分断のない社会へ 「青年政策2020」に込めた思い その二

2020-10-03

(昨日のメルマガに続く)

*以下は、公明党青年委員会ブログにあげた記事の後半部分です。全文はこちらのURLからご参照ください。
https://www.komei.or.jp/youth_site/blog/3319/

4、若者が望む七つの社会

次に、「若者が望む七つの社会」と題し、理想の社会像を七つ示しました。

その中で、特に強調したことが、
「若者が行政や政治に自ら関わることのできる社会」
をつくることです。

ユーストークミーティングで語らう中で、若い世代の皆さんの政治や行政への関心の高さを率直に感じました。

ただ、社会的な意思決定プロセスに自らの声がなかなか反映されない現状に、もどかしさを感じ、それが、イコール、「政治への諦め」にもつながっているように感じます。

そこで、提言では、社会の発展や自らの生活向上に関わることができるという「実感」を持てるよう、政府や地方自治体が開催する審議会等の構成員に若者枠を設け、若い世代の代表者を入れることを強く求めました。

また、スウェーデンの例などを参考に、若者政策担当大臣や子ども若者省をおき、各分野の若者政策・若者参画政策をフォローアップ・レビューする体制を確立し、継続的に点検しながら政策を改善していくサイクルをつくることも求めました。
このことは若者団体やメディアからも相当、注目されました。

この点、公明党青年委員会所属の青年議員も、より一層、皆様の声を聴き、声を政治に届けていく取り組みが必要なことは言うまでもありません。
国会議員だけでなく、地方議員とも連携を取りながら、ユーストークミーティングを重ねていきたいと思います。

5、核兵器廃絶など「未来を創る若者からの提言」

提言の最後を飾るのが、「未来を創る若者からの提言」です。
これは、若者がもつ価値観が反映された世界を、若者とともに創る、という思いも込められております。

ユーストークミーティングを通じて気づかされたことがあります。

それは、「他人のため、社会のため、世界のため、自分は何ができるか」と考えている若者が非常に多かった点です。
将来の社会を担い立つ今の若者の正義感、言葉には、全ての世代における課題を解決する力強さを感じました。

それら若者の声を踏まえ、SDGs(持続可能な開発目標)の推進や気候変動対策などの提言に加えて、安倍総理(当時)に強く訴えたのは、「核兵器のない世界」を望む若者の声です。

先日、こんな報道を目にしました。
アメリカで若者を中心に行われたアンケート結果で、「核兵器は必要ない」と回答する人が7割に上っている――と。
アンケートを実施したのはNHK広島放送局。

被爆75年の本年、「平和に関する意識調査」として、広島県、広島県以外の全国、それに、アメリカの18歳から34歳を対象に、インターネットでアンケートを実施。
回答は3つのグループで、それぞれ約1000人、合わせて3000人余りから寄せられ、その意識や考え方の違いを比較したそうです。

報道によると、その中で、核弾頭の総数が、世界で約1万3400個と推計されている「核兵器」の必要性について、二者択一で聞いたところ、広島県と広島県以外の全国で同じ傾向となり、日本人の約85%が「必要ない」と回答。

私が特に注目したのは、核兵器を保有するアメリカでも70%余りが「必要ない」と答えたという点です。
これは、核兵器保有国の若者の声として注目すべきデータだと感じています。

私は8月11日、「青年提言2020」の政府申し入れの席上、安倍総理(当時)に対し、このデータを示しつつ、日本が「真の橋渡し」役として、核保有国を巻き込むリーダーシップを発揮するように伝えました。
そして、特に核兵器禁止条約について、条約をめぐる国際的分断を回避し、橋渡しをするためにも、日本が条約に反対であるかのようなメッセージは決して発するべきではなく、きちんとフォローしていくことを求めました。

6、提言は「出して終わり」ではない

以上のように、直面するコロナ禍への対策から長期的な展望まで、多岐にわたる提言となりました。

当然ですが、提言は「出して終わり」ではありません。
「実現するための手段」です。

この「青年政策2020」をとりまとめる過程において、提言内容の一部を党全体の政策にも盛り込む作業を行い、結果、政府の予算編成の基礎となる「骨太の方針」に多く反映させることができました。

ただ、提言の最終ゴールは、政策として具体的に予算をつけること。
予算案に盛り込まれて閣議決定され、国会で成立しない限り、「実現」とは言えません。

国の来年度の予算の閣議決定は、通例だと、毎年12月。

その中間ポイントとして、大きな山場となるのが、各府省庁が来年度予算の中で実施したい施策の概要を示す、いわゆる予算の概算要求です。
とりまとめの時期は毎年8月末なのですが、今年はコロナ対応の影響などで、当初から1カ月ずれこみ、9月末が締め切り予定となっています。

この概算要求から予算案の閣議決定までの間、政府だけで予算を全て決めるわけではありません。
与党である自民党、公明党と内容を吟味するプロセスを踏む必要があります。
政策の「実現」に向け、霞が関の官僚と議論を闘わせていく決意です。

再度、強調しますが、提言を「出して終わり」にさせない。

皆様の貴重な声を「聴いて終わり」にさせない。

そのためには、提言で掲げた政策をさらに深掘りしていく必要があると感じています。
さらに、皆様からご意見を伺い、より良い政策をつくり実現していきます。

(青年政策2020提言本文)
https://drive.google.com/file/d/1ESpPpaunz-anOrBl36Ra1C8NPZiSx_kC/view?usp=sharing

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