実りの秋 福島を“食”で応援!

2016-10-23 ニュース

公明新聞:2016年10月23日(日)付

収穫間近のコメについて話す若松県代表(右)と加藤夫妻=17日 福島市

収穫間近のコメについて話す若松県代表(右)と加藤夫妻=17日 福島市

風評に立ち向かう「チームふくしまプライド。」

風評に立ち向かう福島県内の生産者を応援するため、誇りを持って農業に取り組む地元農家と、消費者を結び付ける“食”のファンクラブ「チームふくしまプライド。」の結成式が先月、行われました。これには長沢広明復興副大臣(公明党)も駆け付け、福島県産の農作物がホームページなどを通じて、継続的に購入されることへ期待を寄せています。

「チームふくしまプライド。」の結成式=9月8日 福島市

震災乗り越え営農再開
注文者のメールに元気もらう

「うちのコメは、ミネラルたっぷりの雪解け水を使っていて、優しい甘さが特徴です」。こう話すのは、「チームふくしまプライド。」の一員である福島市の加藤晃司さん(37)。妻の絵美さん(35)と共に、カトウファームで農業を営んでいます。

2009年、祖父の後を継いで就農した晃司さん。手掛けるコメの品種は、福島県が15年かけて開発した「天のつぶ」。約60ヘクタールの農地で、生産のほか、稲刈りなどを農家から請け負う作業受託も行っています。

営農が軌道に乗り始めた11年、東日本大震災が発生しました。「原発事故に翻弄された時期もありました」と振り返る絵美さん。当時、おなかに3人目の子を身ごもっていました。発災4日後には、家族全員での自主避難を決断し、知り合いや親戚の家に身を寄せました。

「もう福島に戻れないかもしれない」。一時はそんなことが頭をよぎりましたが、晃司さんの「先祖代々の土地を守る」との強い思いから、福島での営農を再開します。この年の12月からはネット販売を開始。注文者からの「負けないで。応援しています」とのメールに元気をもらったといいます。

現在、4人の子育てにも奮闘中の加藤夫妻。「風評被害を嘆くより、普段と変わらずコメを作る自分たちの姿を見てほしい」と力強く語っています。

17日には、公明党福島県本部の若松謙維代表(参院議員)が現地を訪問。「おいしいコメを作ってください」と加藤夫妻を励ましていました。

生産者たちが一つに

「福島から農業の魅力を発信したい」。大野さんが栽培したリンゴには、地域への思いが込められている=18日 福島・石川町

同県石川町で、県内最大規模の果樹栽培面積を持つ大野農園。主に栽培されているリンゴやモモ、ナシなどの果物は、大きなサイズと糖度の基準値を大幅に上回る点が特徴です。

代表取締役の大野栄峰さん(33)は、元モデルという異色の経歴です。23歳で上京し、芸能活動をしていましたが、東日本大震災を機に帰郷。12年5月に風評被害で苦しむ実家の果樹園を継ぎ、法人化などで立て直しを図りました。

農業が未経験だった大野さんは、基礎知識から学びつつ新しい発想で事業を拡大。若い客層を取り込むため、農地を活用したお花見やビアガーデンといったイベント開催などを通じてファンを増やしました。

その結果、震災前と比べて売り上げが約3.5倍に増加。10人以上の正規雇用も生まれています。その中には、イベント参加をきっかけに農業に魅力を感じて入社した若者もいます。

大野さんは「チームふくしまプライド。」について、「競合関係だった生産者たちが『福島』で一つになることで、農業の可能性が広がる。福島を代表するチームとして農業の魅力を発信していきたい」と話しています。

商品情報を発信 ツアー、食事会の案内も

「チームふくしまプライド。」の会員になるには、ホームページ(http://fukushima-pride.com)でメールアドレスなどを登録する必要があります。今月22日までに地元農家と消費者などを合わせて2375人が登録し、今年度末に1万人をめざしています。

「チームふくしまプライド。」で購入可能な商品例

現在、およそ100種類の商品が購入可能です【表参照】。会員には、これらの情報が丹精込めた作り手の思いや収穫時の状況とともにメールで届きます。時には、キウイフルーツに似た「さるなし」など、収穫量が少なく、市場に出回りにくい商品も。また、生産者と交流できるツアーや料理人が現地の食材を調理する食事会の案内もあります。

さるなしを購入した女性からは「食べて、大好きな福島を思い出し、涙が出ました」との声が寄せられています。

安全な農作物提供へ全力
公明党福島県本部代表 若松謙維参院議員

公明党は、出荷前の福島県産米に対する放射性物質の全袋検査など、安全な農作物を提供できる検査体制の強化に取り組んできました。併せて正確な情報発信を通じて、風評被害の払拭に尽力してきました。

13年の大相撲初場所からは、優勝力士へ県産米「天のつぶ」を贈呈し、安全性のアピールにも取り組んでいます。私自身も前復興副大臣として、食のファンクラブ設立を後押ししてきました。

今後も、あらゆる手だてを講じて、被災地への関心を高め、県民の「心の復興」に全力で闘います。

ノルウェー出張(WTO閣僚会議)

2016-10-23 ブログ

農水省を代表し、WTOの閣僚会合(ノルウェーにて)にて議論、無事、帰国しました。
木曜の夜出発し、金曜昼に着いて夜まで会議、土曜朝から昼まで会議をやり、ランチを食べてすぐに出立、日曜日に帰国という1泊4日の出張。

これなど楽なほうで、総理などは時折0泊3日で出張されるそうです。
会議中は、大臣・副大臣・政務官や事務方トップ以外一切入場禁止なので、残念ながら、発言しているときの写真はなしです。開会前の会場の模様を一枚。

WTOは「世界貿易機関」の略です。加盟国は164カ国、全加盟国に共通して適用される貿易ルールについて、2年ごとに閣僚級の公式会合を行います。今回は来年末に開催される第11回公式会合の準備のための非公式会合です。

WTOでは様々な分野での議論がなされますが、農業の分野では、例えば、農業に対する国内補助金のあり方が問題になっています。
農業政策のため国が様々な補助金をつかうことはどこでもやっていることですが、価格安定のためなどの補助金は自由貿易を阻害する、との理由から、一定の制限をかけようという方向になっています。

ただ、その制限の仕方について、日本に極端に不利になる方向の提案が、他の各国からなされているので、味方づくりをし、その阻止を図ることがひとつの役割でした。無事に果たしました。

ちなみに、WTO交渉では164カ国の加盟国のうち1カ国でも反対すれば合意はできないルールとなっています。EPAやFTAといわれる二国間の協議や、12カ国が参加しているTPPのような複数国での協議・合意が、WTOに変わり増えているのはそのような事情もあります。

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