201回閉会中審査 災害対策特別委員会

2020-08-26

○矢倉克夫君
 公明党の矢倉克夫です。
 私からも、これまでの災害でお亡くなりになられた方に心からお悔やみを申し上げるとともに、被災された方へのお見舞いを申し上げたいというふうに思います。
 前回もお配りした資料、まず、お配りしております資料一枚目、御覧いただきたいと思います。
 こちら、阪神・淡路大震災から二十年をこれ実証検証しまして、その際に発生した経済被害がどれくらいか、そして減災がどれくらいになるかということをこれシミュレートしたものをここに書いてある災害に適用したものであります。
 特に、高潮をこの前申し上げたんですが、二千億円のこの対策で二十七兆円の減災ができるという結果になっております。この意味も込めて、改めて減災効果という意味で非常に高い高潮対策、現状どうされているか。
 あわせて、前回の質疑のときに大臣の方から、三か年計画が終わった後もしっかりと国土強靱化を取り組んでいくというような話がありました。その趣旨も踏まえて、今後の対策も併せてお伺いをしたいと思います。

○政府参考人(山本竜太郎君)
 海岸関係省庁である農林水産省、国土交通省を代表して、水産庁からお答えします。
 昨今、激甚化、頻発化する台風災害により、全国に毎年甚大な被害が発生しています。このような状況を踏まえ、高潮などによる浸水を防止するため、防災・減災、国土強靱化のための三か年緊急対策により、全国約百三十か所において、堤防のかさ上げや離岸堤の整備など、緊急的な対策を進めているところです。この三か年緊急対策により高潮対策を行っている海岸では、昨年の台風第十五号や台風十九号により高潮などから浸水被害を防いだ事例も見られます。また、防災・減災、国土強靱化のための三か年緊急対策後においても、事前の防災対策は重要であるとの認識の下、骨太の方針を踏まえ、中長期的な視点に立って国土強靱化のための海岸整備に取り組んでまいります。

○矢倉克夫君
 引き続きよろしくお願いします。
 高潮に関連してですけど、次の資料二の一、二を見ていただきたいんですけど、二の一の方は、これ江東五区、足立、葛飾、墨田、江戸川、江東区、こちらの大規模水害ハザードマップです。想定九百三十ヘクトパスカルぐらいの台風が来て、また高潮や洪水が起きた場合の想定、これほぼ今の五区がすっぽりはまる感じで、さらに二枚目見ると、一週間以上これ浸水が続いているというところが多いという、非常な災害の状況であります。
 次に、もう二枚、資料三の一、三の二になります。これ、併せて、当事者自治体のこの危機意識を分かりやすくしたこれリーフレット、発行されているリーフレットであります。三の二の方を見ると、ここにいては駄目ですと、二百五十万人を避難するという想定でいろいろ書かれている、それぐらい危機意識が非常に高いわけであります。
 その上で、他方でいろいろ検討しなきゃいけないことがあって、例えばこの避難先の確保ですね、足立区では埼玉県の方に行くという話になりますけど、例えば埼玉県も、川口の方などは荒川の氾濫のおそれも当然あり、また、今朝方、私、埼玉県の越谷とか吉川の方にもお話もお伺いもしました。中川、綾瀬川、氾濫のおそれもある。そういった避難先として想定されているところも避難の可能性、しなきゃいけないような可能性もあって、どこに避難先を確保するかという話、あと、昨年の台風十九号のときなどは、想定された避難時間には既に計画運休が始まっていて交通手段もなかったりとか、やはりこういうことを事前に改めて検討しなければいけないことがたくさんあるわけであります。
 そういう、平時からしっかりと連携の枠組みをこれつくらなければいけないわけなんですけど、こういう近隣県を含めた自治体間の連携、この広域避難の実効性を高めるためには支援促進する必要があると思いますが、国はどのように取り組んでいらっしゃるのか、答弁いただきたいと思います。

○政府参考人(青柳一郎君)
 お答えいたします。
 大規模水害時における広域避難に関しまして、平成二十七年の関東・東北豪雨の際に広域避難が課題となったことを踏まえまして、中央防災会議の下にワーキンググループを設置し、平成三十年の三月には、三大都市圏のゼロメートル地帯を念頭に、大規模かつ広域的な避難において想定される課題や基本的な考え方等について取りまとめたところでございます。その後、具体的な対応を検討するために、東京都と共同で関係自治体、交通事業者、河川管理者等で構成する検討会を設置しまして、荒川下流域を中心として、自治体を含む関係者間の連携による避難場所、避難手段の確保等について検討を進めてきているところでございます。
 また、御指摘がありましたように、令和元年、昨年の台風十九号で顕在化した広域避難の課題を踏まえまして、現在、国のサブワーキンググループにおきまして、広域避難関係者間の調整を円滑に進めるための調整、協議の仕組み等についての検討を進めているところでございます。
 これらの検討を通じまして、各地域の広域避難についての近隣県を含みます自治体間の連携の促進が図られるように、引き続き関係機関と連携して進めてまいりたいと考えております。

○矢倉克夫君
 既に枠組みをつくっていらっしゃるということでありますけど、近隣県含めて是非お願いしたいことと、特にこの受入れ側は、受け入れる、非常に負担だけを負うわけじゃなくて、やはり受け入れやすい体制をつくるための支援であったりそういうことも考えないといけない。あと、分散避難という考えもいろいろ考慮しながら考えなきゃいけないと思うんですね。二百五十万の方が全部避難をするという形がいいのか、それとも、その場に残って、避難することがかえって危険な方もいらっしゃるかもしれませんから、そういった現実的な議論も含めて、是非安全な体制を今からつくっていただきたいというふうに思います。これは要望したいと思います。
 あともう一点だけ。今の関係でいうと、広域避難にする前の予防防災がやっぱり必要なので、荒川に関しては、荒川上流の方の第二、第三調節池など、そういうのをしっかりと整備していくことがこれ重要であります。これを改めて、何度も申し上げているので、強く要望だけにとどめたいというふうに思いますので、よろしくお願いを申し上げたいというふうに思います。
 続きましてですが、三つ目の問いとして、改めてですけど、令和二年のこの七月豪雨、本当にお亡くなりになられた方に御冥福をお祈りを申し上げて、被災された方にお見舞い申し上げたいというふうに思います。
 大変甚大な被害が起きました。特に海抜が低い地域、ずっと長い間浸水していたという状況、そういう中で、大牟田市などでは豪雨によって三川ポンプ場というのが水没した。これ、現地の公明党の議員が大牟田市長とともに赤羽大臣にも申入れもしたわけであります。
 こういう排水設備というもの、この三川ポンプ場というのは整備途上であったわけでありますけど、そのために大牟田市が計画していた水準にもこれは達していなかったわけであります。今回、復旧ということでありますけど、早期の災害復旧と併せて機能強化というのをこれ望みたいというふうに思います。
 今後の復旧方針を改めてお伺いするとともに、今、先ほども、農機の関係では舟山議員が災害復旧ということでお話もされておりました。下水道に関しても、災害復旧という概念は基本、原形復旧なんです。ただ、想定を超えて起きているものがやはりある。同じようなものではなく、更に機能を強化しなきゃいけないというところは同じであるというふうに思います。
 様々な補助金、下水道床上浸水対策事業や事業間連携下水道事業など、こういう個別補助金などもしっかりと活用をして、事前防災の観点から全国的な排水設備の単なる原形復旧ではない機能強化を加速すべきであり、そのための予算をしっかりと確保すべきであるというふうに思いますが、この点も答弁をいただきたいと思います。

○政府参考人(井上智夫君)
 令和二年七月豪雨で浸水した大牟田市の三川ポンプ場については、国土交通省のテックフォースが行った被災調査を踏まえ、大牟田市において災害復旧に併せて機能強化を行うことを復旧方針としているものと承知しております。これを受け、施設の耐水化、ポンプの増強などの機能強化のための具体的な施設計画の策定については日本下水道事業団が大牟田市を全面的に支援しており、今後、事業を実施する際には国土交通省としても財政的支援に努めてまいります。
 次に、委員御指摘の排水設備の機能強化を全国で加速すべきとの御指摘につきましては、ポンプ場や雨水貯留施設等の大規模な雨水対策施設の整備を計画的、集中的に実施することができるよう、防災・安全交付金に加え個別補助制度を創設し、積極的に支援しているところです。
 国土交通省といたしましては、最終年度となる防災・減災、国土強靱化のための三か年緊急対策を着実に進めるとともに、三か年緊急対策後も中長期的視点に立って計画的に取り組むため、必要十分な予算の確保に努め、ハード、ソフト両面から下水道の浸水対策を強力に推進してまいります。

○矢倉克夫君
 前回の質問でも申し上げました。三か年で終わりではなく、三か年後もしっかりとこれは必要な政策、予算をつくっていかなければいけない。そういう意味でも、今のお話を支えられるように我々もしっかりと訴えていきたいというふうに思いますので、どうぞ引き続きの予算獲得、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
 もう一つ、九州の現場からお伺いしたお話でありますけど、なりわい再建補助金、これは、従来のグループ補助金のグループ要件というものを撤廃をして、自治体連携型補助金と一体化して新しく創設をしていただいたものと理解もしております。四分の三が補助をされる、一定の場合は特に自己負担なく定額補助をされるという、非常に制度として良い形で改良されたものと理解もしておりますが、特に定額補助については過去に被災されたことを条件とされていらっしゃる。
 本年七月三十日の対策パッケージでは、この趣旨として、制度の趣旨としては、熊本地震、コロナ禍、あと豪雨、この三重苦に対応するという趣旨の記載があるわけでありますけど、例えば豪雨被害が多かった球磨川流域、人吉市や球磨村など、特に県南地域というのは熊本地震の被害が甚大というわけでは必ずしもなかったわけであります。こういう地域からは、この過去に被災という要件で自分たちは外されてしまうんじゃないかというような御不安がある。
 これについてはどのように思われるかということと、あわせて、定額補助の要件だとしても、過去に被災したかどうかというところよりは、私は現に助けを求めているかどうかというところが重要でありますから、この要件というのは不要なのではないかと考えているところでありますが、それについて見解をいただければと思います。

○政府参考人(村上敬亮君)
 御説明の機会をいただき、ありがとうございます。
 なりわい再建補助金本体につきましては、もう先生御承知のとおり、中小企業等が行う施設や設備の復旧等に要する費用の四分の三を補助する、で、速やかな復興と。この補助金自体につきましては、特に過去の被災については要件になってございません。まさに今苦しんでいる方々をお助けするための補助でございます。
 なお、併せて御紹介いただきましたとおり、次に、特に、コロナの影響下である、さらに熊本地震を始め過去数年以内に被災をしているという三重苦の方につきましては、特例的に、更に定額、一〇〇%で、自己負担のない形で復興を支援をさせていただくと、こういう枠組みをつくらせていただいてございます。
 その三重苦ということでございますので、コロナの影響を受けていること等とともに、過去数年以内に発生した災害で被害を受けたことということを要件にさせていただいてございますけれども、これは必ずしも過去の被害というのは熊本地震だけに限りません。とにかく、何らかの形でコロナプラス過去の災害ということについて御説明をいただければ更に上乗せの定額補助を発動すると、そういう運用を考えさせていただいてございます。
 過去の被災をどのように証明するかにつきましても、一件一件丁寧に伺わないと、どのようにお答えすればいいか分からぬケースもあるものですから、余り頭から、はなで食って掛からずに、できるだけ一件一件の御要望を丁寧に伺いながら、極力柔軟に支援できるように現場でも運用に努めてまいりたいと、このように考えてございます。

○矢倉克夫君
 分かりました。そういう地震が、被害が起きているかどうかで、そういうこと、硬直的な判断ではないということと、個々の事情に応じてという、柔軟な運用をというようなことの趣旨で御答弁だったというふうに思います。
 制度の周知とともに、この過去何年というところ、この仮に要件が残らざるを得ないとしたら、そこをしっかりと柔軟に運用する形で多くの方をできる限り支えてあげれるような対応で是非お願いをしたいというふうに思います。
 最後、ちょっと問い五と問い六を併せて、大変恐縮ですけど、質問させていただきたいと思います。
 最後はやはり、今回も豪雨の関係など、千寿園など、逃げ遅れた方々への被害が起きた場合などもあります。やはり、介護施設やまたあるいは障害者の方々の施設など、避難弱者を抱えている建物の避難の在り方であります。特に、私もかなり前のときに質問した川越のけやきの郷さん、これは障害者の施設でありますけど、そういう施設は、やはり多くハザードマップ上危険なところにあるという印象があります。現に、いろんなところで建てようとしてもなかなか建てられずに、最終的にそこに建てたというような経緯を持っていらっしゃる施設が様々あるわけであります。
 まず、行政に、こういう各施設がハザードマップ上どこにあるのかということを、これ現在ある施設だけじゃなくて、今後造ろうとする施設もしっかりとこれは把握をしていただきたい。その上で、垂直避難のためにはやはりスロープなどの設置が必要であるというふうに思います。
 今回は既に障害者施設のための補助措置はあったわけですけど、この千寿園の例を基にして介護施設への措置というものも交付金という形でとられたわけでありますが、先ほど言った行政としてどこにどの施設があるかということをちゃんと把握した上で、行政の側からこういう制度があるということをしっかりとプッシュ型で後押しをして申請するような形のサポートなどもしていただきたいというふうに思いますが、この点、お伺いをしたいというふうに思います。

○政府参考人(堀内斉君)
 お答え申し上げます。
 まず、ハザードマップ上の危険な地域に所在する施設をきちっと把握すべきという点についてでございます。
 障害者施設や介護保険施設等は、自力で避難することが困難な方も多く利用されていることから、利用者の安全を確保するため、各種災害に備えた十分な対策を講じる必要があると考えております。
 このため、従来より、施設を所管する自治体においては、洪水等の浸水想定区域内や土砂災害警戒区域内に所在する障害者施設や介護保険施設を的確に把握し、その上で、施設に対して策定が義務付けられている非常災害対策計画の内容やその実効性を確実に把握、点検するとともに、災害時の早期の避難が着実に行われるよう助言を行うこと、特に、災害時に危険な場所に所在する施設については防災部局と連携して避難情報発令時に個別に連絡することを徹底することなどによって早期の避難を促すこととしております。
 今般の令和二年七月豪雨を受けまして、改めて、先日、八月の十八日には、厚生労働省から各自治体に対しまして、非常災害対策計画の確認、避難情報発令時の連絡を徹底するよう連絡したところです。今後も災害に備えた十分な避難対策が取られるよう、様々な機会を通じて促し、更なる利用者の安全の確保に努めてまいりたいと考えております。
 もう一点、今般の新しい支援策ということで、御指摘のありました垂直避難用のエレベーター、スロープ、避難スペースの確保等の改修工事に対して補助を行うということを創設した点についてでございます。
 今御指摘ありましたように、この補助を申請するに当たっては、各施設にこの制度をきちっと御理解していただくということが我々も重要と考えております。議員の御指摘も踏まえまして、洪水などの浸水想定区域内や土砂災害警戒区域内に所在する施設に対して当該補助制度が十分周知され活用されるよう、都道府県等と連携して補助事業を進めていきたいというふうに思っております。

○矢倉克夫君
 ありがとうございます。