2015-06-16
公明新聞:2015年6月16日(火)付
参院選挙制度改革に関する公明案を発表する魚住参院会長(奥右)=15日 国会内
参院公明党の魚住裕一郎会長は15日午後、国会内で記者会見し、参院選挙区の「1票の格差」を是正する選挙制度改革に関して、隣接する20選挙区を「合区」して10選挙区に再編し、格差を2倍未満とする公明案を公表した。西田実仁参院幹事長が同席した。
公明案は、2013年参院選で4.77倍だった最大格差を1.953倍に縮小。総定数242を維持し、選挙区146、比例代表96の配分も変えない。
席上、魚住会長は、公明案について「現時点で(最高裁から)『違憲状態』と指弾されている状態を回避するにはベストな案と考えている」と強調。その上で、「国会会期も迫っているから、基本的な案を示して(合意形成に向けた)議論に資するという位置付けで考えている」と語り、今後の対応について各会派に公明案を示していく方針を示した。
合区対象とする選挙区に関しては、10年国勢調査による人口確定値に基づき、「人口の少ない県から順次(合区し)、2倍以内になるよう検討してきた」として、合区となる選挙区をそれぞれ紹介。併せて、合区によって議員定数が減った分を、格差が大きい選挙区から順番に振り分けたと述べた。
【合区される選挙区と定数】秋田・山形(2人)、富山・岐阜(4人)、石川・福井(2人)、山梨・長野(4人)、奈良・和歌山(4人)、鳥取・島根(2人)、徳島・高知(2人)、香川・愛媛(4人)、佐賀・長崎(2人)、大分・宮崎(4人)
【格差是正のため定数が増える選挙区】北海道(6人)、埼玉(8人)、東京(12人)、愛知(8人)、兵庫(6人)、福岡(6人)
※3年ごとの通常選挙で定数の半数を改選