198回 予算委員会

2019-03-05

○矢倉克夫君
公明党の矢倉克夫です。よろしくお願いいたします。
基本的質疑でございますので、幅広い分野における政府の基本方針、お尋ねをしたいというふうに思います。項目が非常に多いので、早速質問に入らせていただきます。
まず、外交、安全保障について、先週末行われました米朝協議の結果に対する分析、受け止めを外務大臣よりお伺いいたします。

○国務大臣(河野太郎君)
朝鮮半島の非核化を実現するという非常に強い決意の下、安易な譲歩を行わず、同時に、建設的な議論を北朝鮮と続けていくという判断をされたトランプ大統領の決断を全面的に支持したいというふうに思っております。
日本といたしましては、米朝プロセスを引き続き後押しをし、核、ミサイル、そして拉致問題、これをしっかりと解決できるように今後とも努力してまいりたいと思っております。

○矢倉克夫君
引き続き、今後の分析もよろしくお願い申し上げます。
総理にお伺いをいたします。
この北朝鮮をめぐる状況、日本とアメリカでは当然異なります。当然、御案内のとおりですけど、北朝鮮が配備済みの弾道ミサイル、日本は既に射程内にあります。また、核の脅威というものも相当程度具体的である。何といっても国家犯罪と言っていい拉致問題、この北朝鮮との関係ではあるわけであります。
他方で、アメリカは、射程に収めている大陸間弾道ミサイル、まだこちらは実験もできておらず、未完成でもございます。今回は結果的に、先ほどお話があったとおり、米国が安易な妥協をしなかった点、これは評価もいたしますが、米国の意思形成過程というのもかなり不明確でございまして、もう状況によってはこれ逆になっていた可能性もございます。
米国が常に日本の意に沿った形で動いてくれるという形でも必ずしもない。そのような中で、日本の安全をしっかり守るためには、今後、政府がより主体的に、特に、とりわけ独自にまた北朝鮮に向き合っていく必要性もあるかというふうに思いますが、総理に今後の御対応をお伺いいたします。

○内閣総理大臣(安倍晋三君)
日本にとって、例えば核、ミサイルの問題につきましては、安保理決議に従って、北朝鮮に対して、核兵器のみならず生物化学兵器を含む全ての大量破壊兵器の廃棄、また、米国に届くICBMのみならず日本を射程に収める中距離や短距離の弾道ミサイルを含むあらゆる射程の弾道ミサイルの廃棄を求めていく方針に変わりはありません。
米国との間におきましては、具体的な進め方を含め、私とトランプ大統領、あるいは河野外務大臣とポンペオ国務長官、そしてまた谷内NSCの局長とボルトン補佐官、そういうあらゆるレベルにおいて緊密に連携をしてきているところでございますし、私どもの考え方もしっかりと伝えております。
また、拉致問題につきましては、日本にとって最も重要な問題でございますが、電話首脳会談において、トランプ大統領から、初日の最初に行った一対一のテタテの会談、これは首脳会談を行う場合、この一対一の会談という、非常に重視をして、お互いに重視をするはずでございますが、この場におきまして、しかも最初に行ったテタテの会談におきまして、トランプ大統領から拉致問題について金正恩委員長に対して提議をし、拉致問題についての私の考え方を明確に伝えたとの説明がございました。また、その後の少人数の夕食会におきましても拉致問題を提議し、首脳間での真剣な議論が行われたとの説明があったところでございますが。
しかし、今御指摘になられたように、拉致問題につきましては、これはまさに日本の問題でありますから、日本が主体的に取り組むことが重要であります。次は私自身が金正恩委員長と向き合わなければならないと決意をしているところでございまして、被害者の御家族の皆様もだんだん御高齢になる中におきまして、もう時間がないという、皆さん、そういうお気持ちでございます。一日も早い解決に向けて、あらゆるチャンスは逃さないとの基本方針でこの解決に向けて全力を傾けていきたいと思います。

○矢倉克夫君
引き続き、日米の共同とともに、総理のリーダーシップでしっかりと主体的に動いていただきたいというふうに思います。
また、近隣諸国の防衛当局との意思疎通等も含めて、防衛大臣にも是非お願いをいたします。
次に、通商問題について、私、党のTPP等総合対策本部の事務局長もさせていただいております。
総理は、所信表明演説で、自由貿易、こちらを守る決意を表明してくださいました。日本が守るべき自由貿易の価値というのは、これは公正なルールの下、それぞれの国が国益を最大化する、この共存の理念であるというふうに私は思っております。
来る日米交渉が行われるわけでありますが、米国がやはり国内アピールのために対日要求を強めてくる可能性、これは否定できません。仮にその姿勢が、貿易赤字解消のためには他国から奪うということを、これを通しまして理屈で言ってくるようであれば、国益を守るとともに、自由貿易の価値、これを守るためにもしっかりと、引いてはいけないというふうに思っております。とりわけ、部品を含む自動車、こちらの追加関税、これをある意味、ある程度におわせながら農産物や畜産物の市場開放など、これを迫ってくるときには強く臨まなければいけないというふうに思いますが、総理の御決意をいただければというふうに思います。

○内閣総理大臣(安倍晋三君)
日本と米国は、長年にわたり強いきずなで結ばれた同盟国であると同時に、経済大国として共に世界の自由貿易体制を力強く牽引をしてきました。この積み重ねの上に、昨年九月の日米首脳会談では、世界経済の自由で公正かつ開かれた発展を実現することへの決意を改めてこれは確認し、交渉開始で合意をしたわけでございます。今まで分かち合ってきた価値についても、もう一度確認し合っているということでございます。
その上で、我が国の交渉方針や考え方について交渉の場以外で言うことは交渉に悪影響を与えることになるので差し控えさせていただきたいと思いますが、日本としては、いかなる国ともWTOルールに反するような合意をする考えはございません。
農林水産物については、先般、日米共同声明において、過去の経済連携協定で約束した内容が最大限である、この大前提を米国と合意したところであります。この点が最大のポイントであり、当然この前提の上に、今後、農林水産業に携わる皆様の不安なお気持ちにしっかりと寄り添いながら米国と交渉を行っていく考えであります。そして、我が国のまさに基である農林水産業を必ずや守り抜く決意でございますし、茂木大臣もこの考え方の下にライトハイザー通商代表としっかりと議論していくことになるんだろうと、こう思っております。
マーラ・ラゴでの夕食会のときに、私から茂木大臣をトランプ大統領に紹介、彼がライトハイザー代表と交渉しますよと、こう申し上げたんですが、トランプ大統領は茂木さんの顔を見て、なかなか手ごわそうな男だなと、こう評価をしていただいたところでございます。

○矢倉克夫君
やはりもう、その日本の誇るべき手ごわい陣容と、やはり総理のトランプ大統領とのこの友好関係、大統領にもしっかりと打ち込むべき価値観はしっかりと打ち込んでいただきたいというふうに思います。
次に、また通商問題でありますが、三月二日にカンボジアで開催されましたRCEP、東アジア地域包括的経済連携閣僚会合につきまして、世耕経済産業大臣より御説明いただければと思います。

○国務大臣(世耕弘成君)
私は茂木大臣ほど手ごわい交渉相手ではないわけでありますけれども、三月二日にカンボジアで開催をされましたRCEP閣僚会合に出席をしてまいりました。これは、去年、閣僚間の交渉を経て実質的な進展が確認をされて、そして昨年のRCEP首脳会合、安倍総理も出席された首脳会合において、今年中、二〇一九年中の妥結ということが、目指すということが決まったわけであります。
今回の閣僚会合は今年に入って初めての閣僚会合ということになります。今年に入ってから行われている事務方の交渉官の会合の結果を受けて、交渉の進捗を確認し、そして特に技術的な論点について議論の加速が必要な分野については、この追加的な作業部会の開催を決定をしました。また、政治的な判断が必要な論点については、これは各国の政治日程、具体的に言うと選挙がある国が結構あるわけでありまして、そういった政治日程をにらみながら、どのタイミングで判断すべきかについて議論をしまして、次回閣僚会合を八月に開催をして、政治的プロセスを始めていこうということを決めたわけであります。
交渉の内容についてはまだ具体的に申し上げられる段階にはありませんけれども、中国も含めて、ルールをしっかりとレベルの高いものにしていかなければいけないということで、日本としては電子商取引、投資、知財などの分野を重視をしています。
御存じのように、ASEAN十か国に加えて日中韓、インド、オーストラリア、ニュージーランドという、かなり発展段階にも開きがあり、国の体制も違い、関心のある分野もかなりずれがあるという十六か国の交渉でありますので、なかなか大変な面はありますけれども、できる限り質の高い共通ルールを構築すべく、中国も含めて粘り強く議論を重ねてまいりたいというふうに思っております。

○矢倉克夫君
世耕大臣も、柔和なお顔の下で相当手ごわいというふうに私は思っております。
総理にお伺いもいたします。
今、世耕大臣から中国を含めてというようなお話がありましたこのRCEPでありますが、経済体制の違いを超えたルール交渉の場であるというふうに思っております。この点、アメリカ、メキシコ、カナダなどがこれ再交渉したNAFTAなどでは、御案内のとおり、非市場経済国条項、非市場経済国、これ、中国を含んだ非市場経済国とは経済連携協定を結ぶことを拒否するという、こういう条項が入ったというふうにお伺いもしております。体制の違いを、これを理由にしてルール交渉からも排除するという論理は、経済のブロック化も招くものでもあって、さきの大戦の反省という点でもどうかという部分も確かに私は個人的には思っているわけではありますが、日本としては、こういう立場とは異なって、あくまで多国間協調、これを守る立場からRCEP、しっかりと推進していくべきと考えますが、総理のお考えをお伺いいたします。

○内閣総理大臣(安倍晋三君)
日本はWTO体制を重視をしてまいりましたし、全ての措置についてはWTOと整合的でなければならないと基本的にもちろん考えているところでございますが、このWTO誕生から四半世紀の間で新興国が目覚ましい経済発展を遂げた、また同時に、経済のデジタル化が一気に進展した。急速なこうした変化への不安や不満が、時に保護主義への誘惑を生み出し、国と国の間に激しい対立を生み出しているのも事実であります。しかし、時計の針を決して逆戻りさせてはならないと考えています。様々な不安や不満に正面から向き合い、公正なルールを打ち立てることで自由貿易を進化させることが必要でありまして、TPPはその先駆けとも呼ぶべきものであります。
RCEP交渉には、TPPに参加していない中国やインドなど、経済発展のレベルも政治体制も多様な十六か国が参加をしていますが、世界の人口の五割、貿易額の三割を占める広大な地域に自由で公正な経済圏が生まれる経済的な意義は非常に大きいと考えています。
日本がリーダーシップを発揮をして、二十一世紀型の自由で公正なルールに基づいた質の高い協定の妥結を目指し、引き続き精力的に交渉を進めていきたい。むしろ、中国を私たちが進めているこの自由で公正な経済圏をつくっていく輪の中に入れることによって、より中国が進むべき道に進んでいくようにしていきたいと、こう考えているところでございます。

○矢倉克夫君
是非、輪に入れる決意でよろしくお願い申し上げます。
続きまして、予算の具体的項目についてお伺いをいたします。
まず、二〇一八年度から二〇二〇年度までの三年間で総事業費七兆円という防災・減災のための緊急対策予算、その概略と意義につきまして、国土強靱化担当大臣、御答弁をいただければと思います。

○国務大臣(山本順三君)
昨年は日本各地で大変大きな災害が続発いたしまして、大きな被害を被ったことは記憶に新しいところでございます。近年、その災害が激甚化しておるということもございまして、私たちは、国民の生命、財産を守るために全力を挙げて国土強靱化に取り組んでいかなければならない、このように決意を新たにしておるところでございます。
今ほどお話がございましたけれども、実は昨年末に緊急のインフラ総点検をやらせていただきました。その結果として、今ほどの防災・減災、国土強靱化のための緊急三か年計画ということで事業を展開することになりました。
これは、先ほど言った三か年で七兆円という大変に大きな規模での対応でございますけれども、この緊急対策に必要となる経費につきましては、緊急を要するものについては補正に組み入れさせていただきましたし、また、来年度予算にも、通常の国土強靱化関係予算とは別枠、上乗せというところで計上をしておるところでもございます。
これによりまして、災害時にも重要なインフラ等がその機能を維持できるように、ハードからソフトまで、あらゆる手を尽くして三か年集中で着実かつ迅速に対策を実施して、災害に強い国づくり、国土強靱化を進めてまいりたいと思っております。

○矢倉克夫君
公明党は、防災・減災の主流化をお訴えしております。その趣旨に沿った予算であると評価をしたいというふうに思います。
その上で、今大臣から別枠でというお話がございました。これ、通常予算に上乗せをして事業増加を図る、そういうようなことになります。この結果、ただでさえ深刻な建設業界の人手不足や資材費の高騰、こちらについて、更に深刻化するのではないかというような懸念もございます。
それについて、対応策を国土交通大臣にお伺いをいたします。

○国務大臣(石井啓一君)
国土交通省といたしましては、これまでも、公共事業の円滑な施工を確保するために、債務負担行為の活用や余裕期間の設定などによる施工時期の平準化、各発注機関の発注見通しの統合、公表、地域の実情に応じた適切な規模での発注、市場の実勢を反映した設計労務単価の改定、建設工事における適正な工期設定など、多岐にわたる施策を講じてまいりました。また、地方公共団体に対しましても、総務省と連名で円滑な施工確保の取組を要請してきたところであります。
加えて、先月の平成三十年度第二次補正予算の成立に合わせまして、より一層の対応といたしまして、調達環境の厳しい工種や建設資材における見積りを積極的に活用した予定価格の設定、柔軟な工期設定に向けた余裕期間制度の活用の原則化などの対策を講ずることとしたところであります。
今後とも、公共工事の円滑な施工確保に取り組みまして、防災・減災、国土強靱化に万全を期してまいります。

○矢倉克夫君
様々具体的な御説明ありがとうございます。
大臣御説明いただいた中でのこの施工時期の平準化、工事現場は年度末などは非常に忙しくなるわけでありますが、四月、五月、六月になると一気に仕事が少なくなってしまう。この仕事のばらつきを平たんに平準化していけば、人手不足は解消され得るのではないかというような御趣旨と確認をいたしました。そのためには、年度を超えた予算組みの工夫などがこれ必要である、その内容も今御説明いただいたわけであります。
その上で、今日は資料もお配りもしておりますが、これは、国発注と地方自治体発注のこの平準化の流れをしております。パネルにはできなかったのでちょっと私で、手で御説明をすると、国発注はだんだんこういう形でなだらかになってきているんですが、地方自治体発注は、やはり平準化というのはこういう形で、まだまだ途上であるなというのが実態であるというふうに思います。
この課題、いろいろあると思うんですが、やはり自治体の財務当局などが、先ほど申し上げた年度を超えた予算組み、この重要性の理解というものがまだ促進しなければいけないところもあるかと思いますし、小さな地方自治体は土木の技術職の方がやはり少なくなっている、こういう事情もあるかなというふうに思います。
これらにしっかり対応していくことがこの予算、更に増えた予算を、しっかりと事業を着実に進めていく上では大事だと思いますが、総務大臣、御対応を御答弁いただければと思います。

○国務大臣(石田真敏君)
施工時期の平準化を進めることは、公共事業の円滑かつ適切な執行を推進する上で重要であると認識をいたしております。
総務省としては、これまでも、国土交通省と協力をいたしまして、債務負担行為や繰越制度の活用などによりまして施工時期の平準化に努めるよう地方公共団体の財務当局に対しまして要請を行うなど、取組の周知徹底に努めてきているところでございます。また、小規模自治体の技術職不足への対応につきましては、都道府県や近隣の市による技術支援の取組なども行われているものと承知をいたしております。
いずれにいたしましても、引き続き、地方公共団体に対しまして、施工時期の平準化も含めた発注関係事務の適切な運用に取り組んでいただくよう周知徹底してまいりたいと思っております。

○矢倉克夫君
是非、財務当局も含めて、しっかりと周知徹底、連絡徹底もよろしくお願い申し上げたいというふうに思います。
続きまして、防災の観点から道路整備についてお伺いをいたします。
西日本豪雨の際にも、一部道路が寸断されたときも、迂回路が整備されていたおかげで物資の搬入がなされたということがあります。山陽道が寸断されたときも、中国道であったり山陰道がしっかりと大動脈として果たしてくれた。まさに、道路をつなぐということは命をつなぐことであります。大変重要なことであります。
そこで、国土交通大臣に防災の観点から道路整備の重要性をお答えいただくとともに、この道路整備の課題、二つ、とりわけ日本に余りに多い片側一車線の高速道路、いわゆる暫定二車線と、そしてなかなかつながっていない高速道路、このミッシングリンク、この現状についての御認識を大臣からいただきたいと思います。

○国務大臣(石井啓一君)
高速道路のネットワークが形成されることによりまして、迅速な救助や復旧に関するリダンダンシーの確保等により防災機能が強化をされます。
現在、全国の高規格幹線道路の整備率は約八割であり、いわゆるミッシングリンクが存在をいたします。また、我が国の高速道路のうち約四割が暫定二車線区間となっておりまして、安全性や走行性に加えまして、大規模災害時の復旧等に課題がございます。このため、防災・減災、国土強靱化のための三か年緊急対策の一環といたしまして、財政投融資を活用し、土砂災害等の危険性の高い箇所の中から四車線化を実施することとしたところであります。
我が国の安全、安心の確保を図るためにも、引き続きミッシングリンクや暫定二車線の解消などの取組を進めてまいりたいと考えております。

○矢倉克夫君
今大臣から、暫定二車線約四割だと、これは国際的に非常に高い水準でありまして、他方で、韓国などは長年掛けて暫定二車線を全部なくすというような方針にし、今達成もしたりとかしております。一〇%以上ある国というのは世界でも本当にまれであります。是非対応をいただきたいというふうに思います。
その上で、パネルを御覧いただきたいというふうに思います。(資料提示)
これは、私の地元の埼玉県の渋滞解消を図るために設置されました渋滞ボトルネックワーキンググループ作成の資料をこれ一部加工したものでございます。埼玉県、激しい渋滞でも非常に有名でありまして、国道四百六十三号線、二百九十八号線、十七号、四号、そういった緩和のために、ワーキンググループでは、東西南北に具体的な規格の高い道路ネットワークを計画し、早期に実現するという方向性、これを示しております。明示はしておりませんが、首都高新都心線、また新大宮上尾道路、あと東埼玉道路ですね、これなどが想定されているというふうに思います。
また、埼玉県は、国の計画である首都圏広域地方計画におきまして、首都圏機能のバックアップ機能、また防災拠点としても位置付けられております。まさにこの渋滞緩和は、今後予想される首都直下型地震の際の復興、機能回復の上でも大変重要であるというふうに考えております。
また、今、これ圏央道の南だけですけど、北も当然様々な課題があることだけは付け加えさせていただきたいというふうに思います。
その上で、総理にお伺いをいたします。
公共事業は悪のように言われていた時代があったわけでありますが、この道路を含めて必要な公共事業というのは、これお金を掛けてしっかりと実行していくことは、未来に資産を残す、未来に対する責任であるというふうに私は確信をしております。例えば、南海トラフ地震のときなども、しっかりした公共事業が行われれば経済被害も半分以下に抑えられるというような試算もしっかりあるわけであります。そういう点でも、安全を守る公共事業推進、これに向けた総理の強い決意をいただければと思います。

○内閣総理大臣(安倍晋三君)
もちろん、無駄は絶対にこれなくして、削減していかなければいけませんが、しかし必要な公共事業というのはしっかりと進めていかなければならないと。道路を始めとする社会資本の整備や未来への投資により次の世代に引き渡すしっかりとした資産を形成するものであり、これまでも我が国の経済成長を支えてきたわけでございます。
かつては世界銀行からお金を借りて東海道新幹線や名神高速道路、あるいは黒四ダムを造った。これは果たして無駄な公共事業だったかといえばそうではなくて、日本の高度経済成長を生み出したインフラとなり多くの富を生み出してきたわけでございまして、戦後の高度経済成長を支えてきました。
近年、災害が激甚化する中におきましては、まさに国民の命を守る、生活を守るインフラになるわけであります。と同時に、また、生産性向上により経済成長を実現するため、今後の社会資本の整備は、中長期的な見通しの下、効率化を図り、計画的に推進をしていきたい。先ほど示していただいたこの埼玉県内の道路網、高速道路網も、これは生産性を上げていく、それは経済成長に資することになるわけでございますし、いざというときに地域の皆さんの命、生活を守る道路にもなっていく、そういう必要なインフラはしっかりと進めていきたいと、このように考えております。

○矢倉克夫君
是非、地域のため、また日本全体の安全のためにも必要な道路をしっかり進めていきたいというふうに思います。
次に、続きまして中小企業対策についてお伺いをいたします。
先日、報道で、千葉の帝国データバンクのこの支店が、二〇一八年における千葉の休廃業及び解散した中小企業の数は、これは倒産件数の三倍以上であるというふうに発表がありました。廃業が倒産よりも多いということをどのように分析されているか、中小企業庁より伺いたいと思います。

○政府参考人(安藤久佳君)
お答え申し上げます。
先生御指摘のとおり、近年、中小企業の景況感が全体として改善傾向にあります中で、倒産件数は減少傾向にございます。一方で、廃業件数は倒産件数を大きく上回っておりまして、むしろ高止まりの傾向がうかがえます。
御指摘の帝国データバンクの調査によりますと、二〇一八年におけます全国の休廃業、解散件数は二万三千二十六件でございました。これに対しまして、倒産件数は八千六十三件ということでございまして、御指摘のとおり二・九倍と相なっているところでございます。
その背景でございますけれども、廃業件数が高水準にあります、まあ様々な要因があるかと思いますけれども、やはり経営者の高齢化、そして後継者不足、この二つがかなり大きな要因であろうと推察をされます。
経営者の高齢化につきましては、同じく帝国データバンクの調査によりますと、代表者の方の年代構成で、七十代、八十代以上の割合が大変大きく増加をしております。合わせました六十代以上の経営者の割合は全体の七七・七%、こういった高い水準にまで至っております。
また、後継者不足でございますけれども、今後十年間に、経営者の方の平均の御引退年齢が七十歳でございますが、この七十歳を超える中小企業・小規模事業者の経営者は全国で約二百四十五万人と見込まれております。また、その約半数に当たります百二十七万人、全国の中小企業の約、企業の約三分の一に相当する数が後継者が未定であると、このような推計を私どもはしているところでございます。

○矢倉克夫君
昨年、事業承継における事業承継税制、これ、与党の合意で整備したこと、非常に高く評価をいただいております。ただ、後継者が決まっている企業には恩恵があるわけでありますが、今お話がありましたとおり、全国の中小企業の三分の一が今後十年間以内には経営者が七十歳以上になって、しかもまだ後継者が決まっていないという状態であります。
この事業承継の問題に対応するには、後継者が決まっていないところにしっかりと対応しなければいけないというふうに思います。それに対しましての具体的方策を経済産業大臣にお伺いいたします。

○国務大臣(世耕弘成君)
事業承継税制、非常に、昨年、今年度抜本拡充いたしましたし、今度個人事業主にも広げるということで、ここはしっかりやっていかなければいけないと思いますが、一方で、御指摘のように、第三者による承継の支援というのも非常に重要だ、親子間等ではなくて親族外の第三者による承継の支援というのが重要だと思っています。
経産省では、全国に四十八か所あります事業引継ぎ支援センターでマッチングの支援というのをやらせていただいています。平成二十三年の発足以来、三万五千件の御相談に応じて、二千二百件の事業引継ぎの成約を実現しているところであります。
今後は、後継者不在の経営者に対して親族以外の多様な人材や企業とのマッチングの機会を増やしていくために、このセンターの事業引継ぎ支援データベース、これを平成三十一年度から抜本拡充したいと思います。ここに載っている企業の案件の数をまず思いっ切り増やして、今は四十八か所のこの支援センターでしか閲覧ができなかったんですけれども、今年度からは金融機関、税理士、MアンドA仲介業者といった民間の事業者ですとか、あるいはジェトロのような政府系機関からも閲覧したり必要な情報を入力したりできるようにしていって、全国にこのマッチングの動きというのを広げていきたいというふうに思っています。
また、事業承継に際して、やはり後継者に負担が生じて不安を生んでいるという面があろうかと思っています。特に、経営者保証を後継者に引き継ぐ必要性という問題については、これは金融機関に検討を求める経営者保証ガイドラインの普及促進にも取り組んでいるところであります。
こうした取組を通じて、待ったなしの課題であります事業承継を全力で後押ししてまいりたいと思います。

○矢倉克夫君
ありがとうございます。
今大臣から、事業承継支援センター、ただ、成約数がやはり二千強だということであります。先ほどの、後継者が決まっていない中小企業の数からはやはり少ないかなと。これは、公的なところだけでなく、やはり民間の専門家を入れた枠組みが必要だという点でもございます。
大臣からも今データベースの話がありました。これ非常に重要であります。その上で、やはり全国に三万以上いる認定支援機関、こちらにもっと活躍をしていただかなければいけない。とりわけ、地方の企業の情報も持っていて、それぞれの連携の窓口にもなり得る地方銀行、この方々に対処していく必要があるかというふうに思います。
どのように地方銀行の皆様に事業承継関わっていただくか、後押しをしていただくか、経済産業大臣と金融担当大臣、麻生大臣にお伺いできればと思います。

○国務大臣(世耕弘成君)
御指摘のように、事業承継を促進するためには、認定支援機関、特に金融機関の支援が重要だというふうに思っています。
実際に、平成三十年度に実施した支援機関によるプッシュ型の事業承継診断は、十一月までに約十万件になっています。このうち、地方銀行などの金融機関によるものが半数以上を占めているという状況であります。今後とも、金融庁など関係機関とよく連携をしながら、事業者の実情に精通した地域の金融機関が事業承継支援に積極的に取り組んでいただけるようにしていきたいというふうに思っています。
さらに、待ったなしの課題であります事業承継を日本全国で進めるためには、金融機関以外の商工会、商工会議所ですとか税理士などの支援機関の役割も重要だと考えています。今後、支援機関同士の連携を深めるための事業承継推進会議を全国九ブロックで開催をして、事業承継を後押しする機運を日本全国で高めていきたいというふうに考えています。

○国務大臣(麻生太郎君)
御指摘のありました事業承継の話ですけど、御指摘にありましたけれども、これは地域企業の情報というのを誰が一番持っておるかといったら、間違いなく地方の金融機関なのははっきりしていると思いますね。そこらのところに、誰がどこで後継ぎがいなくてなんという話は多分郵便局と地銀というのが一番詳しいんだろうと、私はそう思うんですけれども。
そこが今、貸出先やら何やら考えたって、どう考えたってこれらの企業が潰れていくというのは自分の仕事が減るということですから、そういった意味ではこのことに関しては最も熱心になってしかるべきところなんですけれども、これは意外と商社とかそれから大きな銀行の方が極めてこの点に熱心。なぜなら、自分たちの人たちをそこに送り込めるからだということで、これは極めて熱心なのは、地域金融というよりは大きな銀行の方が意外と熱心、それから商社の方が意外と熱心、これは事実です。
何人も、今年、去年になって引き継がれた方が、どこからこの情報を得ましたって、新聞で見たなんという人は一人もいなくて、全員、商社が七人、地方銀行が四行だったかな、地銀というか物すごい大きな銀行が四行だったんで、いわゆる第二地銀というところが少ないのはおかしいでしょうがといって、今年の第二地銀の新年会でその話をしたんですけれども。
そういった意味では、これは結構情報を持っているので、この人たちがその情報をいかに使うかというのはその銀行の関わっている経営姿勢の問題だという感じがしますので、この点は積極的にやってしかるべきだと思っています。

○矢倉克夫君
是非よろしくお願いします。
あともう一つ、先ほど世耕大臣からも話があった経営者保証なんですが、後継者の人に経営者保証をやはり求める率がなかなか下がらない、これについてはガイドラインの周知徹底なども含めて引き続きお願いしたいと思いますが、麻生大臣、お願いいたします。

○国務大臣(麻生太郎君)
これはもう御指摘のように、いわゆる保証ですな、経営者の保証。後継ぎする、おやじが保証していた、担保にしていた、保証していた、それを後を継いだ息子の方も保証しておる、だから二重保証みたいになっちゃっているという例の話だと思いますけれども、これは新規融資に限らず既存の融資も含めての話なんですけれども、個人保証というのは円滑な事業承継を阻害するおそれの最も高いものじゃないかなと私も思いますので、これは適切な見直しが行われるのは当然のことだと思いますので、こうした観点から、ガイドラインでは、事業承継時には、金融機関は後継者に当然に保証債務を引き継がせるのではなく、いわゆる保証契約の必要性を改めて検討するということとしております。
こうしたガイドラインの活用につきましてこれは周知徹底を図ってきたところですけれども、事業承継時の保証対応について、平成三十年九月において、新旧経営者から二重に個人保証を求めていたという割合は今一九%になっておりまして、一年前の平成二十九年九月の三九%と比べて約半分ということになっていると思いますので、一定の改善が見られるとは思いますけれども、いずれにいたしましても、このガイドラインというものを積極的に利用していっていただかねばならぬところだと思っております。

○矢倉克夫君
改めて、後継者の人に求めている率はなかなか下がっていないという理解でありますので、是非、引き続きよろしくお願いいたします。
続きまして、この平成三十一年度本予算で初めて当初予算化されたものづくり補助金、こちらにつきましてであります。
これについても、中小企業の連携というところをテーマにした当初予算化であるというふうに思います。その上で、連携することで生産性が高まる、こういう中小企業同士の連携パートナーを見付けるためにはどのようにすればよいのか、世耕大臣に、これ二問まとめて問いする形になりますが、お答えいただければというふうに思います。

○国務大臣(世耕弘成君)
御指摘のように、ずっと補正予算で手当てをしてきたものづくり補助金なわけですが、今回初めてその一部を当初予算に盛り込みました。これは、平成三十一年度のこのものづくり補助金、当初予算のものづくり補助金は、複数の企業が連携をして、波及効果の大きい取組を行う場合に重点的に支援をする予定になっております。
具体的には、今経産省は、データで企業や業界を超えたつながりをつくって連携をしていくコネクテッドインダストリーズという概念で、今産業界でできる限り協調分野を増やしていくという取組をやっていますが、この取組を中小企業・小規模事業者にも広く普及させるために、複数の事業者間でデータを共有、活用することで、例えば生産プロセスを連動させ在庫管理を効率的に行うなど、事業者全体として生産性を高める高度なプロジェクトですとか、地域経済への波及効果をより高めるため、地域経済牽引事業計画の承認を受けて、例えば大企業から連携して共同受注を行うなどの複数の中小企業・小規模事業者による地域の特性を生かしたプロジェクトに対する設備投資の支援を行うことにしているところであります。
また、二問目のお答えになりますが、企業間の連携を促すことで、企業一社、中小企業一社ではできないような課題解決ですとか付加価値向上を実現することが可能になって、こうした取組を中小企業に寄り添って伴走型で支援をしていくということも非常に重要だというふうに思っています。
今、全国四十七か所に設置をされておりますよろず支援拠点では、幅広い分野の専門家が事業者の課題に寄り添って専門性の高い高度な提案を行って、いろんな相談企業同士をマッチングさせることで付加価値を高める支援を行っているわけであります。
例えば、足立区の町工場が複数で連携をして、大企業からのいろんな受注情報の共有ですとか作業進捗を進めるとか設計情報を共有する、そういったことを行って顧客に対して迅速に見積りが行われるようなシステムを構築したりとか、もっとアナログな例ですと、ジャムをずっと作っていたんだけど売れなかったというのを、このよろず支援センターが相談に乗ることで、その同じ地域でピアノを作っている会社があって、ピアノの木から出てくる端材で音符型をしたスプーンを作って、それでセットにして販売したら飛ぶように売れるようになったとか、こういういろんな連携例も出てきております。
この当初予算のものづくり補助金で、こういった企業間の連携の取組を強力に後押しして、支援機関による連携体の組成の取組を一層促進してまいりたいと考えております。

○矢倉克夫君
日本の中小企業は世界の誇りでもあります。これが、一足す一がやはり十、二十、百となるこの連携の在り方を進めるのが政府の政策であるというふうに思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
次に、農業についてお伺いをいたします。
一昨年の夏まで農林水産大臣政務官をさせていただいておりました。地域農業をどうやって元気にするか、全国を回った中でいろいろ勉強させていただいたわけでありますが、特に印象に残ったのが北海道のJA帯広かわにしであります。この取組について、まず御説明をいただきたいというふうに思います。

○政府参考人(大澤誠君)
お答えいたします。
北海道の帯広市川西農協は、ナガイモのブランド化に成功いたしまして、輸出にも積極的に取り組んでいる農協でございます。同農協は、ナガイモに関しまして、メーカーと連携して収穫負担を軽減するための専用機械の開発から始めまして、厳重な生産管理、近隣農協と連携した周年供給体制の構築、地理的表示、GIの取得などによりまして、十勝川西長いもブランドを確立いたしました。
この農協が近隣の農協とつくっております十勝川西長いも運営協議会は、台湾やアメリカなどへの輸出に積極的に取り組みまして、我が国のナガイモの輸出量の約半分を占めるに至っております。こうしたこともありまして、この協議会が平成二十八年度輸出に取り組む優良事業者表彰の農林水産大臣賞を先生御指摘のとおり取得したわけでございます。

○矢倉克夫君
現在八十七歳か八十八歳ぐらいの有塚組合長にもお話をお伺いしたんですけど、個々の生産者ができないことをしっかりやるのが農協なんだと。やはりこの地域が生き延びるにはナガイモだと決めて、販路の開拓もされた。機械も導入されたり、様々なこの連携をつくられた取組に本当に感動をいたしました。私は、日本農業をこれ強くする鍵というのは、この小さな生産者がしっかりと協同していく、これであるなと。その協同の要たり得る一つがやはりJAであるなというふうに確信もしたところであります。オランダ農業も、強くなったのはやはりEU市場が開放されたときに協同したことがやはり原点であり、そういう点での思いからしても、やはりキーワードは協同。
これについては、農水大臣に、このJAグループが今農家所得向上に向けて自主改革をしているわけであります。これについての評価とともに、協同を支える具体的な取組についてお尋ねをしたいと思います。

○国務大臣(吉川貴盛君)
川西農協に対しまして御理解ある発言をいただきました。ありがとうございました。安倍総理も何度も有塚組合長にお会いをして、川西農協の力強さというのを総理も御存じのところでもございます。
今御質問いただきました、協同組織である農協がその本来の使命を発揮して農業者の所得向上に向け全力で取り組んでいただくことが私は最も重要であろうかと思っております。
農林水産省といたしましては、農協がそうした使命を果たしていくことを促すために、今御紹介をしていただきました帯広市川西農協のような優良事例を公表して横展開を図るとともに、国の職員が農協に直接出向きまして、そのような農協の自己改革を促すための対話を今実施しているところでもございます。各地の農協で日々続けられております。
そうした農業者の協同の取組の積み重ねが農業所得の向上などの具体的な政策に、成果につながっていくように、農林水産省といたしましても、こうした農協の自己改革の取組を積極的にサポートをしてまいりたいと存じております。

○矢倉克夫君
総理にお伺いいたします。
地域ごとにやはり違う顔がある、これが農業の、日本の農業の強みであり、この多様性が強みでありますし、それをしっかりと支えるのが農業の成長産業化であるというふうに思っております。
一部の中には、やはり政府の進める農政というのは効率的な観点から画一的なんじゃないか、また淘汰の原理でやっぱり進められているんではないかというような御懸念があるわけでありますが、改めて総理から、地域ごとのきめ細やかな農政の重要性、そしてそれを支える政府の決意についてお伺いをいたします。

○内閣総理大臣(安倍晋三君)
我々が進めている農政は、今委員が御指摘になったように、画一的なことをやっているのではないかというのの全く逆をやっているわけでありまして、まさにそれぞれの地域に特性があるわけでございますし、北海道の畑作、酪農から沖縄のサトウキビまで、栽培まで、地域ごとに多様な農業があると。例えば、埼玉県の中だけ見ても、都市近郊の農業から秩父の中山間地域の農業まであるわけでありまして、それぞれに合わせた対応、そしてそれぞれの地域の良さを生かしていくことが大切だろうと。画一的な農業を進める施策はなじまない、こうした地域ごとの特性を生かして価値の高い農産物や食料を作ることが農業を成長産業化させるために不可欠であると思っております。
また、安倍内閣においては、六次産業化や農商工連携、中山間地域の所得向上の支援など、地域農業の潜在力を生かすための様々な施策を進めてまいりました。これにより、家族経営も含めた意欲ある担い手の取組や農業者同士が連携した地域ぐるみの取組を応援をしているわけでございまして、決してふるいに掛ける考え方はないわけでございまして、それぞれが特性を生かしていくということではないかと思います。
先ほど御紹介をいただき、農林大臣からもお話をさせていただいた帯広市川西農協を私もお邪魔をさせていただきましたが、ナガイモを作っている。ただ、ナガイモを、例えば量販店、スーパーでは割と規格外とされていたわけでございますが、しかし台湾においては、長い芋ほど縁起がいいということでプレゼントや何かにも使われる、高く売れるということもあり、非常にブランド化が進んだということを伺っているところでございます。
また、栃木県の茂木町、これ立派な名前の町でございますが、栃木県の茂木町では、ユズの加工品や地元産の米粉と卵を使用したバームクーヘンを開発をし、地域の雇用を拡大させた取組など、国の施策も活用しながら意欲的に新たな挑戦をしている方々がいるわけでございまして、引き続き、地域農業の潜在力を引き出す多様な施策によって農業者の新たな挑戦を促し、農業の成長産業化と農業者の皆さんの所得向上を実現してまいりたいと、このように考えております。

○矢倉克夫君
ありがとうございます。
埼玉も農業は日本の縮図ぐらいに多様性にあふれているところであります。埼玉のJAも頑張っているということで、こういう取組もしていることもお伝えをしたいというふうに思います。
続きまして、障害をお持ちのお子様と親御さん数人で懇談会を持ちました。そのときに言われたことが、やはり親御さんたちが、自分たちが亡くなったとき、この子たちはどうなるのかという切実な思いでございました。そういう中でも、とりわけ就労支援のB型事業所などでは平均工賃が一万円を超えるかどうかというような状況では、やはりやっていけないわけであります。
期待の声が強かったのが、農業と福祉の連携、農福連携であります。これについての意義、それぞれを、厚労大臣と農水大臣にお尋ねをいたします。

○国務大臣(吉川貴盛君)
農福連携は、障害者等の農業分野での活躍を通じまして、自信や生きがいを創出し、社会参画を促す取組でございます。
農業側にとりましては、労働力の確保を通じた農業生産の拡大ですとか、丁寧な作業等の特徴を生かした良質な農産物の生産とブランド化の推進がございます。福祉側にとりましては、障害者の社会参加意識の向上と工賃の上昇を通じた障害者の自立など、農業と福祉双方の問題解決につながる重要な取組と認識をいたしております。
このため、農林水産省におきましては、農福連携対策といたしまして、社会福祉法人等による福祉農園の整備、さらには、農業者が障害者を受け入れる際に必要となる手すりやスロープなどの安全設備等の整備といったハード対策、さらには、社会福祉法人や農業者が行う、障害者が農業技術を習得するための研修に対する支援等のソフト対策も行っているところでもございます。
今後とも、農福連携につきましては、厚労省とも連携をしながら積極的に推進してまいりたいと存じます。

○国務大臣(根本匠君)
私も、農福連携は、障害者の働く場の拡大、あるいは就労継続支援B型事業所などで働く障害者の工賃の向上につながる重要な取組だと思っています。
私もいろんな事例は聞いております。最近も若手の農業者から、障害者の皆さんが本当に真面目に取り組んでいるということ、あるいは社会福祉法人を経営している皆さんも、この就労継続支援B型事業所において野菜作り等々の農福連携に取り組んでいる。今、様々な事例が出てきています。
やはり、障害者の皆さんが自分の持てる能力を十分に発揮して、そして生き生きと暮らしていただく、働いてもらう、この意味で、私も農林水産省と連携して農福連携しっかりと取り組んでいきたいと思います。

○矢倉克夫君
鳥取県は障害者工賃革命ということでいろいろ取組もされていらっしゃいまして、工賃の伸びが非常に上がって全国一位であります。県の方で農福連携、マッチングしたりだとか様々な取組もしている。
一人一人の障害者の方が持っているひたむきさとかはやはり個性であり才能でもありますし、それが適応されるような社会をどうつくるか、それに適応できない社会こそやはり障害があるんだというふうに私は思いますので、是非よろしくお願い申し上げたいというふうに思います。
最後の質問にさせていただきたいというふうに思います。何問か御用意したのができないところはあるんですが、最後にパネルを御覧いただきたいというふうに思います。
消費者及び食品安全担当大臣にお伺いをいたします。
今日も私、こちらのSDGsバッジ、これを付けさせていただいております。国連のSDGs、これは持続可能な社会をつくるというこの理念であります。このままではあらゆるものが持続可能にならない、それをどう持続していくかというような理念、これを訴えたこのバッジであります。
そのバッジの思いで実現するためにはどうすればいいか、誰一人取り残さない社会というのをこれはつくらなければいけない、こういう観点から、今このアレルギー表示、少しちょっと御説明をしたいというふうに思うんですが、これ、公明党の県議会議員さんから相談をいただいた、埼玉県上尾にお住まいのクルミアレルギーで悩んでいるお子様がいらっしゃいます。私も知らなかったんですけど、クルミとかはチョコレート、ケーキのチョコにも入っていますし、またバターにも入っているし、あと総菜のホウレンソウの白あえとかにも入っていたりとか、煎餅とかにも入っている。クルミという形で、見える形ではないわけなんですよね。やはりアレルギー持っている方は知らないうちに食べてしまうというような危険性がございます。
そういうクルミでありますが、現在、食品の中に原材料が入っているかどうかの表示については、これは義務化まではされていない。これはなぜかというと、重篤な症状を負う方がいらっしゃるかもしれませんが、数としては必ずしも多くないという理由で義務までは課していないということであります。
しかし、やはり同じ命、一人でも本当に重篤な症状を負う人はやはり重大な問題でもあり、そういう人々に対してしっかりと提示、対応をする。この多寡、多さだけで区分けをするという政策の在り方はいかがなものかというふうに思います。
最後、消費者・食品安全担当大臣に、こういった方々に対してもしっかりと対応すべきであると、これについての御対応をお伺いを申し上げまして、質問にしたいというふうに思います。

○国務大臣(宮腰光寛君)
アレルギー表示は、委員御指摘のとおり、生命又は身体に関わる非常に重要な課題と認識をいたしておりまして、症例数や重篤性の科学的データに基づき特に必要性が高いものを法令上表示義務を課し、違反した場合の罰則を設けております。
御指摘のクルミはこれに準じるものとして表示を推奨する食品ですが、推奨表示についても事業者にできるだけ表示していただけるよう、事故事例等も紹介しつつ、事業者とのコミュニケーションを密にしていきたいというふうに考えております。
なお、義務表示の対象品目は定期的に見直しを行っており、最新の調査結果は年度明け早い時期に公表予定です。また、委員の御指摘を踏まえ、今後、推奨表示品目に関する実態調査を新たに実施することも検討したいと考えております。

○矢倉克夫君
是非、一人のためによろしくお願い申し上げます。
ほかに、NPOなどに民間資金を活用するソーシャル・インパクト・ボンド、こういう民間資金の流れなども質問する予定でありましたが、これはまた別の機会にさせていただきたいというふうに思います。
是非どうぞよろしくお願いします。どうもありがとうございました。