水道法改正についてご質問をいただきました。

2018-12-09

水道法改正についてご質問をいただきました。

今直面している課題は人口減少による水道料金の減少です。そのため、水道事業を運営する自治体は、人口規模の小さなところほど、老朽化が進む水道施設を維持するためお金がなく、苦しんでいます。

その解決策の一つとして提案されているのが、今回の改正です。
実は、もう1年以上前から、国会に提案されているのです。ポッとでたものではないです。

以下、twitterから

・ 水道法の改正、いまだに、完全民営化に道を開く、企業に生命の水を売り渡す、といった論調が多いですが誤解です。実は、いまの水道法でも完全民営化は可能です。逆に、民間の創意工夫を完全に活かすには完全民営化しか選択肢がない。法改正は、民の知恵を活かす方策として新たに「コンセッション方式」という選択肢を追加するものです。

・ 改正水道法で認められる「コンセッション方式」ですが、水道設備の所有権は地方公共団体にあり、水道事業者も自治体です。運営を民間に委ねます。イギリスのような完全民営化とは違います。海外との単純な比較はできません。

・ この「コンセッション方式」、現行のPFI法に類似の制度はありますが、改正水道法は、地方公共団体に給水義務を課し、水の安定供給、安心安全な水の質の確保だけでなく、災害時に復旧することも求めています。従来のコンセッション方式より、公の関与をむしろ強めています。

・ 水道事業の運営は、例えば、今も、指定管理者制度を利用して民間にお願いしていますが、指定管理者制度は「仕様発注」といって、運営のあり方など行政が定めるやり方に制約されるため、民間の創意工夫が限られてしまいます。コンセッション方式は、「成果発注」といって、一定の成果、結果を出すことを民間に委ね、仕様発注のようにやり方を細かくは決めません。
  
・ 水道料金があがってしまう、というお声もありますが、条例で料金の上限を定めます。条例で定めるということは議会の意思が反映されるということで、民間の言いなりではないです。これは、イギリスやフランスなどにはない制度であり、この意味でも単純な海外との比較は適当ではないです。

・ 水道法改正によるコンセッション方式の導入は例えば、都道府県を軸とした新たな広域連携の広がりを生む可能性もあります。現に、宮城県は先進的な取り組みに着手しています。人口の少ない自治体が独立でやるには水道事業は採算があわなくなってきている以上、改正後の枠組みにより、新たな連携が生まれることに期待します。

高木みちよ厚労部会長のインタビュー記事もあるので、そちらも掲載します。

水道事業の基盤強化へ

野党は、水道料金の減少、水道施設の老朽化といった課題は理解し共有しているのですから、政府案が提示した提案に対し、より良い改善策は何か、提案する義務はあると思います。

けど、最近、特に顕著ですが、すぐに、政府が外国資本と結託して国を売り渡そうとしている、といった陰謀論めいた話に結びつけます(漁業法もその傾向がありました。政府にそんなことをするメリットがあるでしょうか。冷静になればわかる話ですが。。)。

それをマスコミが面白がって取り上げてしまう(わかりやすいし、面白いから)のも問題です。新聞や報道も、もう少し議論をよく聞いて、勉強したほうがいいのではないか、と思うことが多々あります。思い込みや事実に立脚しない議論にすり替え不安を煽ることばかりが流行(あえて、流行といいますが)している今の政治は本当に変わらないといけないです。