2023-07-28
松野官房長官(中央右)に提言を手渡す党プロジェクトチームの浜地座長(左隣)ら=27日 国会内
ヘイトスピーチやヘイトクライム(憎悪犯罪)の根絶に向け、公明党の同問題対策プロジェクトチーム(PT)座長の浜地雅一衆院議員と事務局長の矢倉克夫参院議員らは27日、国会内で松野博一官房長官に対し、取り組みの強化を求める提言を手渡した。松野官房長官は「さらに取り組みを進めたい」と応じた。
浜地座長らは、民族や人種などの違いに基づくヘイトクライムが増えていると指摘。在日コリアンが多く住む京都府宇治市ウトロ地区での放火事件を受けて現地を視察したことに触れ、「法の支配」を掲げる先進7カ国(G7)議長国として「根絶を国内外に発信すべきだ」と訴えた。
具体的には、差別の歴史を伝える「ウトロ平和祈念館」などを岸田文雄首相が訪問し、被害者との面談を通じて、より一層の連帯を表明するよう要請。松野官房長官は「形や時期、内容を詰めたい」との考えを示した。
さらに提言では、政府内に対策の専門部署を設置し、省庁横断で対応する体制の整備を要望。国民への継続的な啓発強化や差別に関する早急な実態調査なども求めた。