1.食料安全保障
(1)国産化に向けた目標設定
・従来の食料自給率(カロリーベースや生産額ベース)に加え、輸入に依存していた農作物のうち国産化が可能なものについて、国が達成すべき国産化目標を数値化。
(2)食料供給力強化のための農業農村整備基盤事業の安定的な確保
・上記国産化推進にも有益な「食料供給力」を強化するため、農業農村整備基盤事業の安定的な確保、とりわけ水田の畑地化も含め必要な土地改良を推進
(3)多様な農業担い手確保
特に、若者の新規就農者を増やす取り組みとして、補助金等による支援拡充のほかに①農業法人の設立推進・雇用(被用者として農業できる選択肢の拡大)、②農地付き住宅の供給拡大、③ 技術スキルの見える化と学ぶ場の拡充
(4)その他
・収入保険を、新たな農業にチャレンジするためのセーフティネットとして充実拡大
2.エネルギー安全保障 エネルギー自給率100%を理想に
(1)再生可能エネルギー主力電源化、そのために
①次世代太陽電池(ペロブスカイト太陽電池)や浮体式洋上風力など、日本が強みを持つ技術を活かし、世界に先駆けた社会実装・事業化を実現するため、官民一体となった取組みを推進
②「系統整備」対応 発電地域から電力消費地への送電網などの強化
③「出力変動」対応 蓄電池の大容量化・低コスト化を進めるとともに、余剰電気を水素で蓄えることを可能とするための研究開発や実用化
④再生可能エネルギー設備の設置について規制や制度の不断の見直し
(例:陸上風力について、農林水産省などが所管する国有林野や保安林内での柔軟な設備設置の検討。地熱発電について、環境省所管の自然公園での柔軟な運用と泉源に悪影響を与えないなどの技術開発。)
(2)原子力
・前提として、福島原発事故によりいまだ苦しむ方々の救済、支援。とりわけ、農林水産畜産業への風評被害対策を、一層、強化
・原子力発電の安心かつ安全な運用、使用済み核燃料の処理・処分のあり方について早期に結論を得るため協議を加速
・廃炉を決定した原子炉の同じ敷地内での次世代革新炉への建替え(リプレイス)について、①地元の強い要望と②既存原発より安全性が向上することを条件に、その可能性を追求
(3)水素エネルギー
・燃料としての水素の可能性拡大、特に水素モビリティの開発推進
・国産クリーンクリーン水素の増加