社会で支える「再犯防止」

2014-10-21

矢倉かつおです。

朝、めっきり冷え込むようになりました。いかがお過ごしでしょうか。

国会は序盤戦ですが、私の所属する法務委員会は、所管大臣である松島大臣の「うちわ問題」により空転しました。

松島大臣は騒動の責任をとり、昨日、辞任しました。大臣の行為が違法か否かは引き続き検証するとして、上川新法務大臣には、着実かつ堅実な行政を担っていただきたいと思います。課題は山積みですが、私もしっかりと見守っていく決意です。

そんな法務委員会ですが、先週木曜日、今国会における初質問をいたしました。「うちわ問題」ばかりが議論される中、私は、再犯防止や、司法と福祉の連携の必要性などを取り上げました。

実は、日本の犯罪の約6割は、「再犯」、つまり、過去に罪を犯した人が、再度犯す犯罪です。再犯防止こそ、安全な日本をつくる前提です。

質問で私が取り上げたのは、埼玉県さいたま市岩槻区にあるNPO法人の取組みでした。

そこは、「緊急一時シェルター」というものを提供しております。

これは、釈放された人や出所した人が住む場所がない場合、家が見つかるまで一時的に住む場所であり、生活立て直しの本拠とする場所です。私も実際に訪問しましたが、普通の一軒家であり、素晴らしい環境でした。

この取組みの先進的なところは、地元弁護士会である埼玉弁護士会と連携をしていることです。

あらかじめ、弁護士会と委託契約を結び、逮捕、勾留された人から弁護士に対し、出所後の生活環境などの相談がされた場合にはすぐにNPO法人に連絡が行き、社会福祉士などとともに住居を含め、生活の改善に向けての取組みを早め早めに行います。

「住居のない人が1年未満に罪を犯す確率は約50%である。住まいの確保を。そのためにも、NPO法人への積極支援とともに、弁護士会や検察庁などと社会福祉士等との制度的な連携を!」こう訴える私に対し、大臣はじめ法務省側からは、決意に似た回答がありました。

与野党とわず多くの委員から、「現場が大事だ、という思いが伝わる良い質問でした。」とのお声もいただきました。

弁護士時代に、幾度か、国選弁護事件を受任しました。

「頼るべき肉親も居ない私は罪を犯すしかない、私なんてどうなってもいい。」と自暴自棄になる被告人のため、少ない手がかりをもとに、お姉さんを探し出しだしました。「ありがとう」と言う彼の笑顔が忘れられません。

再犯防止の問題には、引き続き取り組んでいく決意です。

法務委員会は、魚住法務委員長のほか公明党は私一人、事実上の一人会派です。どこまでも現場に課題を見いだし、それを国政に訴え、実現をはかる!その地道な活動をしてまいりたいと思います。

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