2022-11-10
○矢倉克夫君
公明党の矢倉克夫です。よろしくお願いします。
私、選挙区は埼玉ですけど、生まれは横浜でして、横浜港見て育って、港湾には非常に愛着もあります。今回の法案、脱炭素というのを切り口にして、この港湾の新しい価値、日本の港湾の新しい価値を開いていく意義のあるものだと思っておりますし、賛成であります。
その上で、早速質問に入らせていただきたいというふうに思います。
まずお伺いしたいのは、競争力の強化になります。午前の議論でも、この日本の港湾の競争力、なかなか弱くなっているというようなお話がありました。その上で、今回の法案の概要資料によりましたら、臨海部に集積する産業と連携してカーボンニュートラルポートの取組を推進し、我が国の産業や港湾の競争力強化と脱炭素社会の実現に貢献とあります。
カーボンニュートラルポートの形成によって形成される、強化される国際競争力とは何であるのか、どのような指標で判断するのか、またカーボンニュートラルポートの形成がなぜ国際力強化になるのか、その関係性をお願いいたしたいと思います。
○政府参考人(堀田治君)
お答え申し上げます。
企業経営に脱炭素化を取り組むことが世界的に進展する中で、サプライチェーンの脱炭素化に取り組む荷主等が増えておりまして、これらのニーズにしっかり対応して港湾施設の脱炭素化に取り組むことが荷主や船社から選ばれる港湾になるために必要であると認識しております。
このため、国土交通省では、港湾のターミナル、コンテナターミナル等における脱炭素化の取組を促進するために、低炭素型荷役機械の導入支援などと併せて、コンテナターミナルなどの脱炭素化の取組状況を客観的に評価する認証制度の導入に向けて、学識経験者等の意見を聞きながら検討を行っております。具体的には、低・脱炭素型荷役機械の導入状況や船舶への低・脱炭素型燃料の供給設備の導入等を評価する方向で検討をしている状況でございます。
本認証制度については、先ほどもお答えしたとおりですが、国際展開も視野に入れて検討を進めておりまして、我が国の港湾が国内外の荷主や船社から選ばれる競争力のある港湾となるように取り組んでまいりたいと思います。
○矢倉克夫君
選ばれる港にする意義があるということでありました。
今の答弁もお伺いして、改めて私からもお訴えしたいのは、やっぱり最後におっしゃっていただいた認証制度の国際展開でありますね。これ、ただ選ばれるのを待つだけじゃなくて、やっぱり選ばれるためのルール作りを、これをしっかりしていく、これはもう日本全体今まで弱みだったところでありますから、そういう視野も入れて、作るだけじゃなくて採用されるような、これはいろいろ政治も関わらなきゃいけない話でありますけど、そこの視点をしっかり入れて是非お願いをしたいというふうに思います。
では、次に行かせていただきたいと思いますが、法案の関係で、また、二〇一八年の七月に国交省が作成をした港湾の中長期政策、PORT二〇三〇では、今後、特に強く推進をする施策として八つ挙げておられます。その一つが港湾・物流活動のグリーン化でありますが、そこでは、LNG基地を強みとしたLNGバンカリング、船舶への燃料供給、この戦略を掲げていらっしゃいます。
我が国は、御案内のとおり、世界最大のLNG輸入国でありますから、それゆえに臨海部に多く、LNG基地が多くありまして、これも強みとして生かしていくのは非常に重要だと思いますけど、一方で、ロシアのウクライナ侵略、これを端を発して、LNGの輸入元の一つはもうロシアでありますから、そういう部分でのこの調達の不安定さというのも出てきている。LNGへの過度な依存も課題がないとは言えないというふうに考えております。
こういう観点を踏まえると、今後は、水素エネルギー、この水素エネルギーも港湾・物流活動のグリーン化の方策の一つとして位置付ける必要があると思いますが、PORT二〇三〇にはそこも必ずしも明確に書いていないのではという理解で私はおります。
改めて、このPORT二〇三〇で示した港湾の中長期政策、特に港湾・物流活動のグリーン化の趣旨と、そこにおける水素エネルギー強化の方向性を問うとともに、方向性に当たっての法案がどのように資するのか、見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(堀田治君)
お答え申し上げます。
国土交通省港湾局では、二〇一八年、二〇三〇年頃の将来を見据えまして、今後特に推進すべき港湾政策の方向性等について港湾の中長期政策として取りまとめをさせていただいております。
その中で、港湾・物流活動のグリーン化として、地球環境問題に港湾としても責任ある対応をしていくために、自然再生エネルギーである洋上風力発電の導入であったり、船舶等の低炭素化等によるCO2排出源対策、ブルーカーボン生態系の活用等によるCO2吸収源対策を促進することとしております。このうち、CO2排出源対策において取り組むこととしている船舶、荷役機械、トレーラー等の輸送機械の低炭素化においては、LNGのみならず水素の積極的な活用も重要であると認識をしているところでございます。
このような方向性を踏まえまして、本法案におきましては、官民の連携による協議会との協議を踏まえ、港湾管理者による脱炭素化推進計画の作成を行うと。それから、同計画の実現のために港湾管理者が定める区域内における構造物の用途規制を柔軟に設定できる特例であったり、手続のワンストップ化などの措置を講じまして、港湾における水素エネルギーの活用や関連施設の立地環境整備を進めるなど、港湾における脱炭素化を強力に推進してまいりたいというふうに思っております。
○矢倉克夫君
港湾、PORT二〇三〇、本文も私読みましたけど、グリーン化の文脈では水素というのは必ずしも書いていなかったというふうに理解もしております。
今、読み込むという話もありましたが、例えば、カーボンニュートラルポートの形成に向けた施策の方向性、昨年十二月の国交省の文書ですけど、これでは、例えば、LNG発電が水素発電に変わっていく蓋然性が高いから、LNG基地が水素基地に転換していく可能性という、より踏み込んだ議論もあったりとかもしております。これ、是非、中長期的な施策の柱としても是非認識の上で進めていただきたいと思います。
ちょっと次の質問に移らせていただきたいと思います。
次、ちょっと一問まずちょっと飛ばしていただいて、経産省と国交省の方にお伺いもしたいと思います。
今申し上げた水素エネルギーの関係なんですけど、KPIで、港湾における水素、燃料アンモニア等の取扱貨物量、二〇三〇年百万トンと。脱炭素の関係でも話もありましたが、私は、脱炭素という部分と併せて、やはりエネルギー安全保障という点でも水素の可能性はやはり大きいと思います。
午前中、水素戦略についての評価の話があったわけでありますが、大臣もおっしゃっていただいたように、潜在的な需要というのはこれから非常に伸びていく。そして、やはり何といっても、今世界が水素製造にもやはり動いているわけで、水素の特徴というのは世界どこでも作れる、化石燃料のように地域が偏在しているとかそういうものではやはりないわけであります。で、そういう潮流をしっかり受け入れて、世界から水素を受け入れる窓口として日本の港湾を造っていくということは、調達の多様性をしっかり確保していくという意味合いでのエネルギー安全保障に非常に資するのではないかと思っており、そこはしっかりと進めていかなければいけないと思っております。
その上で、今日は資料をお配りをさせていただいて、これは、川崎重工業株式会社、隣に川崎重工業出身の新妻さんがいらっしゃるわけでありますけど、図ったわけでもないんですけど、こちらが進めていらっしゃる「すいそ ふろんてぃあ」、二号、これが左側の方に書いてあります。私も二年前にこれ視察させていただきましたが、設計含め、日本の技術の粋が集まっているなと思いました。
御案内かと思いますけど、今年の初頭にオーストラリアのビクトリア州ラトローブバレー産の褐炭から水素を製造する、これCCSの機能を、技術を使って、水素、CO2フリーという形で水素を作り、それを日本に持ち帰っていったわけであります。二月には無事に神戸港に帰港をした。特筆すべきは、やっぱりこれが、こういう水素運搬船が世界初で日本が実証実験をして行ったということはやはり特筆すべきでありますし、だからこそ、この分野の日本の強みというのを生かさない手はないのではないかと思っています。
その上で、今、川崎重工業もこの経験を生かして右のような形で大型、午前の議論でもこの水素社会の課題の一つはコストだという話があったわけでありますが、その課題を克服するためには大型化をして、当然容量として引き受けれるものを、そのものも大きくしていくことがコスト削減にはやはり資するわけであります。「すいそ ふろんてぃあ」に比べてタンク容量だけ見ても実は百三十倍、百三十倍の液化水素、これを運ぶことができる。これが実現すれば、コスト削減というのも大きく課題としては克服できるなと。
LNGというのも五十年前に開始をして一気に普及したわけでありますけど、それ以上に期待が掛かるわけでありますけど、現状、こういう水素運搬船の受入れが可能な港は現在神戸港のみというふうに理解もしております。政府としてこれを増やしていかなければいけないと私は思っておりますけど、そのために何が必要か、また、受入れのための設備支援などを必要と考えますが、政府の見解をまず経産省からお伺いしたいというふうに思います。
○政府参考人(井上博雄君)
お答え申し上げます。
二〇五〇年カーボンニュートラルの実現に向けて、カーボンニュートラルポートの形成と並行しまして、安定的かつ低コストな供給を実現する水素の国際サプライチェーンの構築が大変重要だと考えてございます。
そのため、経済産業省では、グリーンイノベーション基金も活用しながら、液化水素運搬船、先生御指摘の液化水素運搬船や陸上タンクといった油槽設備の大型化などに関する技術開発、実証を支援しているところでございます。
今後、さらに、御指摘のとおり、課題はコストでございますので、水素の価格低減に向けまして様々な分野での需要を創出するとともに、化石燃料と水素の価格差に対する支援を大胆に行っていくといった取組や、国内の受入れ拠点、石油化学コンビナートをどういうふうに変えていくのかといったようなインフラ整備支援についても検討を進めているところでございます。
引き続き、国土交通省とも連携させていただきながら、こうした技術開発、実証を着実に進めつつ、大規模な水素の国際サプライチェーンの構築を国内での製造基盤確保と併せてしっかりと進めていきたいというふうに考えてございます。
○政府参考人(堀田治君)
お答え申し上げます。
二〇五〇年カーボンニュートラルの実現に向けて、今後、海外から多量の水素等の輸入が想定されておりまして、安定的、低コストな供給を実現する国際サプライチェーンの構築が必要というふうに認識をしております。
現時点で、どの港でどれぐらいの需要が発生するかまだ明確ではございませんので、具体的な施設計画というのは立てられておりませんけれども、いずれにしても、港湾において、サプライチェーンの拠点として港湾管理者や民間企業等と協力して受入れ環境の整備を進めていく必要があるというふうに考えております。
国土交通省としては、こういった技術開発等の動向であったり、各港におけるカーボンニュートラルポート形成に向けた関係機関、関係者間の調整状況などを踏まえながら、港湾における必要な対応、そして支援についてしっかりと検討をしてまいります。その際には、引き続き、経済産業省を始めとする関係省庁とも連携しながら、港湾における脱炭素化の取組を強力に推進してまいりたいと思います。
○矢倉克夫君
しっかり、特に国交省、進めていただきたいと思います。先ほど用地の話もありましたが、予算面も制度面も含めてしっかり進めていく準備を今からしっかり進めていただきたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げます。
ちょっと次の質問に移らせていただきたいと思います。また、資料、お配りをしている二枚目の方になりますが、あっ、失礼、資料は次でした。まずは、資料は、その前に物流関係の関係でちょっと質問をしたいと思います。あっ、資料はこちらですね。
地元、埼玉県なんですけど、物流業者が主に東京港で荷物を降ろし、また揚げるというようなことをやるわけでありますけど、現場からの声でお伺いしたのが、これ大臣にお伺いしたいと思いますが、東京港ではコンテナの搬出、搬入において五時間から六時間ぐらい長い待機時間が発生するというふうにも言われています、非常に困っていると。
その原因として、まず、何と考えておられるかということをお伺いするとともに、あわせて、その解決のために現場からも要請があったのが、ほかの主要港等では見られない自動化とかIT化が進んでいる名古屋港の取組が参考にすべきではないかというふうに思っております。
先ほど資料、ちょっと混乱しましたが、資料を改めて御覧をいただきたいと思うんですけど、こちら資料の二枚目の方は、日本で初めての自動化コンテナターミナルである名古屋港の飛島埠頭の南側、コンテナターミナルの写真になります。
右上の写真が世界初となる遠隔自動RTG、ラバータイヤ式ガントリークレーンで、左上の写真のように、遠隔操作室のオペレーターがモニター映像を確認しながら無人のRTGを操作することによって飛躍的に作業効率が向上したと。
また、ガントリークレーンと荷さばきの間のコンテナ輸送には自動制御で往復するAGV、自動搬送台車を導入して、RTGとの連携により更なる荷役作業の効率化が図られております。
こういったコンテナの搬入、搬出をチェックするゲートも一か所に集約して、トレーラーには携帯端末でコンテナの受渡し場所を指示するなど、IT技術を取り入れた時間短縮と効率化を図っているということであります。
今御紹介したような名古屋港同様の自動化、IT化を東京港で進めることができるよう国の支援をお願いしたいと思いますが、大臣からの御答弁をお願いいたします。
○国務大臣(斉藤鉄夫君)
東京港におけるターミナルゲート前の渋滞発生については様々な要因があり、例えばコンテナトレーラーの来場時間が集中しゲートの処理能力やターミナルの荷役能力を超えてしまうことなどが考えられております。これらの渋滞発生の要因を解消するためには、ICT技術の活用といった港湾におけるDXの更なる推進が必要と考えております。
このため、ゲート前の混雑解消を目的として国土交通省が開発したシステムであるCONPASの普及促進や、遠隔操作ができるRTG、タイヤ式門型クレーンを導入する民間事業者に対して導入費用の最大三分の一を補助する支援措置の実施などに取り組んでいるところでございます。
引き続き、東京港を含め、我が国コンテナターミナルの生産性向上に向けた取組をしっかりと進めてまいりたいと思っております。
○矢倉克夫君
ありがとうございます。
いろいろその港湾の中の関係者間の調整というのもやはり国がまたしっかりと行っていく、こういう自動化を含めた、最終的には働き方改革も、そこを資する意味での自動化というところで、是非そういう協議の場を設定するなど、また調整役としてもまた大臣のリーダーシップも是非よろしくお願いしたいというふうに思います。
次の質問にまた移らせていただきたいというふうに思いますが、次は、またちょっと港湾に関わる部分ではありますけど、ちょっとまた視点も変えまして、私は、建設業を支えているセメント業であったり生コン業とか、そういう産業をしっかりと支えていくためのプロジェクトチームの党の事務局長もさせていただいているわけでありますけど、最近よく、これは今年の年頭からもよく聞いていた話の一つが、このセメントなどの製造業で石炭を原料として使用しているわけでありますけど、その石炭価格が相当今の状況を踏まえて高騰をしている、これは燃料としてではなく原料としての石炭でありますが、まあそういう状況と。
加えて、やはり先ほど申し上げたウクライナ侵略、ロシアによるウクライナ侵略によって、政府の方針として当然ロシア産の石炭は使わないということになっております。
例えばオーストラリア産に切り替えるというような動きになるわけでありますけど、そうするとどういう状況になるかというと、ロシア、ロシア産の船舶というのは大体一トン級ぐらいなんですが、オーストラリア産は四トンであったりとか大型になったりとかしてきます。そういう大型化に対応する港の設備というのもやはり必要になってくると思いますし、揮発性など各国の石炭の性質を踏まえますと、設備投資として、ヤードの整備だったり発火防止の設備だったり、油槽設備等への支援というものもこれ必要になってくる。石炭の利用を低減する代替燃料の製造設備等への支援というのもまた更に必要になってくるかというふうに思っております。
こういった状況を踏まえた整備を図るためにも政府は後押しすべきだと思いますが、今日は経済産業省からもまた参考人来ていただいておりますが、こちらについてどのように支援をしていくのか、経産省から答弁をいただきたいと思います。
○政府参考人(恒藤晃君)
石炭につきましては、本年四月以降、G7で協調し、ロシアへの依存を段階的に低減しているところでございます。
このため、セメント製造業などでロシア産の石炭を原料等として用いていた事業者におきましては、ロシア以外の石炭に切り替えるなどが必要となります。その際、性状の異なる石炭を扱うことになるため、多くのケースで、例えば自然発火性のある石炭を管理するための設備など、新たな設備投資が必要となります。これに関しましては、先月、委員が事務局長を務めておられます、公明党生コンクリート・セメント産業振興推進プロジェクトチームからもですね、当方の西村大臣に対しまして、こうした設備投資への支援につきまして御提言をいただいたところでございます。
経済産業省といたしましては、石炭などのロシアへの依存低減を進める事業者を支援するため、令和四年度予備費におきまして五十億円を措置し、設備投資等への支援を行っているところでございます。これに加えまして、今月八日に閣議決定されました令和四年度第二次補正予算案におきましても五十五億円を計上したところでございます。
こうした措置によりまして、ロシア産の石炭から他国の石炭等に切り替える事業者をしっかり支援していきたいというふうに考えてございます。
○矢倉克夫君
四月の段階で、関係者からは、私はまた関係者の方から聞いたとき、やはり設備投資など百億近く掛かるというようなお話が具体的にあったところでありました。しっかり引き続き政府としても取組をお願いしたいというふうに思っております。
最後、大臣にお伺いをしたいと思います。
ちょっと、今の絡みにも絡むところでもあるんですが、プロジェクトチームとしても大臣の方にもこの前申入れもさせていただきました。今のセメントだけではなくて、例えば、建設資材全般、骨材とかも含めてですね、今非常に価格高騰がやはり著しいわけであります。
先日もスライド条項の適用というような議論もありましたが、やっぱりそれを成していくには工事全体の予算というものもやはり拡充はこれ必須であります。ですから、まず、大臣にそれへの決意をお伺いするとともに、この建設資材価格高騰については、やっぱり国は民間発注者を含めてですね、サプライチェーン全体でしっかりと分担を図られるような環境整備をしていかなければいけないというふうに思います。なかなか転嫁がし得ないような中にあって、そういう転嫁がちゃんとし得るとともに、分担し得るような枠組みというものを。
で、例えば、このままですと、建設業を技術とかまた資材の調達などで支えている中小零細企業、やはり最後のしわ寄せが行ってしまうわけであります。プロジェクトチームの関係で申し上げると、例えば生コンなどは、セメントが価格が急激に一立米当たり三千円ぐらい一気に上がったりとかしてですね、そうすると、それはただ契約時の価格で、その後販売をしなければいけなくなるから、その三千円分が転嫁できないと、販売時に価格をスライドできるようなことをできればいいけど、商慣習でなかなかできないと。
そういう結果、やはり生コン業者が、東京の場合とか埼玉の場合とか、零細企業が多い生コン業者が負わなければいけないというようなことも多くあったりとかするわけであります。やはりこういった中小零細企業の持続可能性を図っていくということが、インフラ整備であったり防災対策など、命を守る建設業そのもののもう持続可能性に関わるところであります。
国として、関係者間での協議の実施や契約費用の透明性やリスク負担の在り方について議論すべきであると思いますが、最後、大臣の答弁をお願いいたします。
○国務大臣(斉藤鉄夫君)
建設資材の価格高騰は大変大きな問題だということで、先日、公明党の生コンクリート・セメント産業振興プロジェクトチームからも御提言をいただいたところでございます。
矢倉委員御指摘の第一点目の予算の確保についてでございますが、政府として骨太の方針や今回の総合経済対策において、現下の資材価格の高騰等を踏まえ、適切な価格転嫁が進むよう促した上で、必要な事業量を確保する旨を位置付けておりまして、引き続き必要な事業量の確保、つまり予算の確保に取り組んでまいりたいと思っております。
そして、二点目の価格転嫁と関係者間の協議についてでございますが、直轄工事においては適正な請負代金の設定や契約後の状況に応じて必要となる契約変更に取り組むとともに、民間発注者や建設業団体等に対しても要請を行ってまいりました。引き続き、資材の価格上昇が適正に工事価格に反映されるよう、しっかりと取組を進めてまいります。
また、価格変動に関するリスクの負担の在り方も重要な検討課題であると考えており、関係者間での協議の実施や契約費用の透明性の確保といった点も含めて引き続き議論を行い、関係省庁とも連携しつつ、適切な価格転嫁に向けた環境整備に努めてまいりたいと思っております。
○矢倉克夫君
是非、建設業全体の持続可能性ということも含めて、よろしくお願いしたいと思います。