2013-11-13
矢倉かつおです。
彩りの秋、心おどる時季ですが、フィリピンの台風被害を見るにつけ、被害の大きさに胸が痛みます。一日も早い復旧を祈ります。
11月5日、人生初の国会質問を文部科学委員会にて行いました。私が取り上げた課題は、「私学(私立学校)のいじめ防止対策」です。
きっかけは、私の国会事務所を訪ねてくださった一人のお母様の声でした。
その方の息子さんは、私立の中学校に通うサッカー好きで活発なお子さんでしたが、いじめに遭い不登校となってしまいました。
学校の対応が不十分であったために問題は悪化。困ったお母様は教育委員会に相談しますが、「私学の問題なので管轄外」との返答だったそうです。
そこで私学の監督機関たる自治体に相談したところ、「私学の自主性の問題だから何も出来ない」との返事をうけてしまいました。
「誰も助けてくれません!」――こう叫ぶお母様の涙をみて、いじめに遭った子が泣き寝入りをする現状を変えなければと、強く思いました。
早速、文部科学省の私学担当部署に要望を伝えたところ、「いじめ問題は別の部署の担当でして」とにべもない返事。
私学には私的自治の原則もあり、国も私学内のいじめに対し、公立学校ほど関与しないのです。
もちろん、大半の私立学校が、これまで「いじめ対策」に真剣に取り組んでこられたことを私も知っております。
しかし、仮に私学で深刻ないじめの問題が発生した時に、今のままの体制では学校内で被害者とご家族が孤立してしまうというような事態も起こりかねません。
ならば直接、大臣に訴えようと思い、今回の国会質問となったわけです。
質問で私は、「教育の目的は『子供の幸福』。それを脅かす『いじめ』という課題に対し、公立学校も私立学校も関係ない」――こう下村文部科学大臣に訴えました。
大臣は大いに賛同し、「省内の垣根を払い、より一層連携して指導、支援していく」という趣旨の約束をしてくださいました。
小さな一歩ですが、行政の壁を破り、次につながる一歩とすることが出来ました。
一人のお母様の声が行政を動かす。大事なのは「現場の声」。
改めて原点を確認させていただいた思いです。
いよいよ国会も終盤です。今週からは国家安全保障に関する特別委員会での議論にも参加します。一層頑張ってまいります。