2021-05-18
○矢倉克夫君
公明党の矢倉克夫です。よろしくお願いします。
質疑に入る前に、私からも、午前話がありました三原副大臣の件について一言。
三原副大臣、その御自身のPTに対する思い強いのはよく分かりますが、分かりますが、やはり、閣法の審議を委員会にお願いする副大臣という立場をお持ちの委員として、国会審議に重大な影響を与えたということはもっと深くやはり認識をしていただかなければ本当に困ると思います。是非反省していただいて、深く反省していただいて、このようなことがないように是非徹底をしていただきたいと思います。
その上で、この件とはまた離れて、一般論として申し上げると、やはり、定例日が重なる中にあって、大臣はその定例日があるときにはずうっと委員会に出席をされる、そういう中にあって、副大臣、政務官が大臣の代わりにやむを得ず公務に出席せざるを得ないということがあり得るということはやはり否定できないところであり、そこの部分まで否定しているわけではないということは、理事始め皆様の御共通の認識であるかというふうに思います。
今回の問題で特に私も驚いたのが、そういう場合にあっての情報の共有、これについては、副大臣御本人と与党の筆頭理事のこの口、口頭でのお話でのみ事務的なところも回すようになっていた、現在のルールではですね。ですから、まずはこのルールをしっかり改善していただいて、こういう事故が一切起きないように、大臣に改めて、冒頭でありますけど、先ほどもおっしゃっていただいたとおり、国会対応における情報共有や手続の徹底、大臣の責任において是非進めていただきたいということをまず冒頭、御要望をさせていただきたいというふうに思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
じゃ、それでは、時間も限られておりますので、質疑に入らせていただきます。
大臣にまずお伺いをしたいんですが、先日、官房長官が会見をされた折におっしゃっていたことが、ファイザー製のワクチン、このFDAから十二歳から十五歳の方に対する使用というものも緊急許可が出たと。これを受けて、国内においても枠組み、接種の枠組みの対象を十二歳以上に拡大することについて言及をされていらっしゃいました。
確認ではありますが、仮に十二歳から十五歳まで拡大をされた場合においては、既に十六歳以上と同様に国が接種費用を負担すべきであるというふうに考えておりますし、重い健康被害が出た場合に対する補償、これ救済制度の対象にすべきと考えておりますが、大臣の御見解をお伺いいたします。
○国務大臣(田村憲久君)
今、ファイザー社製のワクチンは十六歳以上我が国では承認されているわけでありますが、今委員おっしゃられましたとおり、アメリカはFDAが緊急使用許可を出したということでございます。
今現状、我が国もPMDAにおいて添付文書、添付文書で書き換えて使用できるかどうかということになろうと思いますので、その相談をなされているというところでありますが、拡大されるということになれば、当然のごとくこれは審議会でしっかりと議論をいただくという形になってまいります。
その上で、十二歳から十五歳まで拡大するということになれば、言われましたとおり、健康被害救済制度、これは当然同じような対象にならなければなりませんし、それから、ワクチン接種費用、これは今、定期接種ということで、あっ、定期接種じゃないや、何でしたっけ、ちょっと失礼いたしました。思い出せませんので、また後ほどこれは申し上げます。
予防接種法にのっとって、当然被害者救済制度の対象になりますし、あわせて、費用に関しましても、これは今般と同じように国費で対応するということになります。
○矢倉克夫君
一部報道でそこが明確でなかったところがあったので、今大臣からはっきりおっしゃっていただいたことは良かったというふうに思います。
やはり、ワクチン接種しっかり進めていくことが重要でありまして、総理も七月末までに高齢者ワクチン接種完了ということで、東京、大阪でも大規模接種センターがあり、そして、例えば私の地元の埼玉県などでも大規模集団接種会場、これ運営を、これは都道府県としては初めてであり、今朝方の河野大臣の見解によれば、同じような会場を設けられることを考えている自治体が三十ぐらいあるというふうにもお伺いもしております。
改めて厚労省にお伺いもしたいんですが、この都道府県における大規模接種会場を積極的に進めるべきであり、国としても財政支援をしっかりしていかなければいけないと思います。それに対するお考えとともに、一つ例えば懸念しているのが、今、モデルナ社のワクチンをこの大規模接種会場では使うと。そうなりますと、今までファイザー社は一回目から二回目の接種二十一日だったのが二十八日に変わったりとかする、そういうことによって保管だったり運搬とか、場合によっては費用もまた更に掛かってくる可能性もある、そういうものも含めてしっかりと国が支援をするという理解でよろしいのか、厚生労働省の見解をいただきたいと思います。
○政府参考人(正林督章君)
お答えします。
新型コロナワクチンについては、住民や自治体の期待とニーズが高く、東京と大阪の大規模接種センター以外にも、都道府県などが主体となって大規模な接種会場を開設し接種を行いたいという声があり、大規模接種会場における接種について五月七日に厚生労働省から各自治体に対して事務連絡を発出し、積極的な検討をお願いするとともに、都道府県の予定などを調査した結果、御指摘のように三十の県から実施の意向ありとの回答がありました。
都道府県などが設置する大規模接種会場であって、二、三か月程度継続して接種が可能であり、医療従事者等を確保する方策や提携先等の医療提供体制確保の見込みがあり、また、管内市町村の接種体制に影響を与えないものの、設置に要するものの、設置に要する費用のうち、その使用料及び賃貸料、物品購入費等について、新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金により補助することにしております。
御指摘の点も含めて、これから対応を考えたいと思っています。
○矢倉克夫君
指摘の点も含めて対応を考えるということでありますから、必ずしっかりサポートするように、是非改めて要求をしたいというふうに思います。
次の質問に、時間もありませんので移らせていただきたいと思いますが、COCOAについてであります。
内閣官房、今日来ていただいておりますけど、いろいろこの接触通知が来なかったというような状況が問題となり、その後いろいろ対応をされておりました。その後、報道がなかなかなされていないこともあって、現状どうなっているかということが多くの国民の方、まだお分かりになっていないかというふうに思っております。
この場で改めて、昨年九月下旬にリリースした新バージョンでの不具合が発生してから、改修の状況としてどのようなことをされてきて、現在、COCOAのアンドロイド版とかiOS版、どちらも接触通知が届かなかったという不具合は起きていない、この状況について御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(内山博之君)
お答えいたします。
接触確認アプリCOCOAにおきまして、アンドロイド端末をお使いの方が陽性者との接触通知を受け取ることができなかった不具合につきましては、二月十八日に厚生労働省から修正版の配布が開始されているところでございます。
一方、この修正版においても、陽性者との接触について正確に通知を受け取ることができるよう、アンドロイド端末をお使いの方につきましては、一日に一回程度、定期的にCOCOAを再起動いただくという御不便をお掛けしていたところでございまして、この御不便につきましても、四月二十一日に改めて修正版の配布を開始し、一部の端末機種を除き、定期的に再起動をいただくことは不要となってございます。この一部の端末機種の問題につきましても、端末メーカーとの間で技術的な精査を進めているところであります。
この問題の解消を含めて、国民の皆様に広く安心して御利用いただけるよう、引き続き改善に取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。
○矢倉克夫君
私が認識している限り、二月の不具合が発表された場合のときには二千四百万件ダウンロードがあって、そこからまだ三百万件だけ伸びていると、こういう状況であります。本当に今までもいろいろ労力を掛けてきたものでありますから、もっとしっかり国民の皆様に普及をされるように、現在の状況も含めて丁寧な説明を是非よろしくお願いを申し上げたいというふうに思います。
ワクチン、このシステム絡みの話でもう一個だけ、ちょっと違うシステムになりますけど、お伺いしたいのが、やはりワクチン接種記録システムの話になります。
先日、自見理事からも話があった、いろんなシステムがいっぱいたくさんありまして、V―SYSだったりVRSだったり、また、私の地元の埼玉県では、例えばさいたま市などはそれに加えて二つシステムが現場の医療機関の方は受けなければいけない。そのうちの一つはワクチンの配送システムについてであり、V―SYSとも若干かぶるような。現実的には基幹型の施設、接種施設に対してのものはV―SYSがやり、それから先のサテライト型とかそういう部分については各地方自治体がやるという仕分ができているんだと思いますが、いずれにしろ現場にしわ寄せが行っているのは確かであります。
まず、厚労省にお伺いしたいのが、こういう負担が重なっていることに対しての負担軽減というのをしっかりどのようにされるのか。もう一つは、これはVRSと絡むところでありますけど、VRSも今タブレットとかでOCRデータを読み込むというような段取りになっておりますが、なかなか不安定で読み込めなかったりとかしている。本来であればバーコードだったりQRコードでという形になっているわけですけど、接種券の方が、当初の厚生労働省の方針もあって、自治体によってはバーコードもQRコードも入っていないということもあるわけでありますが、今後大量に接種しなければいけないタイミングの中にあって、例えば自治体のこの接種券、今発行されているものを今からでもバーコードとかQRコードに組み替えるようなことが可能なのか。
仮に難しければ、内閣官房に、このOCRデータの読み取りについてもっとちゃんと安定的に読み取れるようにするにはどのような支援があるのか、重ねてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(正林督章君)
お答えします。
ワクチンの接種に当たって、地方自治体や関係機関の連携と効率的な運用を実現するため、ワクチンの配布量の調整や接種実績を把握する、把握できるシステム、V―SYSを構築いたしました。このシステムは現在稼働しており、日次のワクチンの接種実績の集計などに用いております。
一方で、システム入力が負担とならないようにすることも重要と考えており、V―SYSにおいては例えば接種実績報告は接種した総回数を入力いただくのみとするなど、入力項目の省力化、自動化を行ったりしています。現場における入力の負担を軽減しつつ、混乱が生じないように取り組んでおります。
また、自治体による個人の接種状況の速やかな把握を目的とし、内閣官房においてワクチン接種記録システム、VRSを構築しているところです。このVRSは、予防接種の接種券のOCRラインを読み込み、システム入力をされていると承知しております。
御指摘の接種券については、六十五歳未満の方の接種券であっても、現在のところバーコード等の記載を必須にはしておりません。既に印刷を開始、完了している自治体もあることから、今後、その接種券の記載事項を変更することは現場の自治体の混乱を招くおそれもあるかと考えています。
なお、VRSについては、OCR読み取りの形で運用が開始されて一か月ほど経過し、内閣官房においては、自治体等の意見を踏まえてOCR読み取り作業の負担軽減策を講じていると承知しています。
引き続き、各自治体が円滑に接種できるよう、内閣官房とも緊密に連携しながら取り組んでいきたいと考えております。
○政府参考人(内山博之君)
お答えいたします。
ワクチン接種記録システム、VRSのOCRライン十八桁の数字の読み取りでございますけれども、システムの開発の委託先と連携いたしまして、高い精度で行うことができるものを提供してございます。
他方、手ぶれ等によりOCRラインの数字をうまく読み取れないとの自治体の声を受けまして、まず医師会等と連携して、読み取りのコツを含む分かりやすい操作説明の動画を配信する、あるいはバーコードではなくOCRラインを読み込むことを自治体向け説明会などで改めて周知をする、あるいは、手ぶれをなくし誰もが簡単に接種券のOCRラインを読み取ることができますよう、読み取りを補助するための読み取り台を配付するといった対応をしてございまして、円滑に読み取りが行われるようにしているところでございます。
引き続き、自治体や医師会の声を伺いつつ、きめ細かく相談に乗りながら運用を進めてまいりたいと考えております。
○矢倉克夫君
とにかく、現場はもう本当に、当然ですが、初めてのことで非常に混乱がある。丁寧に丁寧に、是非やれることは全部やるということで、現場の混乱がないような形でお願いをしたいというふうに思います。
時間がちょっと来てしまいました。大臣、申し訳ありません。また改めての機会でお伺いをしたいと思いますが、一言だけ、大臣が経済財政諮問会議でおっしゃっているこの労働移動ということ、これを、いろいろスキルがない方に対して新しいスキルを認める、そういう訓練の場としてもそうでありますし、やはり新しい産業というものにどうつなげていくかという視点も非常に重要かというふうに思います。それについてはまた別の機会で改めて大臣の見解をお伺いしたいと思いますので、よろしくお願いします。
私からは以上であります。