204回 厚生労働委員会

2021-09-16 国会質問議事録

○矢倉克夫君
公明党の矢倉克夫です。よろしくお願いします。
まず、内閣官房にお伺いします。
行動制限の緩和が今政府内でも議論されているんですが、いかなる事情の変化があって今緩和の議論ができるのか。コロナ対策で最も大事なのは国民に対する説明責任であります。この緩和の是非を国民議論に付す以上は、何が変わり、なぜ議論をできるのか、まず説明をいただきたいと思います。
その上で、改めて事情の変化ということで例えばお伺いしたいのが、陰性証明について先ほども話がありました。抗原定量検査ではなく抗原定性検査を用いるという話もありますが、厚労省は従来から無症状者に抗原定性検査を用いて陰性の結果が得られても証明にはならないというふうに言っておりました。にもかかわらずこれを用いるということは、一貫性を欠くという議論もあるかというふうに思います。この点についての見解をいただきたいと思います。

○政府参考人(柳樂晃洋君)
お答えいたします。
まず最初に、今般、九月九日に政府といたしましてワクチン接種が進む中における日常生活回復に向けた考え方をお示しした経緯についてのお尋ねということでございます。
まず、ワクチン接種状況が、六月以降、一日百五十万回を超えるペース、現在でも一日で百万回を超えるスピードで接種が進んでおりまして、接種完了者の割合が九月十四日時点で五二・一%と、既に米国並みとなっております。接種が順調に進めば、十月にかけて現在のイギリス、フランスと同程度になるというふうに考えられます。
今後、デルタ株による感染拡大には引き続き最大限の警戒が必要ではございますが、こうしたワクチン接種の進捗や、先ほど議論もございました中和抗体治療の定着を含めた標準的治療の普及によりまして、重症化する患者数が抑制をされ、医療提供体制の強化と相まって病床の逼迫が生じにくくなっていくと考えられます。感染拡大が生じても医療の逼迫等を通じて国民の命や健康を損なう事態を回避することができるようになれば、一定の条件の下で様々な日常生活の制限を緩和し、感染対策と日常生活の回復に向けた取組の両立が可能になるというふうに考えられます。
政府といたしましては、経済社会活動の回復に対する国民の皆様の関心も非常に高い中、足下の医療提供体制の強化や感染対策にしっかり取り組みながら、ワクチン接種が進展していく中での行動制限の緩和について諸外国の制限緩和の取組も参考に準備をする必要があるというふうに考えております。
こうした問題意識の下で、七月以降、専門家に御検討いただいてきたところ、先般、九月三日に新型コロナ分科会より、ワクチン接種が進んだ段階での提案としてワクチン・検査パッケージについて御提言をいただき、これを踏まえて政府において考え方を取りまとめたところでございます。
今後、必要な技術実証や、あるいは自治体や事業者の方々などとの議論を踏まえまして、具体的な運用などについて検討を進めてまいりたい、こういうふうに考えてございます。
それから二点目の検査、抗原定性検査についてでございますが、先ほど御質問がございましたように、抗原定性検査は症状がある方に用いることが推奨されており、無症状の方に用いる場合にはその結果の解釈には留意が必要というふうにされております。他方、抗原定性検査は無症状でありましても他人に感染させる程度のウイルス量がある場合には有効で、イギリス、アメリカなどではこれを用いて感染管理を行っていると承知しております。
なお、分科会で提言を受けたワクチン・検査パッケージには抗原定性検査が盛り込まれておりますが、検査の実施については医療機関や精度管理を行っている民間検査機関で実施するというふうに分科会の提言には記載されております。
その抗原定性検査も含めた検査の活用方法の詳細につきましては、今後、技術実証などを通じて検討してまいりたい、こういうふうに考えているところでございます。

○矢倉克夫君
無症状でも他人に感染させる程度のウイルス量がある場合有効というのはこれは当たり前の話で、にもかかわらず政府が今まで使っていなかったこと、推奨しなかったこととの一貫性がどうかという話であります。
繰り返しますけど、国民に対して、これは緩和全般について方向性に異を唱えるわけではなく、しかし国民の理解が必要であるから、それについての説明責任というのが、事情の変化がどういうものかということが分かっていただくということが非常に重要であるということをしっかり理解していただいて、それが説明できなければやはり採用すべきではないということも改めてお訴えもしたいというふうに思います。
その上で、あと一点だけ大臣にまたお伺いもさせていただきたいと思います。
がらっとまた変わりますが、三か月で最大三十万の生活困窮者自立支援金、こちらの、ついても現場から、求職活動要件が厳し過ぎる、その結果なかなか受給できないというような声がいただいているところであります。せめて住居確保給付金並みに緩和すべきではないか。また、九月末に支援金の支給期間が切れる方がいらっしゃいます。コロナでまだ経済活動が戻っていない中、支給期間の延長を含めてしっかりと検討をいただきたいと思いますが、大臣の御答弁をいただきたいと思います。

○国務大臣(田村憲久君)
求職活動要件が厳しい、特にフリーランスや自営業の方々がなかなか時間が取れないというようなお声もお聞きをいたしております。
オンラインでやったりだとかいろんな今対応はさせていただいておりますが、いろんな御意見がありますので、しっかりと御意見を賜りながら、より使いやすいといいますか、対応しやすいような環境というものを整備するように検討させていただきたいというふうに思います。

○委員長(小川克巳君)
時間が参っております。

○矢倉克夫君
是非、今対応していただくとともに、求職要件については更に検討をしっかりとお願いしたいと思います。
もし一言いただければ、お願いします。

○国務大臣(田村憲久君)
そういうつもりで申し上げた、今答弁させていただいたつもりであります。

○委員長(小川克巳君)
よろしいですか。

○矢倉克夫君
ありがとうございました。

国民への十分な説明を求める

2021-09-16 ブログ
昨日、参議院厚生労働委員会において質問に立ちました。
一部、報道されております行動規制の緩和についての考え方や、その場合の陰性証明等について、国民に対し十分な説明を求めました。
行動規制の緩和は多くの方が望むものですが、ワクチン接種や陰性証明の考え方など、国民的議論が必要です。
皆さんに理解・安心していただきながら適切に進めていくよう、今後も求めてまいります。
また、生活困窮者自立支援金について期間の延長、要件の緩和等を求めました。
まだ経済活動は戻っていないにも関わらず、早くて今月で支給期間が終了する世帯があります。
大臣からは、検討するとの答弁がありました。
引き続き、形にしてまいります。

【矢倉かつお】厚生労働委員会(行動制限の緩和・陰性証明、生活困窮者支援金等)2021/9/16

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