2022-10-24
○矢倉克夫君
公明党の矢倉克夫です。よろしくお願いいたします。
今日パネルを持っていただくのは、福岡選挙区選出の下野六太参議院議員です。ありがとうございます。
総理、まず、私からは、今日はまず、教育や介護、医療など、無償化の範囲、これ対象をまた広げることがどのような社会をつくることに資するか、少し議論をしたいというふうに思っております。(資料提示)
初めにお伝えいたしますと、私は、教育とか介護とか、また医療など、無償化の範囲を広げる、例えば、教育だったら高校や大学の無償化、また介護であれば自己負担額を減少していく、さらには医療などは子供医療費無償化、こういったことはしっかり進めるべきであると思いますし、対象は中間層を軸にして、高所得の方も一部含まれるかもしれませんが、広げるべきであると、こういうような所得制限をなくしていくという立場であるというふうにまずお伝えしたいと思います。
パネルを御覧ください。
こちら、二〇一九年の幼児教育無償化実現前と後で世帯ごとの補助相当額がどう変わったか、あくまでイメージですが、図にいたしました。
国からの補助相当額は、従来少なかった特に中間層、こちらも含めて、当然無償化後はみんな同様に支援をされている。で、パネルの左が無償化前でありますけど、ここでは右に行くにつれて下に下がっていった、補助が減っていたわけですけど、右の無償化後は均一の四角になっております。
〔委員長退席、理事片山さつき君着席〕
まず、総理に早速お尋ねをしたいと思いますが、この幼保無償化ですね、低所得層と中高所得層の支援に差異を設けなかった、この点を政府としてどのように評価をされているか、お伺いをいたします。
○内閣総理大臣(岸田文雄君)
御指摘の幼児教育、保育の無償化は、生涯にわたる人格形成の基礎を培う幼児教育、保育の役割の重要性と、子育てや教育に係る費用負担の軽減を図るといった少子化対策の観点から、三歳から五歳の子供たちに所得制限を設けることなく実施することとしたものであります。
令和元年十月の制度開始以降、着実に実施をされ、定着していると考えており、昨年度内閣府において実施した調査では、七割を超える保護者が肯定的な評価をしていると承知をしております。
○矢倉克夫君
ありがとうございます。
肯定的という話でありました。私が当時、その肯定的の中身なんですけど、よく聞いていたのは二つありまして、当然、まあ二つというか、大きくざっくり言うと二つあります。
一つは、お金が浮いたことでほかのことに使う余裕ができたと。私の友人の一人なんかは、例えば家賃額に上乗せしてローンを組んで持家を買ったというような人もおりました。これ、可処分所得が向上した、これは経済にもいい効果があったということであります。本来の意味の幼児教育が進むというのは当然として、それに付随して二つというふうに今申し上げておりますが、もう一つは、初めて税金払ってよかったと思ったと、こういうような声があったということであります。逆を言えば、それだけ皆さん、税による受益感というのをそれまで余り感じていなかったということであります。
私は、幼保教育無償化をされた二〇一九年十月から本年九月の三年間、公明党の青年委員会の委員長も務めさせていただきました。そこでは、青年と膝詰めで対話をして、大体千人近く行っているかもしれませんが、多かった声の一つが、特に単身者も含めて、政治には期待していないと、だってお金ばっかり取られて何にもしてくれないから、という率直な声を多く聞いてまいりました。
この日本は諸外国に比べて税への信頼が極端に低い、税への拒絶感が極端に強い国だというふうにも言われております。あるデータ、例えば国際社会調査プログラムという調査の中では、中間層の税負担について尋ねた項目がありまして、日本は、税負担は相対的に軽いのに負担が重いと答える人の割合が非常に多い。これは、北欧諸国、税負担が重い国よりも日本の方が税負担、負担が重いと答えている人が多いという、こういう調査がやはり出ているわけなんですね。私、これは大問題だと思っています。要するに、税への信頼感というのが極端に低い。これは当然、国の基に関わるところであります。
次の質問に入る前に、端的にちょっと総理に確認だけさせていただきたいと思います。今の部分に関わるんですけど、国を運営するに当たって、税への信頼、また税への拒絶感を可能な限り緩和するということは急務である、そのように思いますが、総理の御認識を、次の質問に移る前に、この点だけ、結論だけで結構ですので、お答えいただければというふうに思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君)
もちろん、税は行政サービスの費用を賄うために重要なものでありますが、委員御指摘のように、国民一人一人に税金を納める際の納得感を持っていただく、これは大変重要なことであると考えます。税への信頼、この納得感、これは今後とも得られるように分かりやすい説明を続けていく、こういった姿勢は大事であると思います。
○矢倉克夫君
分かりやすい説明、まさに国民の皆さんにとって税金が自分たちに返ってくるというこの感覚を持っていただくための分かりやすい説明というのは非常に私も重要だと思います。
その上で、もう一つ、この税に対する信頼をどういうふうに回復をしていくのか。その方法の一つとして、私は、やはり無償化の範囲や対象を広げていく、所得制限をなくしていくということも重要であると思います。なぜなら、他人のために払っていたと思っていた税の意味合いが、他人だけじゃなくて自分のためにもなっていく、みんなのためにも変わっていくからであります。そして、この税に対する信頼感を回復するということは将来的な財政再建にも当然資するものであるなと思っております。
国から国民、まあ国が国民からお金をいただく方法は、ざっくり言うと二つあると思っています。一つは、国民が銀行などに預けたお金、こちらを国債などの形で間接的に集めるというような形がやはりあるかと思います。まあ直接国民が国債を買う場合もありますけど。やっぱりもう一つは、国民から直接お金をいただく。これは税であると。この二つだと考えて、今は国債が累積発行残高がやっぱり増えざるを得ない。これは裏を返せば、やっぱり税金が取れないからであると。その根本的な理由は、やはり税への拒絶、拒絶感というのがやっぱり強いからであるなというふうに私自身は思っております。
以上の状況を踏まえまして、改めて総理にお伺いもしたいんですが、この無償化の範囲を拡大していく、所得制限を緩和していく、こういったことは税に対する信頼の回復にも、ひいては将来的な財政再建という意味合いでも重要な選択肢の一つであるというふうに私は考えますが、総理の御見解をお伺いをしたいというふうに思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君)
所得制限を設けるかどうかということについては、従来から説明させていただいておりますように、その制度の目的、あるいは支援方法に応じて判断されるものであると考えておりますが、ただ、委員がおっしゃるように、国民の皆さんの納得感、あるいは理解を得る、これは大変重要なことだと思います。
社会保障制度についても、今、全世代型社会保障構築会議において議論を行っていますが、こういった議論において、より受益を実感できる制度の構築、これは努めていかなければなりませんが、その制度の構築と併せて、先ほど申し上げました、政府として分かりやすい説明、これを併せることによってできるだけ現実の制度に対する理解や納得感を得ていく、こうした努力を行っていきたいと考えております。
○矢倉克夫君
税をどうしても取る側になると、取る対象としてしか国民を見ないわけですけど、取られる側の思いというのはやっぱりあるわけであります。
納得して払っていただくということにはどうすればいいかということをまず第一に考えて税金との在り方というのはやはり考えていかなきゃいけないと思いますし、私は、その国民の思いに寄り添うというところから考えれば、無償化の範囲を拡大していく、所得制限を広げていくというのは非常に重要なことであるなというふうに思っておりますので、この点はまた引き続き是非議論をしたいと思います。
もう一つだけ、やはり同じような文脈で、私、なぜこの問題にこだわるかをお訴えをしたいというふうに思いますが、やはり無償化を進める、やはり所得制限をなくしていくということは、最終的に、私の考えでは、人と人のつながりを回復していくという観点もあるというふうに思っております。
所得制限を設けると、どうしても支える側と支えられる側に国民分かれてしまうわけであります。そこに、例えば自己責任社会である日本の特徴というのが重なってしまうとどうなるか。これ、支えられる側である弱者というのは、自己責任を果たしていない方だというふうにみなされてしまうおそれもあるわけなんです。で、仕方ないから助けてあげると、そういうような構図がやはり日本の中にはあるということ。
ただ、中間層支援を重視されている総理だからお分かりのように、今、誰も彼も将来不安をやっぱり抱えているわけなんですね。特に、かつての高度経済成長期も知らない、バブル経済期もそれほど知らない私のような四十代以下の人間にとってみたら、やはり中間層だったり、あるいはそれよりも所得をもらっている人であっても、なかなか、あしたはもっと良くなるというふうに思うことができないわけであります。
でも、自己責任社会にいると、やはり弱者とみなされちゃうと落後者のような扱いも、語弊があるかもしれませんが、受けてしまう。だから、みんな不安だけど、そういうような助けを求められないという思いがあります。そんな不安とか不満がたまるとどうなるかというと、何でこんなにこっちも苦しいのに、あちらの方にばかり支援行くんだという弱者非難みたいな形にもやはりなりかねないと、これが実際に私もいろんな人から話を聞いた危険性の一つであります。
こういう分断の芽をやはり生みやすい社会を根本的に変えていくには、先日もこの委員会で温情主義という言葉が出ました。かわいそうな弱者を救っているというような社会構造から転換して、みんながみんなで支え合っているような実感を持てるような社会に私はすべきであると思います。そのための方法として、やはり無償化を進めて、所得制限をなくしていくべきだと。なぜならば、みんなが負担した部分というのが、みんなに向けたサービスに向けられて、そして、みんなの共通の利益になっていくからであります。
大事なことは、これまで支える側だけだった人も支えられる側になっていく、しかも、弱者というふうに言われている方々、本当に一生懸命苦しみながらも頑張っていらっしゃる、しかし、弱い立場にいるような方からもいただくような税金も含めて、全ての人が負担して、そして全ての人に向けられたサービスになっていくと。こういう、自己の負担が誰か他の人のためだけではなくて自分にも返ってくる、自他共の幸福、みんなで負担し合っているというようなこの実感、これこそ支え合いでありますし、こんな実感をみんなで共有し合う、生きる喜びを分かち合うような社会をつくるために、私は無償化や所得制限の廃止というものもしていかなければいけないと思っております。
長々としゃべってしまいましたが、総理に改めて、この無償化の範囲を広げていく、所得制限をなくしていくことが社会をつなげる力になると、つながり支え合う社会をつくる基盤になるという考え方に対しての総理の御所見をお願いをしたいというふうに思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君)
まず、社会においてつながり、あるいは支え合うという感覚、重要であるということについては御指摘のとおりだと私も思います。
例えば、社会保障につきましても、先ほど社会保障、まあ全世代型社会保障構築会議の話をさせていただきましたが、その議論においても、子供から子育て世帯、また高齢、お年寄りまで、全ての世代で安心できる全世代型社会保障の構築に向けた検討を進めるとされています。
この会議のこの議論の中間報告では、この給付は高齢者中心、負担は現役世代中心となっているこれまでの社会保障の構造を見直して、能力に応じて皆が支え合うことを基本としながら、それぞれの人生のステージに応じて必要な保障をバランスよく確保できることが重要であるという内容の提言をいただいています。
これまで主に社会保障制度を支える側と考えられてきた子育て、若者世代も含めて、全ての国民一人一人が互いに支え、支えられながら、将来にわたって必要な社会保障をしっかり受け取ることができるよう、引き続きこうした制度の構築に向けた取組は進めていきたいと思います。
○矢倉克夫君
今総理おっしゃった方向性は、私も共有をしているところであります。私、この前まで委員長をしていた公明党青年委員会も、今このような議論もして、どういう社会があるべきものかということもずっと議論もしてまいりました。
我が党の石井啓一幹事長も先日の代表質問で総理に、教育、医療、介護など、人間が生まれていく、生きていく上で不可欠なサービス、無償化するベーシックサービスの考え方等を踏まえ、教育や医療、介護などの望ましい給付の在り方、改革の優先順位について検討をいたしますと、その上で、財源や負担の在り方を議論し、二〇四〇年までの社会保障改革の大きな流れを示すビジョンを示したいというふうに伝えました。
これ、単なる社会保障の拡大論ということではなくて、こういうつながり合う社会をどういうふうにつくるかという、国の形をどうするかという議論として、また引き続き、骨太な、これ与野党を超えての議論にもなるかもしれませんが、しっかりと政府と私たちは骨太の議論をしていきたいというふうに思いますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。
では、この点についてはこの程度にして、ちょっと次の質問。
総理、大変恐縮ですけど、ちょっと次に通告した質問とは、その先に、ちょっと外交の方を先に、視点をちょっとがらっと変えてさせていただきたいというふうに思います。
今、みんなで支える共通の利益という点では社会保障と財政の話もしましたが、ある意味、みんなの共通の利益でやはり最たるもののうちの一つは、外交、国を守る、平和を守る、そのために国を守る、外交や防衛であるというふうに思います。
総理、先週末の日豪首脳会談、大変お疲れさまでございました。私、日豪議員連盟の幹事でもあります。オーストラリアとの関係は非常に防衛面でも非常に重要でありますので、引き続きの強化、連携強化をよろしくお願い申し上げます。先日の安倍元総理の国葬儀の折には、元首相三人もオーストラリアからはいらっしゃいました。本当に大事な国であるというふうに思います。
今日は、防衛という点でやはり議論したいのは北朝鮮であります。
北朝鮮、七年前、私は、北朝鮮の核、ミサイルがやはり小型化される懸念があるんじゃないかというような議論をこの特別委員会の場でテレビの前で当時の安倍総理にもお話もして、平和安全法制の重要性などをお訴えをしたところであります。で、脅威は本当に増しておりまして、先日、尹徳敏駐日韓国大使の歓迎会、私も参りましたが、そこでも、今の北朝鮮、本当に実戦も想定して核配備を準備を進めているんじゃないかぐらいの懸念も共有されるような、非常に危機感があるようなところを感じました。
その上でお伺いしたいのは、今出ました韓国との関係であります。やはり、この日本を守るために、地図を見ても分かるように、北朝鮮の脅威から日本を守るためには、やっぱり韓国とのこの関係というのをやはり強くつくっていかなければいけないというふうに思っています。
残念ですけど、特に韓国との友好とかそういうことを言うと、やはり妥協というイメージがどうしても付いてしまって、イメージとしてですね、で、やはりすぐに非難もされる場合もあると思うんですけど。確かに韓国というのは政権が替わるたびにがらっと変わる、もう百八十度転換してしまって、そのたびに私たちもゴールポストを動かされたかのような気持ちになって、非常に信頼できないというところもあるのが偽らざる本音であります。そして、妥協のための交渉などは絶対にすべきではありません。
ただ、前政権のときには、日米韓のミサイル防衛システムなど参加しないとか、GSOMIAを一方的に廃棄するとか、本当に、言葉も良くないかもしれませんけど、ひどいものでありましたが、今は百八十度変わって、尹大統領も、日韓関係が過去の一番いい時期に戻したいと、人事もやはり尹大使のように知日派の方を非常に配置もしておりますし、最大の懸念の一つである徴用工問題でも現金化の進行を止めるべく最高裁に手紙を出すとか、また、場合によっては北朝鮮との関係において、意見書、手紙ではなく、あれは意見書ですね。また、北朝鮮との間においては、日米韓を中心とした国際圧力強化、これで非核化を目指すというような思いも持っていらっしゃるというふうに私は思っております。
外交は、あくまでも自国の利益のため、相手や国際社会の関係を有利に導くための不断の努力であります。少しでも現状良くなる可能性があれば時期を逃してしまうのはいけないし、仮に相手のリーダーが相手の国内の世論も、世論から批判されるリスク、リスクを冒してでもこちらに関係改善のやはりシグナルをしっかり送っているのであれば、どんどん積極的にコンタクトを取るべきであるというふうに思っております。
総理は、ニューヨークでもこの前、大統領と、三十分ぐらいでしたかね、懇談もされたわけでありますが、ああいう第三国での懇談でも結構でございますので、改めてどんどん会って信頼関係をつくっていただきたい。
外交とは国を、国民を守るためにこそあるとの当たり前の事実の確認を総理からいただくとともに、御自身、外務大臣時代にあの日韓合意など尽力されたこの韓国との関係について、日本を守るための関係を構築するため、より一層首脳同士の信頼関係を構築するという、その総理の御決意をお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(岸田文雄君)
まず、韓国は国際社会における様々な課題において協力をしていくべき重要な隣国であると認識をしています。現下のこの戦略環境に鑑み、日韓、さらには日米韓、こうした協力の進展、これはもう今以上に重要なときはないと認識をしています。
〔理事片山さつき君退席、委員長着席〕
尹大統領との間においても、この北朝鮮による弾道ミサイルの発射を受け、今月六日にも電話会談を実施いたしました。引き続き、日韓、日米韓で緊密に連携していくことを確認をいたしました。
国交正常化以来築いてきた友好協力関係を基盤にしながら、日韓関係、健全な形に戻し、更に発展させていくために、首脳間を含め、韓国政府と緊密に意思疎通を図ってまいります。是非、国民の、国民を守るために外交を進めていく、こういった観点からも日韓の間の意思疎通は図っていきたいと考えております。
○矢倉克夫君
首脳同士の意思疎通というのは非常に重要でありますので、是非よろしくお願いします。
最後、ちょっとパネルをお願いします。
最後に、特に非正規の方への職業訓練の重要性ということだけ、一点だけ。
パネルの右側でありますけど、日本総研の山田久副理事長からいただいた資料でありますけど、各国の一人当たりの平均年収の国際比較、本当、日本は低くなっています。今円安の状況だからもっと下がっているかも、韓国よりも低いです。
やはりその理由の一つ、いろいろあるんですけど、まず、総理がおっしゃっている構造的な賃上げを、しっかり上げていくための構造改革も必要であると。あわせて、やはり割合の多くを占めている非正規の方の賃金が低い。これはパネルの右の方に書いてあります。なぜかというと、やはりスキルアップの機会がないからなんですね。やはり会社にとってみても、短期にしか勤めていかない方、そういう方に対してスキルアップの投資をするというのはなかなか難しいと。そういう方に対しての事業をしっかりと進めていただきたい。
この前まで就職氷河期世代の方向けの短期資格の習得コースというのがあって、例えばそれを使ってソフトウェア協会などが非正規の方の研修などもしたんです。そうしたら、実質的に就職支援をした方の就職率が六五%行ったとか、いろんな効果があった。しかし、今回その事業が削られてしまったと。こういったことの継続も含めて、最後、端的に、大変恐縮ではございますが、総理から今後の非正規の方への就職支援についてお答えをいただければというふうに思っております。
○内閣総理大臣(岸田文雄君)
まず、御指摘のこの事業の取扱いですが、就職氷河期世代の方向けのこの訓練事業の後継として、来年度、非正規雇用労働者や就職氷河期世代など、受講者の特性に応じた訓練手法を試行する事業、これを実施することを検討いたします。
そして、あわせて、御指摘のように、非正規雇用者に対するこのリスキリングを始めとする人への投資、これは大変重要であると認識をしております。
五年で一兆円のパッケージと申し上げておりますが、今回用意する総合経済対策の中にもこうした非正規の方々を受け入れる企業に対する支援を新設する、そして、実際こうしたスキルアップに努力をしている方々に直接支援を行う、こういった制度を創設する、さらには、従来、企業の中でスキルアップを応援している企業に対する支援、これは存在したわけですが、この支援をより手厚くする、こうした取組を総合経済対策の中に盛り込むことを考えています。
こうしたことも含めて、五年間で一兆円の人への投資のパッケージ、これを充実させていきたいと考えております。
○矢倉克夫君
ありがとうございました。
最後、資料、総理に二十五万の声を持っていったときに、個人の幸福が感じられる経済成長や働き方に、これが新しい資本主義だというふうに総理からもお言葉をいただいたときの資料であります。一人一人の幸福が感じられる経済成長、実現をお願いいたします。