豪雪被害の現場から(上)

2014-02-21

矢倉かつおです。

先週の14日金曜日に関東一円を襲った豪雪の被害、甚大なものがあります。

まず農業です。雪の降り止んだ15日の夜、「ビニールハウスが壊滅的被害をうけている」との情報を、
以前お伺いしたことのある埼玉県深谷市の農家の方より、直接いただきました。驚きのあまり飛び上がりました。

その後、埼玉県鴻巣市の農家の方からも連絡があり、2月18日に緊急視察をさせていただきました(同月19日付け公明新聞掲載)。
農業用鉄骨ハウスが雪で倒壊した現場を確認しました。頑丈そうな鉄骨がぐしゃぐしゃに。ハウス内の全てが駄目とのこと。

花きや、野菜、果物などハウス栽培をされている方の多くが、今回、一年分の収入を一気に無くしました。しかも、
再建に必要な生産設備が壊れてしまいました。政府にはまず早急に、今回の豪雪被害を「激甚災害法」に基づく激甚災害と認定してもらいたいと思います。

もっとも、「激甚災害」認定だけでは不十分です。ビニールハウスの除去などに対する補助のかさ上げは図られるかもしれませんが、
個人所有のビニールハウスの建て替え補償や生産物補償はないからです(「激甚災害法」による補助は、共同施設に対するものです)

農水省による低利融資の制度なども存在しますが、「国からの融資をうけても、その使い方に様々な条件を付けられてしまい、
結局、借りる必要も無い過剰投資になる。だから、ありがたいけど融資は受けたくない」とのお声もあります。
制度設計のあり方や返済の据え置きも含め、より利用しやすい補助制度としていく必要があります。

また、今回の豪雪は、災害における自助のあり方にも課題を残しました。農業共済に加入していない人が多いのです。
訪問した鴻巣の花き生産会社の社長(この方は農業共済に加入されています)から、「自助が原則と言えばそうだが、
国は担い手育成をうたうのであれば、セーフティネットである農業共済をもっと負担感なく加入できるように整備すべきだ、
全額個人負担の掛け捨てであった仕組みを工夫するなど、やり方はあるだろう」という、貴重なご助言もいただきました。

いずれにしろ、今回の災害により引き起こされた損害に対する対応は国が全力をもってやらなければいけません。
農業に対するハウス栽培は、比較的若い層が新規に就農をはじめているとのことです。
今回の豪雪は、新たにチャレンジをしようとする若者の思いを砕くものでもあります。
農業の「担い手」を育成するうえでも、全力を尽くします。

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