調査方法をしっかりと検討をしながら全体像を明らかにしていくという方向の中でしっかりと取り組んでまいりたいというふうに考えております。

○矢倉克夫君
ありがとうございます。
引き続き、冒頭申し上げた、やはり被害に遭われている方の思いに立った調査というもの、そしてその背後に何があるのかという、ちゃんと追求していけるような調査というのをしっかりまた継続してやっていただきたいというふうに改めて御要望させていただきたいと思います。
今回のこの審議をまた更に我々も研究して深めさせていただいて、ヘイトスピーチというものを特化した形での理念法のようなもの、与野党でしっかり合意できるようなものがまた更にできればという、そのためにも微力を尽くしてしっかりと審議継続していきたいというところを、公明党としても、また私としても申し上げまして、質問にさせていただきたいと思います。ありがとうございます。

【埼玉県議団】救急車の適正利用に効果

2015-08-06 ニュース

公明新聞:2015年8月6日(木)付

看護師が電話相談に応じる様子を視察する党埼玉県議団のメンバー

看護師が電話相談に応じる様子を視察する党埼玉県議団のメンバー(奥の6人)

大人の救急電話相談(#7000)
半年で1万件超える相談
6割以上が当日受診不要
埼玉県

埼玉県で昨年10月にスタートした「大人の救急電話相談(#7000)」事業が成果を挙げている。推進してきた公明党埼玉県議団(西山淳次団長)は先ごろ、県救急医療情報センターを訪れ、県の担当者から実施状況について話を聞くとともに、コールセンターを視察した。

公明が一貫して推進

同事業は、夜間に急な病気やけがをした際、「救急車を呼ぶべきか、すぐに病院に行くべきか」の判断や、家庭での適切な対処方法について、電話で相談できるもの。県民の緊急時の不安を解消するとともに、近年、増え続ける救急出動件数を抑制し、重症患者の迅速な搬送につなげることが狙いだ。

受付時間は午後6時30分から同10時30分まで(年中無休)。短縮番号#7000(ダイヤル回線やIP電話、PHSは048-824-4199)に電話すると音声案内があり、「1」を選ぶと大人の救急電話相談が利用できる(「2」は休日、夜間などに受診可能な医療機関を紹介する救急医療機関案内につながる)。

相談員は3~5人体制で、救急医療に携わるベテラン看護師が対応する。判断が難しい事案については、看護師が自宅待機(オンコール)の医師に助言を求める。

この半年間(2014年10月1日~15年3月31日)の相談件数は1万780件で、1日に平均すると約59件。内訳は「救急車対応要請」が695件(6%)、「1時間以内緊急受診」が3142件(29%)、「翌日受診」が4045件(38%)、「家庭で対応可能等」が2898件(27%)。全体の6割以上は、当日受診が必要のない事案であった。

県の担当者は「どこまでの人が救急車を使う予定だったのかは分からないが、最大でそれだけの人が、救急車を含めて当日の医療機関への受診をせずに済んだと推測できる」と指摘する。

一行は同センター内にあるコールセンターで、看護師が電話相談に応じる様子を見学し、相談内容や人員体制などについて話を聞いた。

視察後、西山団長は「県民に安心感を与える大切な事業であると、あらためて認識した。人員体制、相談時間を含めて、より一層充実するよう取り組んでいきたい」と述べた。

同事業については、公明党の蒲生徳明県議が2013年6月定例会で奈良県の取り組みを紹介した上で、「救急車の適正利用や医師の疲弊を軽減するためにも導入する意味は大きい」と提言し、上田清司知事が「実現のために速やかに対応していきたい」と答弁。導入後も、萩原一寿、安藤友貴の両県議が、相談時間の延長を訴えるなど一貫して推進してきた。

【矢倉かつお】平和安全法制特別委員会_20150804

2015-08-05 矢倉かつおチャンネル

総理に質問

2015-08-05 ブログ

8月4日のテレビでの質問の動画です。

院内の放送録画ですので、NHKと違い、後ろが野党席(あと、パネルを映す時間が短め)ですが。
総理が入っての質問ですので、細かい論点よりは根本の必要性の話を中心に行いました。

前半20分は、弾道ミサイルの脅威と日米共同対処の重要性の説明に割いてます。質疑は後半が中心です。
ご意見賜れれば幸いです。
昨日は父親の命日でした。もう20年前です。不思議なものを感じました。後押ししてくれたと思います。
連日、委員会が続きます。一層、説明に努めていきたいと思います。

日米の共同対処が重要

2015-08-05 ニュース

公明新聞:2015年8月5日(水)付

質問する矢倉氏=4日 参院平和安全特委

質問する矢倉氏=4日 参院平和安全特委

参院平和安全特委で矢倉氏
北朝鮮の脅威に対応

4日の参院平和安全法制特別委員会で公明党の矢倉克夫氏は、北朝鮮の弾道ミサイルの脅威から国民を守るための日米共同対処の必要性について質問した。

冒頭、矢倉氏は、「平和安全法制は国民の平和的生存権、幸福追求権という憲法の価値を実現するためのもの」と強調。その上で東アジア地域の安全保障環境の変化に言及しながら、具体的な脅威である北朝鮮の弾道ミサイルについて現状を確認した。

中谷元防衛相は北朝鮮の弾道ミサイルは、長射程で確実に狙いを定められる点で能力の向上が著しいと報告。また、多数の弾道ミサイルを発射台付き車両を使って任意の地点、タイミングで発射することができるなど、運用能力も高まっていると述べたほか、核実験を3回実施しており、核弾頭を積んだ弾道ミサイルの開発も現実味を帯びつつあると語った。

これに対して矢倉氏は、弾道ミサイルに対する日本と米国による共同対処の必要性について政府の見解をただした。

中谷防衛相は「日米のミサイル防衛システムは切っても切れない関係にある」と言明。

安倍晋三首相は「今回の平和安全法制が実現すれば、日米同盟の抑止力、対処力は一層強化され、完全に機能する」と答えた。

一方、矢倉氏は、公海上で日本防衛のために弾道ミサイルの警戒監視をしている米艦船に武力攻撃があった際に、自衛隊が個別的自衛権として米艦への攻撃を排除した場合の国際法上の問題点を聞いた。安倍首相は、「本来、集団的自衛権で対処すべき事例について個別的自衛権を、わが国の考えで拡張して説明することは国際法に違反する恐れがある」との認識を示した。

最後に矢倉氏は、政府の憲法解釈について首相の認識をただした。安倍首相は「(今回認められた武力行使は)自衛の措置に限られ、他国の防衛それ自体を目的とする集団的自衛権を認めたものではない」と明言。「今回の解釈を超えて自衛権を広げることは困難であり、その場合は憲法改正が必要」との見解を示した。

さらに安倍首相は、「平和安全法制は戦争をするためのものではなく、あくまでも戦争を未然に防ぐためのもの。今後とも自衛隊が戦争をする国になるための能力や装備を持つことは一切ない」と断言した。

安保環境の議論深めて

2015-08-05 ニュース

公明新聞:2015年8月5日(水)付

白石学長から要望を受ける北側副代表、遠山氏=3日 衆院第1議員会館

白石学長(左)から要望を受ける北側副代表(中)、遠山氏=3日 衆院第1議員会館

平和安全法制で北側副代表
有識者から要望受ける

公明党の北側一雄副代表、遠山清彦衆院議員は3日、衆院第1議員会館で、有識者12人でつくる「安全保障法制を考える有志の会」の世話人を務める白石隆・政策研究大学院大学長と会い、参院審議が続く平和安全法制関連法案を巡り、「安全保障環境の変化」に関する国会議論を深めるよう求める要望書を受け取った。同会は同日、与野党各会派にも要望書を提出した。

要望書は、「安全保障法制をめぐる国会での議論はきわめて狭い観点から行われている」と指摘。「立憲主義を守ることはもちろん」としつつ、「同時に、安全保障について真剣に議論することもきわめて重要」と主張している。

さらに、「国民の生命財産、日本の独立と自由をいかにして守るか」「(安全保障上の)力のバランスの変化」「(宇宙とサイバー空間など)安全保障空間の拡大」などの観点について、「問題を広く、深く、さまざまな角度から考え、議論すべき」とし、これらを踏まえ「安全保障法制の具体的内容についての説明と議論が必要」と訴えた。

その上で参院の審議では、(1)日本の安全保障における「抑止力」をどう考えるか(2)日米安全保障体制における日本と米国の役割分担をどう考えるか(3)台頭する中国にどう対応するか(4)「使える核兵器」を持ちつつある北朝鮮の脅威にどう対処するか(5)日本のエネルギー供給を支えるシーレーン(海上交通路)の安全保障を確保するために何をなすべきか(6)アジアと世界の平和と安全のために日本は何をすべきか―の6項目について、「丁寧に、また具体的に議論」するよう求めている。

【矢倉かつお】平和安全法制特別委員会_20150804

2015-08-04 矢倉かつおチャンネル

189回 平和安全法制特別委員会(専守防衛等)

2015-08-04 国会質問議事録

○矢倉克夫君
公明党の矢倉克夫です。よろしくお願いいたします。
まず、政府の外交姿勢について。
公明党は、政権発足直後の一昨年の一月、山口代表が当時の習近平総書記と会談をしたことを始め、政府外交を補完する形で様々な活動を行ってまいりました。それもありましてか、自公政権誕生以降、近隣諸国、特に日中、日韓、この関係の対話のパイプというのは非常に強いものになっている、このように認識をいたしております。
先日も、国交正常化五十周年を迎えた韓国から国会議員団約四十名の方がいらっしゃいました。私も参加をさせていただいたんですが、一日掛けて両国間の懸案事項をしっかりと審議をする機会も与えていただきました。また、日中関係におきましては、安倍総理、二回、習近平国家主席とは会談をされまして、また実務者レベルでも会談の機会が非常に増えている。とりわけ防衛担当者間ですね、いろんな機密も抱える中での会談ではありますが、防衛担当者間が四年ぶりに会談をするというような機会、日中関係で進展もいたしました。
この外交関係において、とりわけこちらの意図をきちんと相手に伝えていく、これがこれから議論をさせていただく抑止力の大前提でもあるかと思っております。政府におかれましては、今後、より一層更に対話による外交重視の姿勢というのを是非貫いていただきたい、このようによろしくお願い申し上げます。これは御要望であります。
その上で、本題であります今日の平和安全法制について、総理もお越しいただいた席でもございますので、まず、そもそもの必要性論というものをしっかりと議論をしていきたいと思います。国民の皆様にとっては、まだこの平和安全法制が日々の暮らしの中にどのように関わっているのか、なかなかイメージが持てない。具体的にイメージを持っていただくことが非常に大事でございます。
まず、パネルを御覧いただきたいと思います。(資料提示)
憲法前文、また十三条でございます。前文、平和的生存権、そして十三条、幸福追求権、赤字のみ読ませていただきますが、平和的生存権、「われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。」。また、十三条、「生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、」、「最大の尊重を必要とする。」と。政治の最大の使命は、国民の安心、安全を守ることであります。危機が起きることを防ぐ、危機を起こさない、未然に防ぐということ、これが我々政治家に課されている最大の大きな使命である。そして、その憲法上の根拠がこの平和的生存権と幸福追求権であります。
今議論をさせていただいている平和安全法制は、まさに我々が政治の使命を果たす、平和的生存権、幸福追求権という憲法の価値を、これが脅かされる事態というのを未然に防ぐんだと、この憲法価値を実現するためのものであって、憲法破壊ということでは絶対ないと、これはまず申し上げたいというふうに改めて思っております。
では、いかなる事態であるのか。これについては、安全保障環境の変化というふうに言われております。主に二つございます。
一つは、パワーバランスの変化です。米ソ冷戦時代は、御案内のとおり、アメリカとソ連、こちら両方とも、勢力がそもそも均衡し合うようなこの二つがにらみ合っていた。しかし、力が同じであったので、なかなか手出しができないような状態であった。この冷戦期時代に比べまして、今はソ連というものもなくなりました。アメリカも相対的な力というのが落ちてきた。その中で、力を付けた勢力が、この力の空白、生まれている、この隙をしっかり突いて、力によって現状変更しようというような、そういうような状態に今なっているわけでございます。
そして、もう一つが、この力による変更をこれは裏付ける部分でもあるんですが、軍事技術の高度化であります。特に、我々のいるこの東アジアについては、民主党時代に防衛大臣も務められた森本拓殖大学の特任教授、衆議院におかれまして参考人としてこういうふうにおっしゃっています。「二〇〇六年ごろから東アジアにおける構造的な変化が起きていて、」と、時期を明示しておっしゃってくださっているわけでございます。
こういった安全保障環境の変化、特に軍事技術の飛躍的な向上について、典型的な想定例として挙げたいのが北朝鮮による核、ミサイルの脅威でございます。まず、これに対する政府の認識をお伺いしたいと思います。
パネルを御覧いただきたいと思います。
北朝鮮の弾道ミサイルの進化の過程についてのパネルになります。古い順に、左からトクサ、スカッド、ノドンとなります。このノドンにつきましては、射程は約千三百キロメートル、日本のほぼ全域を射程に収める。そして、その後、右に行きまして、開発中のものとしては、ムスダン、テポドン2、そしてKN08となります。この配備完了が確実に確認をされているのはノドンまででございますが、右三つの脅威というのは、これはないということではございませんで、とりわけテポドン2は、二〇〇六年と二〇〇九年と二〇一二年、日本に向けて、日本の上空を二〇〇九年はとりわけ飛びまして、発射をされたというような実績もございます。
では、次のパネルを御覧いただきたいと思います。
これは、北朝鮮の射程範囲拡大の推移をまとめたものです。こちらは、先ほどの各種ミサイルについて射程範囲のイメージを分かりやすく、平壌を中心にして、仮にそこから発射された場合はどこまでが射程範囲として広がるかというところを円にして表しています。中心から二つ目の少し紺色の輪っか、こちらがノドンの射程範囲です。北海道を除いてほぼ日本が射程に入る。これは既に配備はされているミサイルです。
さらに、次のパネルをお願いしたいと思います。
技術的精度が上がったことを示す図でありますが、少々見にくいんですが、この小さな白い四角い枠がございます。これは、北朝鮮がミサイルを撃つときに大体二〇〇九年頃から、ここら辺に向かって撃つぞというようなことを予告してから、人工衛星という形ではありますが、発射をしております。この二〇〇九年の四角い枠、ここが北朝鮮が撃つぞと言っていた地域であるわけですが、二〇〇九年の四角い枠では、大体枠の端っこの方に落ちている。二〇一二年の方を見ていただくと、枠の真ん中の方をほぼ間違いなく落としていっているという状態なわけですね。精度というのが確実にこれは上がっている。落とすと言っているところにしっかり落とせるような状態になっている。しかも、それが日本の全土をほぼ射程に収めているわけでございます。
その上で、まず中谷防衛大臣にお伺いをしたいんですが、この北朝鮮の弾道ミサイル能力の向上について、今申し上げた点、それに加えまして政府として今注視している点はどのような点であるのか、御答弁をいただきたいというふうに思います。

○国務大臣(中谷元君)
委員御指摘のとおり、北朝鮮は一九八〇年代に弾道ミサイルの研究開発に着手をして以降、長射程化ですね、長く飛ばす、また高精度化、確実に狙いを定めるといった点で非常に顕著に能力を向上させてまいりました。
一方、北朝鮮は、これらに加えて発射方式の多様化、また弾道ミサイルの運用能力の向上、これを追求をしております。この発射方式の多様化といいますと、従来はミサイル発射台に据えていたのを、最近は発射台付きの車両、これTELと言いますけれども、これを活用することで詳細な発射位置、またタイミングなどの発射兆候を事前に探査されにくくするようなことを追求をしていると。このTELにつきましては、ノドン用だけでも最大五十両もの多くの車両を保有をしていると指摘をされておりまして、多数の弾道ミサイルを様々な地点から同時に発射することが可能であると。
さらに、本年はSLBM、つまり潜水艦発射弾道ミサイル、これの試験発射の実施、これを公表いたしておりまして、今後とも打撃能力の多様化と残存性の向上を追求していくものと考えられます。
もう一点、弾道ミサイルの運用能力、これにつきましても二〇一四年以降、多数の弾道ミサイルをTEL、発射台付きの車両、これを用いて朝でも夜でも任意の地点、任意のタイミングで発射をしておりまして、奇襲的攻撃能力を含む運用能力の向上が示されているというようなことで、非常に研究開発のみならず運用能力の向上を図る動きを活発化されているということで、弾道ミサイル脅威が更に高まっているというふうに認識しております。

○矢倉克夫君
今御答弁いただいたとおり、車で、移動式で発射台が動いていく、これはどこからでも飛んでくるというわけですよね。今ノドンについては五十の車、発射台があると。これは要するに、一つに一基ミサイルを搭載すれば五十発、それぞれいろんなところで同時に発射できる可能性もあり得るというところであります。
また、潜水艦による発射も開発をされている。潜水艦ということですと海からですから、陸上からであれば、当然ですけど、北朝鮮はどこの方向にあるかは分かりますから、その方向にレーダーをしっかりと当てればいいわけですが、海からですとどこから飛んでくるか分からない、捕捉をするというのが非常に大変になってくるわけなんです。どこから飛んでくるかというのが非常に分からないようなぐらいに北朝鮮の弾道ミサイル技術というのは格段に精度を上げているというところであります。
そこで、更にもう一つ確認したいのは、じゃ、この弾道ミサイルに一体何を載っけて発射をしていくのかというところであります。やはり、核の、核兵器の脅威というのは、これはしっかりと認識をしていかなければいけない脅威であると思います。
今、私、手元に少し分厚い英文の報告書をこれは二冊持っているわけですが、これは二冊ともジョンズ・ホプキンス大学の高等国際問題研究所、通称SAISと言われている、日本の官僚の方も大変多く留学をされているところでありますが、そこの北朝鮮問題のグループの報告書であります。
こちらの一冊の中での十七ページから二十二ページぐらいには、このようなことが分析として書かれている。北朝鮮は二〇二〇年ぐらいまでには最大で核兵器百発、これを配備する、小型化してしっかりとミサイルに載っけていくことが可能となるということも書いてありました。著者はジョエル・ウィット、元アメリカ国務省北朝鮮担当官であります。
委員の皆様には、もう一冊の違う冊子の方に書いてある表をお配りをしております。赤字で書いてあるところが今私が申し上げたところを少し広げているところであります。
そもそも北朝鮮は、核実験を今もう三回やっているわけでございます。中国が核をしっかり配備する前には何回核実験を、これをしたかといいますと、これも三回ですね。三回やったというところで、中国、それを経て小型化して配備をしていったわけですが、蓋然性として、北朝鮮が小型化をしてミサイルに、弾道ミサイルに配備をするという可能性は決して否定できないレベルにこれはあるのであるというふうに改めて確認をしたいと思っております。
そこで、中谷大臣にお伺いをしたいんですが、このように弾道ミサイル技術というのが北朝鮮は非常に進展をしている、さらに、核、この技術、核兵器の技術というのも進展をしている蓋然性が非常に高いわけでございます。危険性は現にこれは存在しております。国民を守る政府としまして、このような点に関して真剣に考える必要があると思います。今の情勢を政府はどのように御認識をしているのか、国民の皆様に分かりやすく御説明をいただきたいと思います。

○国務大臣(中谷元君)
北朝鮮の核兵器の弾道ミサイルの搭載の可能性につきまして、これ、断定的なことは申し上げられませんが、二〇〇六年以降に既に三回の核実験を実施していることを踏まえますと、北朝鮮が核兵器の小型化、弾頭化の実現に至っている可能性、これも排除できないと考えておりまして、依然として北朝鮮は核兵器計画、これを継続をするという姿勢を崩していないことを踏まえますと、時間の経過とともに我が国が射程内に入る核弾頭搭載弾道ミサイル、これが配備されるリスクが増大をしていくものと考えております。
他方、核兵器以外の大量破壊兵器につきましても、韓国政府によりますと、北朝鮮は現在、化学兵器を二千五百から五千トン保有をし、炭疽菌、天然痘などの生物兵器の製造能力も有していると推定されております。特に化学兵器につきましては、シリアにおいて地対地ロケットに搭載され、使用されたと見られているように、弾道ミサイルに搭載して使用できる可能性があると認識をいたしております。

○矢倉克夫君
極めて厳しい状況にあると思います。
核の部分、可能性としてある一方、今もお話もあった生物化学兵器というのは、これはほぼ搭載することが可能であるのは確実であると思っております。
今炭疽菌のお話もありましたが、サリンというものも考えられる。そして、今韓国のお話も少し挙げていただいたんですが、ある情報によれば、今北朝鮮にある化学剤は最大で五千トンぐらいあると、これを全部使えば最大百二十五万発、弾道ミサイルに載っける、製造部分の弾頭が造られるという、このような部分もある。
そして、北朝鮮は、御案内のとおり、政情が非常に不安定であります。能力、配備した上でこれを政情が安定していない状態で発射をするという可能性も十分あるわけでございます。今、現状況としては、粛清に次ぐ粛清で非常に体制が不安定であることの裏返しのような状態でありますが、やはりこれが、また、一部の中で核による脅威というものを増幅させるような外交姿勢を仮に不満に思っているような人の口もやはり塞いでしまうと、そのまま突っ走ってしまうというようなこともあり得ます。どんどんエスカレートしていくということもある。
またさらには、核は技術の流出の問題もあるかと思います。そのような中で、この弾道ミサイルの脅威、しかも核の脅威についてどのようにこれに対処していくのか、これこそまさに安全保障環境の変化でございます。
それについて今政府がどのように対応されていらっしゃるのか、パネルを通じて確認していきたいと思います。弾道ミサイルに対する日米共同対処、これをイメージでまとめました。
まず、弾道ミサイルが発射されてロケットエンジンが燃焼している段階をこれブースト段階というふうにいいます。パネルの中では半円に描いたような形で軌道が載せてあるわけですが、その後、燃焼が終了いたしまして大気圏外においてそれまでの慣性に応じたような形で動いているのがミッドコース段階。そして、その後、大気圏に再突入をして着地をしていく、その段階がターミナル段階でございます。
日本は、このうち二段階、ミッドコース段階において海上のイージス艦等からミサイルに対して撃墜をしていく、そしてその後、そこで駄目であればターミナル段階において、落下してくるこのロケットをペトリオットPAC3でこれはしっかりと撃墜をしていくというような体制になっております。
大事なのは、先ほどもお話もありました、どこから飛んでくるか分からない、であるので、ミサイルの軌道をしっかりと情報として捕捉をしていく体制であると思っております。これについては、パネルの中央辺りに、航空自衛隊の警戒管制レーダーというのが書かれています。そして、これが地上からロケットの軌道などの情報を探知をする、その情報が自動警戒管制システム、通称JADGEと言われているわけですが、そちらにつながりまして、ここからイージス艦やPAC3等に伝わっていく。もちろんイージス艦自体も情報処理能力は非常に高いわけですので、私も横須賀の海上自衛隊の基地に行ってイージス艦の中を見学させていただいたんですが、大変な性能であるということを確認をさせていただきました。
もう一つ重要なのが米国の動きであります。アメリカの方は、これはパネルの左の方に、文字で恐縮ですが、早期警戒情報、SEWというもの、これ米軍、人工衛星等を使って発射をしっかりと情報収集をしているわけでございます。そして、それが熱源等をしっかり把握をして、どこからミサイルが飛んできて、それがどこら辺に落ちるのか、いつ頃落ちるのかというのを、第一報として先ほど言ったJADGE等に伝えていくというシステムがこれでき上がっています。これは米軍にしかないもの。そしてまた、米軍にしかないものとしては、右側の方にありますTPY2レーダーというのがあります。これは弾道ミサイルのみに対応する専門のレーダーでありまして、こちらも米軍だけが配備をしているものであります。そもそもイージス艦もアメリカが開発したものであります。
これにつきましては、今このような形で、改めて政府より、この弾道ミサイル防衛というのは日米共同対処でできなければならないということを確認をいただきたいと思っております。今米国と日本で共同で対処をしているわけでございますが、そのような形を取っている意義は何であるのか、日本にとってのどのようなメリットがあるのか、装備等、また運用、訓練などの観点から端的にお願いをしたいと思います。防衛大臣、よろしくお願いします。

○国務大臣(中谷元君)
御指摘のように、日米のミサイル防衛システム、切っても切れない関係にありまして、この図に示されたとおり、まず、海上自衛隊がSM3ミサイル搭載のイージス艦四隻による上層、これはミッドコースですね、これの迎撃、そして航空自衛隊、これはPAC3ミサイルによる下層、これはターミナル段階と言いますけれども、ごく地上に近い段階で迎撃をする、これを組み合わせた弾道ミサイル防衛システムを構築しておりますが、この日米の協力関係、これについて言いますと、まず、今年四月に新ガイドラインが確認をされましたが、この際改定をされまして、弾道ミサイル防衛に関して協力を行うということをまた確認をいたしております。
このため、日米間では、平素から米国の早期警戒情報、SEW、これは発射情報ですけれども、これを始めとする必要な情報の共有、これを行っているほか、米国は嘉手納飛行場などにペトリオットPAC3を、車力通信所と経ケ岬通信所にTPY2レーダー、Xバンド、これをそれぞれ配備をするとともに、横須賀にSM3搭載ミサイル艦五隻、これを展開をしているところでございます。さらに、共同訓練などによる日米共同対処能力の向上、維持、検証なども積極的に行っておりまして、こうした日米協力の強化、そして我が国の弾道ミサイル防衛システムとが相まってミサイルの脅威への抑止力、対処力を高めております。
したがいまして、我が国としましては、同盟国たる米国と緊密に連携をいたしましてBMDのミサイル防衛協力、これを一層推進をしてまいる所存でございます。

○矢倉克夫君
ここまで時間を掛けて明らかになりましたことは、安全保障環境の変化、これによりまして、日本を守るということ、これのためには日本とアメリカが一体となって共同で対処しなければいけない必要性というのが非常に増している、その典型例が弾道ミサイル防衛対策であるというところであるかと思います。
この弾道ミサイル防衛については、もう日米は今御説明いただいたとおり完全に一体化をしている、よく分かります。この日本を防衛するための日米共同対処というのは隙間なくつくられている、これに隙間ができれば全体の運用が狂ってしまうという状態になっているわけです。特に相手は十分間で千キロ飛ばしてくるミサイルでありますから、ちょっとの隙間はもう本当に致命傷となります。
そこで問題となるのは、この日米共同対処の一体である米国、米軍、これに対しまして、日本を守っている米軍に対して攻撃があった場合どうなるのか。先ほど来も説明もありました、米軍のみが配備している設備もございます。また、イージス艦も、日本のイージス艦だけではなくアメリカのイージス艦も配備をされている。日本のイージス艦六隻のうち四隻が弾道ミサイル対応でありますが、またアメリカは五隻がしっかり対応している。これらが修繕等も兼ねて交代交代でしっかり対応をしているわけでございます。そういうようなこの日本を守っているアメリカ、とりわけ、公海上で守っているアメリカのイージス艦等に攻撃があったときに日本は何ができるのか、これが今我々が問われている大きな問題、日米共同対処で守るためにはどうすればいいかという観点でございます。
それで次に、パネルをお願いしたいと思います。こちらは平和安全法制の全体図です。
何度かもう公明党としても提示をさせていただいているパネルでありますが、上段の部分が日本の安全を守るための法制、下段は国際社会の安全を守るため、平和の安定を守るための法制であります。左から右に行くたびに事態が緊急度が増しているというところであります。今話題としている弾道ミサイル防衛対応は、これは上段の話となる、このように理解をしております。
そこで、総理にお尋ねをしたいと思うんですが、日本の防衛のため、もう今までるる説明をしましたこの必須な弾道ミサイル防衛における日米の共同対処システム、それへの侵害を抑止すること、それが本法案の重要な目的、また必要性の一つであると考えております。今回の法制におきましてこの日米共同対処は守ることができるのか、これは総理より御答弁をいただきたいと思います。

○内閣総理大臣(安倍晋三君)
ただいま委員が説明をしていただいたように、弾道ミサイルが発射されれば千キロを僅か十分間という高速で飛翔、落下、また、そのミサイルに核兵器や化学兵器のような大量破壊兵器が搭載される場合もあり、このような兵器による攻撃への対処は我が国の安全保障上極めて重大、重要な課題であり、国民、子供たちを守る上においても極めて重要であります。
弾道ミサイルに対しては、横須賀に展開している米軍のイージス艦が自衛隊と協力して弾道ミサイル発射の早期探知やミサイルの迎撃に当たるなど、日米が共同で対処することとなります。本年四月に策定された新ガイドラインにおいても、ミサイル防衛に関して日米間で平時から協力を行うことを確認をしています。
このように、弾道ミサイル防衛は日米が緊密に協力することが不可欠であり、米国のイージス艦への攻撃を放置すれば我が国も甚大な被害を被る可能性があります。今回の平和安全法制が実現すれば、平素から自衛隊と連携して弾道ミサイルの警戒といった我が国の防衛に資する活動に現に従事している米軍の艦艇を武力攻撃に至らない侵害から防護することができます。
そしてまた、新三要件を満たす場合には、これまでは個別的自衛権ではできなかった弾道ミサイルの警戒に当たっている米国のイージス艦の防衛を実施することが可能となるわけでありまして、弾道ミサイルの脅威に切れ目のない対応を行うことが可能となり、日米同盟の抑止力、対処力は一層強化されることになります。まさに、相手国に対しましても、こちら側は隙がない、そして同盟のきずなはより強化されているということを認識させることが相手にもできると、このように思います。
このように、弾道ミサイルの脅威に対しても日米同盟は完全に機能する、そのことを世界に発信することによって日本が攻撃を受ける可能性は一層低く、なくなっていくと考えております。

○矢倉克夫君
今御説明いただきました、まさに、平素からしっかり連携を組んでしているんだということ、日米共同でしっかり対処をしているんだということを示せる体制をつくっていけることができるというのは大きなことであると思います。
今総理より、また弾道ミサイル防衛の場合を念頭に法案の必要性について具体的に御答弁をいただいたわけであります。
とりわけ、例えばパネルの方の自衛隊法改正による部分については、武器等の防護というところで、武力の行使に至らないような米軍に対する攻撃があったら、それに武器等防護をするというようなことも可能となってまいります。
その他も含めていろんな対処があるわけですが、今改めて、日本の防衛に全く関係ない法律、他国の戦争にこれは巻き込まれる法案ではないということ、これが今確認をさせていただいたところであると思います。
どこまでも日本を共に守っている他国、米国、米軍であったり、それに対する攻撃があって、それが日本に対して明白な危険となっている、そういうようなときにどうするのかというようなことがこちらの法案で今問題になっているところであります。弾道ミサイル防衛の日米共同対処がこれの典型でもあるかと思っておりますが、そのための法案であるということは国民の皆様にも伝わったものと思っております。
このような状況にもかかわらず、何らの対処も不要であると。今現に危機があるわけです。それに対して日本を守るための日米共同対処、それが危機にさらされるような部分ができたときにはどう対処すればいいのかと。そのようなことも考慮もないような形になれば、これは日米同盟放棄を言うに等しいものでもありますし、また、現実の日本の危険、また国民の皆様に対する危険というものを、これ目をつぶってしまう、そのようなものでもあると思います。この現実にどう対処するかという対案を持たずして安全保障を語ることはこれはできないと、私は非常に確信を持ってこのように思っております。
その上で、公明党は、この現実に対処をいたしまして、冒頭申し上げた平和的生存権、また幸福追求権を守る政治の責務を果たすためには一体どうすればいいのか、これを考え、他方で、憲法九条、この理念をしっかり守るためにぎりぎりの交渉というのをさせていただきました。その結果こそが昨年七月一日の憲法解釈変更に関する閣議決定でございまして、今回法文にも盛り込んでいただいた新三要件でございます。今パネルも既に提示をしていただいております。特に、この第一要件のうち、我が国と密接な関係にある他国以下のところ、これが一部限定的な集団的自衛権と言われているポイントの部分にございます。
他方で、無限定な集団的自衛権ではなく、これはもう無限定な集団的自衛権というのは他国の戦争に入っていくということでありますから、そうではなくて、あくまでも我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある、まさに先ほど来から申し上げている弾道ミサイルのような危機、これが日米共同対処を侵すような状態でございます。そのような厳格な要件を今付しております。
他方で、これに対しましては、日米共同対処を守っていく、その前提の話でもありますが、今回の弾道ミサイルの対応との関係で、このような我が国と密接な関係にある他国に対するという部分、これは要らないのであると。例えば、先ほど来の話にもありました共同対処に対して、公海上のアメリカのイージス艦に攻撃があったとき、これはどう対処すればいいのか。それに対しては、これは米艦に向けられた攻撃であっても、日本に向けられた攻撃と同視できる場合が大半であるからよいのだと、日本への攻撃としてこれは対処すればいいのではないか、法律はこの点では改正する必要はないんだというような御意見もあります。専門的に言えば、個別的自衛権でこれは対応できる場合があるという御見解、限定的とはいえ、集団的自衛権というものはこれを認める必要はないんだという御見解であります。
総理にお伺いをしたいんですが、今回、なぜ、個別的自衛権で対処可能だという見解、これではなく、新三要件という形での対処をされるのか、改めて御見解をお願いしたいと思います。

○内閣総理大臣(安倍晋三君)
そもそも、個別的自衛権の行使の前提となる我が国に対する武力攻撃とは、基本的には我が国の領土、領海、領空に対する武力攻撃をいうものであり、これはこれまで政府が一貫して述べてきた考え方であります。したがって、公海上にある米国の艦艇に対する武力攻撃は、基本的には我が国に対する武力攻撃の発生と認定できるものではありません。また、実際上、米国の艦艇への攻撃を我が国への武力攻撃の着手であると認定することは難しいものと考えられます。
また、本来は集団的自衛権の行使の対象となるべき事例について、個別的自衛権を我が国独自の考えで拡張して説明することは国際法違反のおそれがあります。また、いわゆる先制攻撃を行ったと評価されかねないものでありまして、この委員会においても様々な議論がなされているわけでございますが、個別的自衛権、集団的自衛権、これは言わば国際法的には明確でありまして、我が国に対する攻撃、今申し上げました領空、領海、そして領土、他国のものであればこれはまさに他国に対する攻撃であって、それに対して自衛権を発動するのは、これは明確に、まあこれは要請、同意があればでありますが、集団的自衛権の行使に当たるわけでありまして、このように、これまでも繰り返し説明している米艦防護の事例については、個別的自衛権での対応に限界があるため、新三要件を満たす場合には、限定的な集団的自衛権の行使として米国の艦艇を守る必要があると考えているものでございまして、個別的自衛権で対応できないかということについては、安保法制懇においても様々な議論がなされたのでございますが、これは、国際法上はそれはむしろ非常識となり、先制攻撃と国際的にはみなされる可能性が十分にあるとの結論に至ったところでございます。

○矢倉克夫君
今おっしゃってくださったとおり、個別的自衛権で対処しようとして、実際は要件を満たさないまま集団的自衛権の行使という形になってしまうのは、やはり国際法上も問題もあるという部分もあるかと思います。
また、これ、できる場合もある、個別的自衛権で対応できる場合もあるんだと、こういうような形で法制度というものをしっかり整備しないまま仮にいった場合は、じゃ、平素からの連携というのが、これ枠組みがしっかりつくれるのかどうかというところ、これも非常に重要な問題なのではないかと思います。
その辺りについて総理はどのようにお考えか、お聞きしたいと思います。

○内閣総理大臣(安倍晋三君)
かつて、これは政府答弁において、できる場合があるという法制局長官の答弁があるわけでございますが、これは、状況によってはあり得るのではないか、法理として排除されないということを述べているわけでありますが、例えば、たまたま日本の艦艇よりも近接する形で前に米艦があって、日本に攻撃をするといいながら、これが弾が米艦に当たったということになれば、それは法理上はありますが、現実問題としてはそんなことは起こり得ないわけでございまして、実際には、それを想定して、そもそも先ほど委員が御説明されたような、弾道ミサイル防衛に対して、その一翼を担っているイージス艦に対する攻撃をそれで解釈をするのは全く無理な話であろうと、こう思うわけでございまして、そして、こうした形でまさに平素から共同で対処できるということになれば、平素においての訓練において様々にそういう事態を想定した、法的根拠ができれば、想定した訓練等もでき、より素早い密接な対応が可能となる、まさに日米同盟による対応は完璧なものになっていくと、このように思うわけでございます。

○矢倉克夫君
まさに、平素から緊密に連携してこそ初めて完成する日米共同対処というもの、枠組みをしっかりつくることで更にそれを連携を深めていくというところも、今回、個別的自衛権ではなく、限定的でありながら集団的自衛権という形を取った根拠の一つであるというふうに私も今理解をさせていただきました。
その上で、国民の皆様がやはり御不安に思っているところは一つ確認をさせていただきたいと思います。それは、この憲法九条、解釈は一体どこまで広がっていくのかというところでございます。
そもそも自衛権の存在というものも、これは解釈によって生まれたものであります。政府の今までの見解を見ると、当初自衛権というものはないと言っていたものがあるとなった。これこそまさに百八十度の転換であったわけです。そこから昭和四十七年の集団的自衛権は認められないという解釈、そして昨年の閣議決定というふうに、まさに憲法九条に向けてのこの自衛権の解釈というのは、これ拡大の歴史であったわけでございます。
今回、この新三要件というもの、これは憲法九条の下で日本を守るためのぎりぎりの自衛の措置の限界を定めたものであります。今後、憲法解釈で自衛権というのが広がることはないんだと、この点、総理から改めて御見解をいただきたいと思います。

○内閣総理大臣(安倍晋三君)
憲法第九条の下で許される、国民の命と平和な暮らしを守るための必要最小限度の自衛の措置としての武力行使のみであります。
今回、新三要件を満たす場合には限定的な集団的自衛権の行使を容認しましたが、これはあくまでも自衛の措置に限られ、他国を防衛することそれ自体を目的とする集団的自衛権の行使一般を認めたものではないわけであります。
現行憲法の下では、世界各国と同様の集団的自衛権の行使一般を認めるなど、今回の解釈を超えて自衛権を広げるような解釈を採用することは困難であり、その場合は憲法改正が必要となると考えております。

○矢倉克夫君
ありがとうございます。
最後、質問させていただきたいと思います、端的に。日本は専守防衛の国であります。自国を守るためにしか自衛権というのは行使できない、これを改めて確認をさせていただきたいというふうに思います。
日本が戦争をする国にならないというのは、装備面でもしっかりと担保をされているところであります。衆議院の質疑で参考人として御出席くださった小川教授などは、雑誌の寄稿の中などにおいて、自衛隊は侵略戦争を行う能力、具体的には、爆撃機等も持たず、海を渡って数十万規模の陸軍を上陸させたり、そのような能力を持たないと、自衛隊は装備能力面においても専守防衛のために動くということを言っております。
最後に、総理にお伺いしたいのですが、自衛隊は今後も戦争をする国になるための能力、装備は一切これは持たない、今も防衛大綱であったり中期防であったり、確認はしているところでありますが、さらには予算についても、今後いろんな方が防衛費が二倍、三倍と膨れ上がるんじゃないかというようなイメージ、これを持っていらっしゃるわけですが、今回は自衛隊が今持っている能力をしっかりと活用できなかったところを活用する、そういう法制であります。そういう形で、予算がわあっと広がるというものではないということを総理から最後確認をさせていただきたいと思います。

○内閣総理大臣(安倍晋三君)
まさに戦後七十年の平和国家としての歩みは寸分も変わりはないわけであります。そして、平和安全法制は、戦争をするためのものではなく、あくまでも戦争を未然に防ぐためのものでありまして、今後とも自衛隊が戦争をする国になるための能力や装備を持つことは一切ないわけであります。国民の命と平和な暮らしを守る、そして国際社会の平和と安全に貢献するという自衛隊の任務には全く変わりはありません。
法整備の主眼は、このような任務を切れ目なく、そしてより一層効果的に果たすことができるようにすることにあります。このため、基本的に新たな法制により全く新しい装備が必要になったり、装備の大増強が必要になるということはなく、ましてや防衛予算が二倍、三倍と膨れ上がるということは全くありません。
今後とも、厳しい財政事情を勘案し、一層効率化、合理化を徹底した防衛力の整備に努めていく考えであります。そして、専守防衛の上においての防衛力整備を行っていくという基本的な考え方には全く変わりはございません。

○矢倉克夫君
終わります。

復興担う 力ある公明

2015-08-03 ニュース

公明新聞:2015年8月3日(月)付

支援を訴える山口代表と山根、田川、ただの、小島の4候補=2日 福島・郡山市

支援を訴える山口代表(中央)と(左から)山根、田川、ただの、小島の4候補=2日 福島・郡山市

山口代表が4候補応援
福島・郡山市議選が告示
9日(日)投票

定数2減となった福島県郡山市議選(定数38)が2日に告示され、9日(日)の投票日へ、白熱の選挙戦がスタートした。公明党からは、新人の山根さとる候補(37)と、現職の田川まさはる(62)、ただの光夫(49)、小島ひろこ(61)の4候補が出馬。公明候補の全員当選を期して、山口那津男代表が街頭演説会に駆け付けた。

山口代表は「公明党は、東日本大震災の発災当初から被災者に寄り添い続けてきた。公明党には復興を最初から最後までやり遂げる力がある。その先頭に立つのが山根、田川、ただの、小島の4候補だ」と力説。さらに、プレミアム付き商品券など同市議会公明党の豊富な実績を紹介。「公明4候補を郡山の復興と未来のまちづくりのために働かせてほしい」と訴えた。

立候補者は、公明4、共産3(現2、新1)、社民4(現2、新1、元1)、無所属51(現27、新24)の計62人。数多くの新人が名乗りを上げ、過去に類を見ない大混戦に。新人はいずれも有力で、警戒を強める現職陣営は地盤の引き締めに躍起。共産、社民も組織をフル回転させ、議席確保になりふり構わぬ動き。

公明の山根、田川、ただの、小島の4候補は「公明の当選は確実」との裏付けなき情報を執拗に流され、票を切り崩されている。勝ち抜くには、新人の名前の徹底的な浸透と、他陣営をしのぐ一気呵成の攻めが不可欠。

若者とともに未来築く

2015-08-01 ニュース

公明新聞:2015年8月1日(土)付

安倍首相に提言を手渡す党青年委員会のメンバーら=31日 首相官邸

安倍首相(中央右)に提言を手渡す党青年委員会のメンバーら=31日 首相官邸

党青年委が首相に提言

“現場の声”政治につなぐ

公明党青年委員会(石川博崇委員長=参院議員)は31日、首相官邸で安倍晋三首相に対して「青年政策アクションプラン2015」を手渡した。石井啓一政務調査会長が同席した。

同プランは、党青年委が昨年8月、全国の若者の声をもとに安倍晋三首相宛てに行った提言を発展させたもの。昨年の提言は、「青少年雇用促進法案」や、「地域おこし協力隊」事業の拡充など、要望した全51項目のうち約9割以上が実現や実現に向けて具体的に前進している。

アクションプラン強化 賃金上昇、奨学金を充実
冒頭、石川委員長は、日本経済は力強さを取り戻しつつあるが、若者が置かれている状況は依然として厳しいと指摘。公明党が45年以上にわたり訴え続けてきた18歳選挙権の実現に言及し、「今こそ若者と一緒になって未来を築きたい」と語った。

その後、樋口尚也党青年局長(衆院議員)が同プランについて説明。若者の安定的な昇給や、子育て世代への重点的な賃金配分など、若者の賃金上昇に向けて「政労使会議」を各都道府県にも設置するよう提案した。また、「『ブラック企業』や『ブラックバイト』はもう根絶しないといけない」と力説した。

このほか、結婚を希望する若者への支援を推進する一方、晩婚化や非婚化など、若者のライフスタイルの多様化を踏まえ、親の介護への不安と負担を緩和するための支援策の充実、性的マイノリティー(少数派)への理解を深めて誰もが暮らしやすい社会の必要性を訴えた。

安倍首相は、「若者の声をこのような形で政策提言してくれたことに感謝したい」と表明。ブラック企業対策について「政治的なリーダーシップが必要」とし、対策を強化する考えを示した。その上で、「18歳選挙権は公明党が強く主張してくれたおかげで実現した」とし、若者政策の推進に今後も協力していきたいと語った。

アクションプラン強化 賃金上昇、奨学金を充実

席上、党学生局(中野洋昌局長=同)も、全国で開催した学生懇談会や有識者との意見交換、視察などをもとに取りまとめた政策提言を行った。

中野局長は、学生を取り巻く現状の課題について報告。その上で、若者の投票率向上に向けて大学内や駅前などに期日前投票所の設置を促進するよう要望。奨学金の返済月額を所得に応じて柔軟に設定できる「所得連動返還型奨学金制度」を具体的に進めるよう求めた。

また、企業が「内定者」に就職活動を継続しないよう圧力をかけて有能な人材を確保する「就活終われハラスメント」(オワハラ)対策、アルバイトなどの処遇改善や賃金上昇の推進のほか、海外留学に対する支援強化、理工系分野に興味を持つ女子学生への応援策なども訴えた。