1.ルール交渉でリードする日本
(1)TPPを世界ルールに
・RCEPの推進と同時並行で、日本がリードし成立させたTPPのルール(国有企業への不公正な補助金の制限や知的財産権の保護、データ流通など)を、世界のルールに。まず、米国のTPP加盟促進をはかり、あわせて中国を巻き込む
(2)WTO機能強化を通じ、ルールに基づき貿易紛争を解決
・国際舞台で数少ない裁判所的機能(履行も確保可能な)を有するWTO(世界貿易機関)の機能強化とそこで働く日本人(上級委員会委員含む)の増加、国際紛争に関わる法曹資格者の採用の増加、日本の国際紛争室の体制強化
(参考:かつて矢倉は、日本が勝訴した中国レアアース輸出規制をめぐる国際紛争に、日本政府代表弁護士として、関わった)
(3)マーケットをとるための国際標準戦略強化で、日本の優れた技術を世界のために
・日本企業が世界で勝つために、ISO, ITU, ITEなどでの日本の影響力を強化し、日本企業が国際標準をとることを全面サポート、そのための官民の一層の連携
2.経済安全保障分野における日本の自律性と不可欠性向上による、日本の交渉力強化
(1)デュアルユース分野への研究開発促進
・AI、量子など、軍民両面でゲームチェンジャーとなりうる技術研究において、徹底的に予算をかけ、日本の自律性と不可欠性を高める。それにより、これら技術が安全に秩序をもって発展するよう国際社会に訴える日本の交渉力を高める
(2)戦略産業の国内育成、サプライチェーンでの重要位置確保
・特に、半導体産業について、日本の強み(素材分野等)を活かし、関連企業誘致。先端半導体での設計ができるよう国内育成
(3)民生技術開発のための必要な予算の継続的確保のために基金を創設する
・NEDOや産総研などとの連携強化
3.重要戦略鉱物の安定確保
・レアアースなどの調達多様化(特に豪州との関係強化)や代替技術の研究促進
・世界6位の海洋面積を生かし、海洋資源の徹底的な探索