204回 厚生労働委員会

2021-04-08 国会質問議事録

○矢倉克夫君
公明党の矢倉克夫です。よろしくお願いします。
私からも、法案の質疑に入る前に、先日の会食、参加をした方を含めて、老健局の老人保健課の会食参加をした方を含めてコロナに感染されたということであります。まずは、感染された方、早く回復するようにお祈りをしたいと思います。
その上で、状況から考えてもクラスターという疑いも非常に濃厚である、今大事な時期に一番最前線に立っている厚生労働省のまた業務というものが滞るということは国民全体にとっても非常に大きな影響があるわけであります。これ以上の広がりというものがないように徹した対策を是非取っていただくとともに、状況がどうなっているのかしっかり把握をしていただいて、改めて私たちに報告をしていただきたいと思います。
その上で、あともう一点だけ。やはりこういう事態になった影響力の大きさということをそれぞれ実感もされることだと思うんですが、改めて申し上げると、やはり官僚の皆様のお仕事というのは一つ一つがもう本当に国民の生活に直結をして、国民の皆様、国益にとって大きく影響する大事なお仕事をしているんだと。その裏返しで、こういう形で、大きな期待の声とともに、こういうことが起きたときに対してはいろんな声があるんだということを是非実感をしていただいて、これは我々政治家も更に考えなければいけないんですけど、それだけ国民に見られているというこの緊張感を職務の重要性の誇りとともに是非持っていただく、これは教訓と是非していただきたいなと、私自身の戒めとしても、改めて皆様方にも求めておきたいというふうに思います。よろしくお願いします。
じゃ、それでは、今回の法案について質問をさせていただきます。
まず、全体として男性の育児休業率を上げるということ、その数値的なことが当然目的ではないわけでありまして、ほかのところでも御質問させていただきましたけど、やっぱり先ほども三原副大臣もおっしゃっていた家事とかの分担というところ、男性がそういうところにしっかりと意識共有を持って入る、そうでない限りは、ただ休まれるだけだと奥様方が苦しむという、そういうような実際の奥様方の声もあるというような実態もあるわけであります。
やはり最終的には、育児そして家事というものの分担という、更にそれを超えて責任感の共有というところをしっかり確立するのが大事であるという、そのための法案であると。一方で、現実、男性の方はなかなかそういうふうに休暇を取らない、参画しないということに対して育児休業を取りましょうよと、こう後押しをする一歩として今回はまず法案として重要な意義があるということで評価をさせていただきたいというふうに思っております。
その評価の前提で何点か法案について確認をしたいと思いますが、まず、今回の法案の中での大きな制度改正の一つは、先ほど来よりも質問出ている出生時育児休業制度、男性版の産休制度というようなふうに一時期は略称されたこともありましたが、これはどういう制度なのかという広報ですね。従来のパパ休暇、子の出生日から八週間以内に最初の育児休業を取得した場合は、従来認められていなかった育児休業の分割取得を、これ二回目の育休の取得が可能というような、そういう制度と同じ八週間ということで、今回の新しい制度も対象期間が同じであるわけでありますけど、制度としては全く違う制度であると。その違いを改めて確認させていただくとともに、こういう違いが分かりにくい制度である以上、適切な広報が行わなければいけないかというふうに思っております。
この辺りの広報についての政府の方針をまずお伺いしたいと思います。

○政府参考人(坂口卓君)
お答え申し上げます。
今委員の方からも御指摘いただきましたけれども、パパ休暇というのは現行ある制度でございますが、従来の育児休業のこの仕組みの中で、配偶者の出産後八週間以内に父親が育児休業を取得した場合には再度の育児休業の取得を可能とするという制度でございます。
一方で、今回法案に盛り込まさせていただいておるこの新たな制度である出生時育児休業というものにつきましては、今も御紹介ありましたとおり、同じく出生後八週間以内を対象するものではございますが、申出期限は原則二週間前、それから、この枠組みの中でも二回に分割を可能とする、また、事前に調整した上で休業中に就業することが可能といった違いがあるということでございます。
現行のこのパパ休暇制度というものにつきましてはそもそも初回の取得が進んでいないという状況もございましたので、今回の法改正によって、より柔軟で取得しやすい仕組みであるこの出生時育児休業と、あと先ほどの御質問にもございましたが、育児休業全体の分割取得化をするということもございますので、そういったものと併せての見直しということをさせていただくというものでございます。
御指摘のように、この新制度の周知等々がしっかりするということが重要なのは御指摘のとおりでございますので、法案の方が成立させていただきますれば、いろいろ施行に当たっての問題についてまた審議会等でも議論した上でということになりますが、当然労働局による周知であったり、SNSの活用、あるいはいろいろ地域も含めての事業主団体の皆様にも御協力をお願いいただくとかということも含めまして、様々な手段を尽くして制度の周知ということにしっかり取り組んでいきたいと思います。

○矢倉克夫君
よろしくお願いします。
今回の法案に当たる前に、私、委員長務めている公明党の青年委員会で多くの若者とのやはり対話をしてきました、一昨年の末から。やはり、育児取得について多くの声をいただいて、その中で明らかになったのは、やはり育休取得をちゅうちょする理由の一つは、午前の質問で、あと政府からの答弁では、特に男性側から、自分にしかできない仕事があるという、そういうような声があるということもあったんですが、私たち聞いた言葉は若干ニュアンスも違って、これは男性も女性も含めてなんですけど、やっぱり取るとき、ほかの人にしわ寄せが行くと、そういうことに対しての気兼ね等もあってなかなか取りにくい、周りが理解をしてくれるような環境をつくってくれることが、育休取りやすい、つくる上では非常に重要だという声があったわけであります。
それを受けて、昨年八月、当時の安倍総理に対しては、職場や社会全体が若者の育休を支え合う環境整備のための必要な施策、また、若者世代が育休制度を利用しやすい社会構築、こういう理念の下、幾つか政策を申し上げたところでありますが、まず、三原副大臣に、今の部分の我々の提言の実現ということに当たって本改正案がどのような形に即されているのかをまず御説明をいただきたいと思います。

○副大臣(三原じゅん子君)
男性が育児休業を取得しない理由としては、業務の都合により取れないことや職場が育児休業を取りづらい雰囲気であることなどが挙げられていることから、男性の育児休業の取得の促進のためには、業務とある程度調整しやすい柔軟で利用しやすい制度や、育児休業を申出しやすい職場環境等の整備といった取組が必要であると思っております。
公明党青年委員会の青年政策二〇二〇におきましても、育休取得申請をちゅうちょする主な理由の一つが、周囲の理解を得ることの難しさや周囲の負担増への気兼ねであることが指摘されておりまして、政府と同様の問題意識に基づき、大変貴重な御提案をいただいたものと認識しております。
このため、本法案に、男性の取得ニーズの高い子の出生直後の時期について現行制度よりも柔軟で取得しやすい新たな制度を創設することや、本人又は配偶者の妊娠、出産の申出をした労働者に対する個別の周知、意向確認や、研修、相談窓口等の育児休業を取得しやすい職場環境の整備を事業主に義務付けること等の内容を盛り込んだところでございます。
このような取組を進めることで、特に男性の育児休業の取得の促進を図るとともに、男女問わず仕事と育児等を両立できる職場環境の整備、行ってまいりたいと思います。

○矢倉克夫君
副大臣おっしゃっていただいたとおり、男女問わず、周囲への気兼ねで取りにくいというのは男性だけではなく女性も当然あるわけでありますから、その観点からの施策というのを是非また進めて、運用も進めていただきたいというところはあります。
その上で、気兼ねというのがありました。そういうことの現実的な対応策、周りも理解もして、そして本人も気兼ねなく取れるというような、そこの具体策等の一つとして、午前中もいろいろと議論があった休業中の就労を認めたということ、これは、冒頭申し上げた男性が育休取りましょうよと一歩後押しをするという意味合いでいえば、評価もできることだというふうに私は理解をさせていただいておりますし、私も過去の質問で求めさせていただいたものであります。
その上で、この休業中の就労を認める場合の課題の一つは、企業における労務管理の難しさになります。その点について政府としてどのように支援をするのか、答弁いただきたいと思います。

○政府参考人(坂口卓君)
お答え申し上げます。
今委員の方から御指摘いただきましたように、今回、子の出生直後の時期におきます柔軟な育児休業の枠組みの中において、労働者の意に反したものとならないということを担保した上で、労働者の意向を踏まえ、労働者と事業主が事前に調整した上での休業中の就業を認めるという形で御提案をしておる内容でございます。
具体的な手続等の流れにつきましては、まずもっては労使協定を定めていただく、そして、労働者が就業してもよい場合については労働者から事業主にその条件を申し出る、その上で事業主は労働者が申し出た条件の範囲内で候補日、時間を提示する、その上で労働者が同意した範囲で就業させることができるという枠組みを御提示をしておるというものでございます。
このように、休業中の就業を行うに当たりましては、企業における労務管理の難しさも踏まえた上で、労使間で事前に調整する手続ということを明確にし、そして労働者の意に反したものとならないということを担保させていただいておるということでございます。
改正法案が成立した上では、労使共にこういった手続ということをしっかり御理解をしていただいて適切に実施されるように、制度内容であったり手続ということについて分かりやすく周知ということをしっかり行ってまいりたいと思います。

○矢倉克夫君
周囲への気兼ねという言葉が正しいかどうか分かりませんけど、そういうような思いから取りにくいというようなことから、何とかそれが解決するようにという制度であります。その上で、やはり就労、育休取る側の自由意思に基づいたこういう就労であるということを、これは午前中も質疑あるところでありますが、手続的にもしっかり更に担保をしていただいて、是非よろしくお願いを申し上げたいというふうに思います。最終的には、育休取った人の分もしっかりとサポートできるような職務の分担とか、そういうこともあらゆる企業がしっかり対応できるような体制をつくるということも一つ重要かなというふうに思います。
次の質問に移らせていただきたいと思いますが、今回のこういうような法案の、男性に限った形での期間を区切った特例を設けるということもこれは理解をできるところである一方で、やはり更に考えてほしいのは、今朝方の質疑ではパパ・ママプラスの話もありましたが、最長二歳まで育休の取得期限を延長できるというのが今現行制度であります。
ただ、例えば待機児童の問題もあり、二歳まででいいのかという問題もある。これをもっと延長するという方向性も今後は考えていただきたいなというふうに思っております。それについて、三原副大臣、御見解いただきたいと思います。

○副大臣(三原じゅん子君)
育児休業は原則一歳までとなっており、保育所に入れない場合に限り最長二歳まで延長可能となっておりますが、この理由は、この時期が子の養育に最も手厚い手当てを必要としているからであります。
育児休業の取得期限の更なる延長につきましては、男性の育児休業取得率が低くて女性に育児の負担が偏っている現状に鑑みますと、女性の職場復帰に課題がある、企業の労務管理が難しくなるといった声もあり、女性活躍に逆行することとならないかなど、慎重な検討が必要であると考えております。

○矢倉克夫君
今の御答弁、私はもう少しいろいろ考えなきゃいけないところはあるんじゃないかなと正直に思います。
女性の育休中の、事実上育休が女性だけが取るというそういうような現実がある。偏っているということは、それは政策が不十分であるからであって、やはり男性もしっかり育休取ってみんなで家事をやっていくというそういう環境をつくる、そういうのが目的であるし、むしろそれが理由であればそれを改善を図るのが、方向性を持っていくのが当然なんですけど、それを理由にして育休延長ができないというところはまだまだいろいろ考えなきゃいけないところがあるかなというふうに思いますし、他方で、待機児童の現状などを考えると、延長の必要性というのはやはりあるかなというふうに思います。
改めてちょっとまたやり取りの中でお伺いするかもしれませんが、そこは是非引き続き検討をいただきたいというふうに思います。
その上で、今ほどの議論にも絡むかもしれませんが、今回の法改正の中で私も注目させていただいているのは、やはり分割取得というもの、これが認められたことであります。そして、先ほど本田委員の質疑の中でも説明していただいたものでもありますけど、これ分割取得とともに、交互に、夫と妻が交互に育休取るための柔軟な制度ができたというのは、実は結構重要なポイントなんじゃないかなと。
今までは、一歳以降に延長した場合においては、育休開始日が各期間の初日、要するに一歳になったときとか、また二歳に延長するときには一歳半になったときとか、そこでしか交代できなかった、だから、そういうような事情があったわけですけど、それをいつでも交代できるようになった、それぞれの状況に応じて、これまではお母さんが育休取っていたのがお父さんが交代するようになるとか、そういう柔軟性を持てるようになったということは、当初申し上げた、やはり夫と妻で育児を共有し合うというこの方向性に合致した改正ではないかなというふうに私自身は思っているところであります。
改めて、その趣旨とともに、これによって可能となる休み方のイメージ、御説明をいただきたいと思います。

○政府参考人(坂口卓君)
ありがとうございます。
今委員の方からも御紹介いただきましたが、今回の改正内容の中では、まず、現行の育児休業制度では分割ができないという形になっておるところ、柔軟な取得を、まあ事業主の負担の方も考慮しながらということではございますけれども、今回は事由を問わず二回まで分割を可能とするということとするという形で御提案をさせていただいているものでございます。
これによって、先ほども御紹介しましたが、母親が一旦、例えば重要なプロジェクトがあるのでということも含めて一旦復職されたと、で、今度お父さんの方が交代で育児休業を取得すると、そして、その後、母親が再びまた育児休業を取得するというような交代の取り方ということも可能となるということかと思います。
それからまた、今回の改正法案では、御紹介いただきましたとおり、保育所に入所できない等の場合に一歳以降に育児休業を延長するという仕組みがございますが、これまでは、育児休業のこの開始日、その延長の場合の開始日が各期間の初日、御紹介いただいたとおり、一歳であったり一歳半という初日に限定がされておりましたので、途中で交代しようと思ってもできないという形になっておりましたが、今般は、この開始日を柔軟化して途中からでも取得可能とするということで、各期間の途中で夫婦交代を可能とするという枠組みということでございます。
こういった枠組みについて、やはり分かりやすくまたお伝えするということが重要だと思いますので、具体なイメージ等も御提示しながら、こういった活用ということができるということをしっかり周知をしてまいりたいと思います。

○矢倉克夫君
今の制度も含めてではありますけど、やはり従来は、お母さんは一回育休入った後、状況に応じてお父さんが育休取ってというような、そういうようなことの柔軟性がやはり欠けていたところがあり、それが最終的にはやはりお母さんの方に育休取得偏ってしまったというような事情もあったかと思いますが、今後、この状況そのものをこの法改正でどうやって打破していくのかというところは非常に重要であるというふうに思います。
それをしっかりやっていただいた上で、改めて、副大臣、先ほどちょっと申し上げた、要は延長を二年から更に超えていく、これはすぐにできるという話じゃないかもしれませんけど、検討を是非またお願いしたいというふうに思いますが、改めて答弁いただけないでしょうか。

○副大臣(三原じゅん子君)
先ほども答弁したとおりでございますが、女性の育児に負担が掛かっていること、あるいは女性の復帰に課題があることなど様々な検討な、必要なことがあると思っております。
議員御指摘の産休の取得期間の延長に関しましては、休業期間が余りに長期にわたる場合に、復職を原則とする育児休業制度になじむのか、また本人の継続的なキャリア形成と両立するか、企業の労務管理負担はどうかなど様々な問題を考える必要があり、まずは本法案の施行状況をしっかりと注視してまいりたいというふうに思っております。

○矢倉克夫君
是非いろいろ、ただ、あらゆる知恵を絞って、最終形に向けて是非検討をお願いしたいというふうに思います。
今、キャリア形成という話もありました。ちょっとその関係では後でまた関連の質問をしたいというふうに思いますが、ちょっと次の質問に移らせていただきます。
今回の法改正によって分割取得が二回まで許されるというふうになりましたが、この二回目の取得における育児休業給付金の支給額の計算における育児休業開始時の時点がいつかという点であります。これについて答弁いただきたいと思います。

○政府参考人(田中誠二君)
今般の改正で、労働者は二回に分割して育児休業を取得可能になっております。で、各それぞれの育児休業について育児休業給付を支給させていただくという形にいたしますが、実は、それぞれが保険事故というふうな形でその直前の賃金を計算して給付に反映するということになりますと、そこは事務の煩雑さもありますし、あと賃金計算上、それぞれの期間で賃金額変わってくるというようなことも起こってまいります。そういった点で、二回目の育児休業に関しても、育児休業給付の支給に関しては、一回目の育児休業に係る賃金額というものを活用して二回目の育児休業に係る育児給付金を支給するという仕組みにさせていただいております。

○矢倉克夫君
まあ、一回目のということであれば、今まで分割が認められなかった時期とそういう点では事実上変わらずという形であるかなというふうに今理解もしました。二回目の一番最初ということであれば、その前の六か月間の間に一回目の育休取得があったとき、当然それは普通の、通常の給料とはまた違うわけですから、その辺りはどういうふうに算定されるのかというような部分も関心はあったんですが、今の点はそういう点では関わりはないというふうに今理解もさせていただいたところでありますが。
じゃ、次に、もう一点ちょっとまた、今育児休業給付金の話もありましたので、これに関連してまた三原副大臣にお伺いしたいと思うんですが、先ほど御紹介させていただいた公明党の青年委員会の昨年の八月の提案では、もう一つ、休業前賃金の今六七%になっている給付金をやっぱり一〇〇%までしっかりと引き上げていくべきだと。これは、育休が取れない事情の一つは、周囲への気兼ねということもあったけど、やはり賃金下がる、その間の収入が難しい、元々平均の収入が少ない若い世代が更に大変になるという、その環境もあるわけであります。
これについて、改めて、男女共の育休取得推進とともに男性の育休取得率上昇というそういうことも含めて、また育児をめぐる暮らし方や意識を変革させるきっかけとなる、要は、育休を取る、その経験をした後、育児をするということの大きな後押しにもなるわけでありますから、それについての御所見をまた副大臣からいただきたいと思います。

○副大臣(三原じゅん子君)
男性が育児休業を取得しなかった理由として、収入面も指摘されますが、職場の雰囲気や業務の都合が挙げられることも多くて、今回の改正案は、そうした制約要因に対応するものでございます。したがいまして、育児休業給付の給付水準に関しましては、まずは、こうした今回の改正法案の施行状況を見つつ、対応を考える必要があると考えております。
加えて、育児休業給付の給付率は国際的に見ても高い水準でありまして、更なる給付率の引上げについては、こうした育児休業の取得促進等についての総合的な取組の実施状況も踏まえつつ、中長期的な観点から、財源の確保と併せて効果的な制度の在り方を慎重に検討する必要があると考えております。

○矢倉克夫君
給付水準が遜色ないというお話はあるかもしれませんけど、給付取得率が低い以上はしっかりとした後押しをしなければいけないということにはやはり変わりはないかというふうに思っています。
あと、これはちょっと私もうろ覚えで大変恐縮なんですけど、北欧のどこかの国がやはり育児休業給付金一〇〇%にした、それに応じた大きな成果というのは、やはり男性が、今までこれちゅうちょしていた男性がしっかり育休取るようになって、そこで初めて育児というものに参加をして、育児のいろいろ大変なこともあるけど、子供との時間を過ごすということを体験して初めて実感できたという、そこの実感するための一押しとしてこれは是非重要だと思います。将来的にも、例えば最初の一か月間だけとかそういう形で、財源の問題があるのであればいろいろ工夫をしながら、是非制度設計についてはまたいろいろと引き続き、協議できるところはしっかりさせていただきたいというふうに思いますので、この件については改めてよろしくお願いを申し上げたいというふうに思います。
じゃ、ちょっと時間もあれですのでちょっと次に行かせていただきたいと思いますが、あともう一点、育休のあるべきという部分も含めて考えたいと思うんですけど、先ほど三原副大臣から、キャリアの形成にやはり育休を取っている期間が長ければ影響があるというようなお話があったところであります。
それについては、じゃ、やっぱりそういうことにならないようにするというような視点も今後やはり必要になるかなと。特に、賃金水準という形だけではなく、その職場の職域というところでいえば、育休取るのを認めました、認めて、育休長く、まあ育児休業していたわけでありますけど、じゃ、帰ってきたときの賃金水準どうなるかといったら、育休取る前の賃金水準なわけなんですよね。当然、同僚、同期なんかは、育休取っていない人はそのまま働いているわけですから、賃金は上がっていって、職場の地位なんかも当然変わっていく。育休取ることで、最終的には、同期とかの比較だけで考えても、やはりその間、キャリアというものは形成されなくなっているというようなことがあるわけであります。
ちょっと理念的な話になるかもしれないんですけど、やっぱり午前中の議論でもあったように、育休取っている期間、やはり得られる経験、スキルというものはやっぱりあるわけであり、そういったものもしっかりと理解もしながら、最終的には、こういった格差が育休取ることで、格差という言葉が正しいか分かりませんけど、同じ同期の人との違いが徐々に生じてしまうという状況そのものをやはり変えていかなければいけないかというふうに思っております。
この辺りについて政府としてどのように考えていらっしゃるのか、答弁いただきたいと思います。

○政府参考人(坂口卓君)
お答えいたします。
まずもって、育児休業を取得したことを理由とするような不利益な取扱いというのは育児・介護休業法上も禁止されておるということでございますので、育児休業を取得した労働者について、育児休業を取得したということを理由として、当然、休業前より低い賃金水準とするというようなことであったり、あるいは休業期間を超える一定期間についてまで昇進、昇格の選考対象としないというような人事評価をするというようなことは、これは先ほども申し上げた不利益取扱いに該当するということで考えられるかと思います。
ただ、この法が禁止するこの不利益取扱いに該当しないような中で、この昇進、昇格等、議員御指摘のような、この育児休業期間をどのように評価するかということにつきましてでございますが、これはまた、お子さんのいらっしゃらない労働者の方、あるいは他の休業を取得した労働者などとのその均衡というようなことも考慮するということも必要かと思いますので、そういったものも考慮しながら、各企業の労使における話合いなども通じながら、納得の得られる取扱いということが検討していただければというようなことで、政府としては今考えておるというところでございます。

○矢倉克夫君
お子さんがいない方との均等ということであれば、そういう部分、やっぱり育休期間もしっかりと、それで不利益を受けるようなことがないように、企業による不利益措置という部分とは超えて、やっぱり育休取ることで事実上その後のキャリアとかにも影響が生じてしまうという事実そのものをどういうふうに捉えていって、労使等協議をしながら、使用者側とも協議をしながら、育休取ることが社会的にももっと支えられて認められるという環境をつくるということは、そこ辺りもしっかり対応していくという姿勢はやはり必要かなというふうに思います。
様々、評価の在り方等を含めて課題も大きいことかと思いますが、問題意識だけまず共有をしていただいて、是非、引き続きよろしくお願いを申し上げたいというふうに思います。
ちょっと時間があれですので何個か飛ばしていただいて、問いでいえば、済みません、問い九に、これもちょっと副大臣になりますが、問いをさせていただければと思いますが。
御案内のとおりです。やはり内閣府の委託調査でも、勤務先従業員規模で、末の子の出生後二か月以内に休暇を取得した者の割合は、三百人以上の大企業に勤務する人が六割以上である一方で、三十人未満の小規模な企業では四割程度と非常に少なかったり、様々、やはり大きな企業、官公庁などでは休暇取得が進んでいる一方で、従業員規模が小さい企業では進まないという形になります。
今回の制度も定着させる上では、男性の育休取得を上げるためにも雇用の七割を占める中小企業の支援が不可欠と考えますが、いかにこれを図るか、副大臣の答弁いただきたいと思います。

○副大臣(三原じゅん子君)
委員おっしゃるとおり、男性の育児休業の取得状況については企業規模が大きいほど取得が進んでいるものと認識しております。これは、規模の小さな企業と比べて代替要員の確保等が行いやすいことや、男性の育児休業取得に先進的に取り組む企業に大企業が多いこと等が要因として考えられております。
特に、中小企業におきましては、育児休業取得等に伴う代替要員の確保等が重要な課題である一方で、例えば、新潟県の株式会社博進堂さんにおいては、従業員百五十人の中小企業にもかかわらず、ファミリーフレンドリー企業を目指すことを経営戦略へ位置付けて、子供が生まれた労働者への個別の働きかけなどの取組により、男性の育児休業取得率一〇〇%を達成しております。このように男性の育児休暇の取得が進んでいる事例もあると承知をしております。
労働政策審議会の建議におきましても、代替要員確保や業務体制の整備等に関する事業主の取組への支援、あるいはハローワークにおける代替要員確保のための求人に対する積極的な支援、ノウハウが十分ではない中小企業からの相談対応や好事例の周知なども含めて行うことが適当とされており、本法案を成立いただいた際には、施行に向けて、中小企業の関係団体等の御意見もよく聞きながら、実効的な支援策となるように対応してまいりたいと思っております。

○矢倉克夫君
是非、中小企業の経営者でも育休取ってもらいたくてもなかなか状況難しいんだというような方もいるかもしれない、そういう方への全面的なサポートをお願いしたいと思います。
最後に一問、金融庁さんも今日来ていただいておりますので、金融庁さんと併せて副大臣にちょっとまた最後お伺いしたいと思いますが、同じ質問で。
午前中も川田委員も質問されていた件であります。私も同じ問題意識を持っておりまして、新聞などでも同じような意識が実は出ておりました。ある方なんかは、奥様とお子様二人の四人暮らしで、五か月間の育休を取ったら、条件に合った中古マンションを見付けて、不動産会社に契約の意思を伝えて、審査を受けて本審査通った後に、育休取っていますという話になったら、急に融資できないと断られたと。こんなことがあるのかと私も愕然としたんですが、それが、先ほど金融庁さんの方のまた通知もあったということであります。
むしろ逆に、やはり育休取る環境をもっとみんなで支え合おうというような環境をつくらなければいけないと思うんですね。埼玉県のある銀行なんかは、逆に、育休や産休中でも借入れ可能とアピールをして、育休や産休期間中は最長二年間元金据え置いたりとか、そういうローンも組んだりとかしている。
こういう取組も含めて、金融庁さん、是非、先ほどの御答弁と同じになるかもしれませんが、今後徹底していただくということを改めて御答弁をいただきたい。こういうことがないようにということをですね、育休を理由にしたローンを断るということがないようにしていただくということを答弁いただくとともに、最後、副大臣に、やっぱり育休取る、みんなで育休取っている人を支えようという、こういう環境をいかにつくるかということが大事であり、それがまだ足りないというのがこの一端に表れているんだと思います。そういう社会をつくる上でどういうふうにされるのか決意を最後副大臣にお伺いをして、質問を終えたいと思います。

○政府参考人(伊藤豊君)
 お答えいたします。
委員御指摘のとおり、一部の金融機関におきまして、育休を取っているということを理由として一律にその融資を拒絶するというようなことがございまして、私どもとしては、その当該金融機関にも是正を求めると同時に、他の金融機関に対しましても、先生、委員御指摘のとおり、通知を出しまして、育休制度の重要性、それからそういう扱いがないようにということを指導しているところでございます。
今後とも、引き続きそのような対応をさせていただきたいと思います。

○副大臣(三原じゅん子君)
 育児休業の取得を進める厚労省の立場としては、一般論として申し上げれば、育児休業の取得を阻害するような制度がある場合には見直していただくことが望ましいと考えております。
現時点で、先ほどの住宅ローンの事案以外には育児休業を理由として不合理な取扱いをする制度は具体的には確認はしておりませんが、今後確認した場合には、その改善について、他省庁とも連携し、育児休業を取得しやすい環境整備や社会的機運の醸成というものにしっかりと取り組んでまいりたいと思っております。

○矢倉克夫君
 終わります。ありがとうございました。

【矢倉かつお】厚生労働委員会(育休中の金融機関の融資拒絶など不合理な対応を正すべき)2021/4/8

2021-04-08 矢倉かつおチャンネル

【矢倉かつお】厚生労働委員会(中小企業での育休取得促進のための支援を)2021/4/8

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【矢倉かつお】厚生労働委員会(育休取得による格差・不利益が生じない措置を)2021/4/8

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【矢倉かつお】厚生労働委員会(給付率の引き上げを求める)2021/4/8

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【矢倉かつお】厚生労働委員会(2回目の分割取得時の支給額)2021/4/8

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【矢倉かつお】厚生労働委員会(分割取得や夫婦交代等活用のイメージを)2021/4/8

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【矢倉かつお】厚生労働委員会(育休取得期限の延長を)2021/4/8

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【矢倉かつお】厚生労働委員会(育休取得へ社会の理解の後押しを)2021/4/8

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【矢倉かつお】厚生労働委員会(出生時育児休業制度の適切な広報を)2021/4/8

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【矢倉かつお】厚生労働委員会(全編:育児・介護休業法改正案)2021/4/8

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204回 決算委員会

2021-04-05 国会質問議事録

○矢倉克夫君
 公明党の矢倉克夫です。よろしくお願いいたします。
 現下の最大の懸念であるコロナ対応、これは後ほど同僚の高橋議員からも質問があります。私からは、来週に迫りました日米首脳会談、こちら中心に取り上げたいと思いますが、まずその前に、今日の議題であります令和元年度決算報告に関連しまして、総理に、地方公共団体における情報セキュリティー対策、これと併せて関連省庁の連携についてお尋ねをしたいと思います。
 平成二十七年、二十八年の両年度予算で、地方公共団体の情報セキュリティー対策予算として約二百五十五億円計上をされたところであります。しかし、今般の会計検査院の報告によりますと、多くの地方公共団体でまだ住民情報の流出のおそれがある、またインシデント、重大事故につながるような事件発生した場合の事業者との役割の担当などが不明確であるなど、見られているということであります。
 行政のこのデジタル化の推進に伴いましては、地方公共団体が持つ情報の管理、今後ますます重要であり、さらには情報セキュリティー対策の強化も急務であるというふうに思っております。政府にそれを促すとともに、あわせて、地方公共団体へのこの指導、助言、支援などをめぐりましては関係省庁でどのように連携を図るのか。特に、今年度はデジタル庁創設になります。地方公共団体のシステム構築などもデジタル庁の所管であるわけでありますが、総務省とデジタル庁のこの関係の在り方というものをどのように捉えるのか、まず総理の御見解をいただきたいと思います。

○内閣総理大臣(菅義偉君)
 地方公共団体のデジタル化に当たっては、情報セキュリティー人材の確保がこれ極めて重要だというふうに認識をしています。
 そのため、情報セキュリティーに関する基本的な方針を策定するデジタル庁や、地方公共団体との連絡調整を行う総務省の関係省庁としっかり連携をして対応していくことが必要だというふうに思います。
 財政面での支援に加え、研修や、優秀なデジタル人材を国、自治体、民間で行き来させることによって、情報セキュリティー対策の強化、ここをしっかりと支援をしてまいりたいと思います。

○矢倉克夫君
 デジタル庁と関係省庁の連携という意味合いでは、最近、COCOA、この関係でも議論があったところであります。また、地方公共団体、今総理から情報セキュリティー、御答弁をいただきました。特に、マイナンバーを軸にした給付業務のこの拡大が見込まれていることであったり、今ワクチン接種、地方自治体進めていただいているんですけど、台帳の情報などの管理や、これ広域化などが進んでいる、こういう面では更に重要性が増しているところであります。しっかり御対応いただきたいと思います。
 そのほか、令和元年度決算報告に当たりましては、例えば企業主導型の保育事業など、これ通常保育だけでなく病児保育や一時預かり保育なども実施する想定で補助金などがこれはなされたわけでありますが、同じく会計検査院の報告によりますと、ほぼ半数の施設が事業を実施していなかった。その理由は、周知がされていなかったというようなこともあったというふうに指摘があったところであります。あわせて、今回の決算の報告に受けて制度の周知というものも政府としてもしっかりと対応をお願いしたい、このことも御要望をさせていただきたいと思います。
 その上で、引き続き経済産業大臣にお伺いをしたいと思います。
 決算の意義のうち、予算の当初目的がしっかり果たされているのかということ、これ検証することも重要である、その関係で、中堅企業を含む中小企業の資金繰りについてお尋ねをしたいと思います。
 企業の資金繰り支援、このコロナの状況下で無利子無担保の予算枠、これが設定をされております。政府系やまた民間の金融機関などで、今、融資決定実績は、令和三年一、二月時点で計百三十、百八十五万件、三十兆円ほどというふうに私理解をしております。
 ただ、中小企業庁によりますと、その多く、大体六割が据置期間がこの一年間ということでありまして、融資のピークが昨年の五月であることを想定すると、この六月ぐらいから元本の返済が始まるというふうに理解をしているところであります。
 御案内のとおり、災害時の融資というのは、この毀損した生産設備、これを復旧するということで一回きりの融資でも効果はあるわけでありますが、このコロナの状況下で融資はそれとは異なって、とにかく融資をこうつないでいって、つないでいってコロナ前の状態を保持していく、そのためのつなぎというのが非常に重要で、運転資金の枯渇をなくすというのが重要であるというふうに思っております。現状は、まだ運転資金の大きい中堅企業を含めて大変な環境で、一回だけのこの融資というだけでは政策目的というのはこれ達していないというふうに理解もしております。
 その上で、政府として是非、中堅企業を含む中小企業全体の資金繰り、全力を挙げていただきたいと思いますが、経済産業大臣から現在の方針を答弁いただければと思います。

○国務大臣(梶山弘志君)
 委員御指摘のように、新型コロナ感染症が長期化する中で、中小企業のみならず、コロナ禍により深刻な影響を受けている飲食・宿泊業者を中心とした中堅・大企業に対しても資金繰り支援を行う必要性が高まってきているということであります。
 三月二十三日に、関係省庁において、新型コロナの影響を受けている飲食、宿泊等の企業向けの金融支援等についてという支援策パッケージを取りまとめ、公表をいたしました。
 具体的には、中堅企業向け支援として、民間と協調して融資を行うという原則を一時停止することにより政府系金融機関が単独でも積極的に支援を行うこと、財務基盤強化のための支援を強化するため資本性劣後ローンの金利水準を当初三年間一%程度とすること、金融機関側が審査に要する期間を原則一か月程度に短縮することなどに取り組むこととしておりまして、私からは、商工中金に対して対応に万全を期すように直接指示を行ったところであります。
 引き続き、関係省庁とも連携しながら、中堅企業も含めた中小企業の資金繰り支援に万全を期してまいりたいと考えております。

○矢倉克夫君
 是非、今この環境下で必死になって頑張っている中堅企業を含めた中小企業への資金繰り、全力で応援をしていただきたいと思います。引き続きよろしくお願いいたします。
 あわせて、続いて、もう一つ決算の意義である施策効果のデータに基づく検証という観点から、インフラ整備が及ぼす減災効果の検証について、国土交通大臣にお伺いをしたいと思います。
 パネルを御覧いただきたいと思います。(資料提示)
 こちら、以前、予算委員会でも私、掲げたことがあるものですけど、土木学会作成による、阪神・淡路大震災の後、二十年を踏まえた災害被害の全容であります。ここにありますように、災害が、被害が起きると、直接被害だけではなくて間接被害というものもあり、それによってGDPが大きく毀損をされるわけであります。このモデルの下、大きな災害が起きたときの被害額を示したのがパネル二であります。パネル二、示していただきたいと思いますけど。
 ただ、他方で、このパネル二からは減災額とか減災率というような項目がある、そこを見ていただけると分かりますように、適切な対処をすれば相当程度の減災効果というのはこれ見込まれる、つまり適切なインフラ投資の投資効率というのは非常に高いということであります。
 その上で、改めて、必要なインフラ投資は次世代に残す資産であると、この観点から、三か年緊急対策に引き続いて、昨年、公明党が主導もし、五か年の、五年の十五兆円の予算計上される見込みでありますが、これに限らず、一般論としてインフラ整備が及ぼす減災効果につきまして、このパネルにあるようなモデルなども使いながら、国としてもっとしっかり検証を継続をしていただいて今後の財政出動に生かすべきと考えますが、国土交通大臣の御所見をいただければと思います。

○国務大臣(赤羽一嘉君)
 今、矢倉委員の御指摘のとおりだというふうに私も思っておりますが、激甚災害が今、我が国ではいつどこで起こっても全く不思議ではないと、そういう状況にあるということは中央防災会議でも発表しているところでございます。一たび激甚災害が起これば、人的災害、資産の災害のみならず、示されたように経済災害も大変少なくないと、大きいものがございます。
 それに対して公共インフラ対策が効果があるというのは、皆肌合いとしてはよく実感をしているわけでありますが、それがいつ、災害がいつ発生するかが不透明ですから、その切迫度合いが低いですとか、対策へそれほどコストを掛けること、なかなか理解を得るというのが非常に難しい、こういう状況があるわけでございます。
 えてして、災害が発生してからその重要性というのが認識されるということが間々ありまして、令和元年度の東日本台風でも、八ツ場ダムがあったということで利根川の氾濫が防げたですとか、また平成三十年の西日本台風では、倉敷市真備町で浸水想定区域どおりの洪水になってしまって千二百ヘクタールで四千百世帯が浸水をしたと、まさにハザードマップの重要性というものが改めてそのときに認識をされたと、こうしたことが繰り返されてきたわけでございます。
 そういう意味では、事前防災の必要性について国民の皆様の理解をどう得れるかと、これが非常に我々としては大事だというふうに思っておりまして、一つは、その対策の見える化、進捗の見える化ということが大事だと。
 今年度から、防災・減災、国土強靱化のための五か年加速化対策、これ十五兆円の規模でございますが、百二十三の対策、これもう明確にしておりまして、一つは、風水害、また大震災への抜本的、総合的な対策として七十八対策、十二・三兆円、またインフラの老朽化対策で二十一対策、二・七兆円、そしてデジタル化というのも入っておりまして、二十四対策で〇・二兆円と。こうしたものをはっきりと掲げて、それがどのように効果が出ているのかということもしっかりお伝えをしていきたいと、こう思います。
 中でも治水対策は、これまででなく、流域治水ということで、本川、支川、また上流から下流まで関わる市町村と県と国、また地域の企業と地域住民の皆さんが協議会をつくって、一級水系百九全てで流域治水プロジェクトを策定したところでございますので、これ、地元の関わる人が皆さんよく理解をした上で計画を立てて、この中長期的な計画をしっかりと着実に実施をしていくと、こうしたことが大事だというふうに思っておりますし、三か年対策で入っていなかったインフラの老朽化対策、この老朽化も非常に深刻でございまして、例えば橋については、築五十年が全体で今約三割でありますが、十年後には五五%が築五十年という老朽化が進むということでありまして、これ事前対策、事後対策、その効果というものは明らかに違うということでございます。
 加えて、ハードだけではなくて、やはり先ほど申し上げましたハザードマップを分かりやすくして、やはり防災意識を高めていくということですとか、また、公明党の山口代表からの提案で実施をさせていただきましたが、気象台のOB、OGの皆さんを気象防災アドバイザーに任命させていただいて、その方たちが地域の自治体に行って、そして地域の防災力も向上すると。
 ハードとソフトの両面にわたる防災・減災対策をするということ、まさに防災・減災が主流となる社会をつくっていくということが大事だと思いますので、こうしたことをしっかりと説明を果たしながら御理解をいただけるように対応していきたいと、こう考えております。

○矢倉克夫君
 防災・減災が主流、まさにそれを未来に残す資産として、是非大臣のリーダーシップでお願いをしたいと思います。
 続きまして、冒頭申し上げましたとおり、日米首脳会談を前に、総理始め皆様に御質問をしたいと思います。
 まず、ミャンマーや拉致問題など、この人権をめぐる状況についての対応を総理にお伺いをいたします。
 ミャンマー、私も平和の象徴としてのヨウコウザクラの植樹などのイベント、植林なども関わったこともあるんですけど、今の深刻な事態、本当に心が痛いですし、人権上看過ができない状態であります。
 国家や政府の都合で奪われていい生命など全く存在しない、これを強く訴えた上で、日本は戦後七十五年以上平和主義を掲げて、武力による威嚇、これを徹底して否定をしてきた、そういう日本だからこそ、積極的に人権をめぐる国際議論、効果的にリードをしていただきたいと思っております。
 ミャンマーを含めたこの人権をめぐる国際情勢に日本としてどのような方針で臨まれるのか伺うとともに、もう一つ、あわせて、我が国にとって本当に解決すべき人権問題の最たる問題の一つが拉致問題であります。今次訪米においてどのような御意向で、バイデン大統領、これを伝えるのか、米国の関与を求めていくのか。戦略的忍耐というものに逆戻りさせてはいけないと思います。
 拉致の即時解決に向けた両首脳の結束した意思というのを国際社会に示していただくとともに、北朝鮮も今、瀬戸際外交という兆しもある。単なる制裁強化というのではなく、やはり中国も巻き込んだ関係国との連携、この解決に向けた連携の道筋というものをしっかり描いていくべきと考えますが、総理の御見解をお伺いいたします。

○内閣総理大臣(菅義偉君)
 我が国としては、国際社会における普遍的価値であるという基本的人権、さらには法の支配、そうしたことは、いかなる国においても保障されるものだというふうに考えています。それが基本的な考え方であります。
 そういう中で、我が国として、この拉致問題でありますけれども、日朝平壌宣言に基づいて、拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決をして、不幸な過去を清算をして国交正常化を目指すという考えに変わりはありません。
 また、拉致問題は私の政権の最重要な課題であります。現時点で日米首脳会談のやり取りについて予断すべきではありませんけれども、こうした立場を踏まえつつ、拉致問題を含む諸懸案の解決に向け、米国や中国を含む関係国との緊密な連携、こうしたものを図っていきたい、こういうふうに思っています。

○矢倉克夫君
 この人権の問題、どういうふうに解決していくか。これ、為政者個人に対する標的というのも、象徴的な意味合いもありますが、効果としては限定的な部分もあるかもしれませんが、最終的にはどうやってこれをやめさせるか、応じざるを得ないような環境をつくるのか。例えば貿易管理というものもありますし、ドイツなどは自国域内の企業に対して人権抑圧に絡んでいるような取引がないかチェックをすると、こういうような規則を作るように動いているようであります。こういったことも参考にしていただきたいというふうに思っています。
 改めて、人権一般についてですけど、全ての国に人権を守る義務があり、これは普遍的な規範であります。ミャンマーだけでなく、日本の近隣諸国も含めて全ての国はこの規範の下にある、これは過去の歴史からの教訓であるということを改めて強くお訴えをしたいというふうに思っております。
 さて、引き続いて、日米首脳会談に関係しますけど、今回、中国との関係をいかに取るか、その認識のすり合わせがまた重要な課題というふうに、議題というふうに思っております。
 先日の2プラス2、日米の外務大臣、防衛大臣のこの会談においては、ルールに基づく国際秩序というのが言及をされました。ルールというものは意味はあると思いますけど、一つは、国際社会の一員として認められるための最低基準の規範でありまして、もめ事の泥沼化を防ぐ客観的な基準としての機能も有している。
 私も、中国のレアアース輸出規制の際に、日本が勝訴したWTOにおける紛争チームの一員として関わらせていただきまして、アメリカとかヨーロッパなどとの連携にも深く関わったわけでありますけど、あのときには、最終的には、勝訴の結果を受けて二〇一五年に中国は輸出規制措置をこれ撤廃をしたわけであります。この経験から、改めて、ルールに基づく冷静な議論と、そしてルールを土台にした国際的な連携というのが重要であると理解もいたしました。
 その関係でお伺いしたいのが、中国のこの動きに関しての中国海警法についてであります。外務大臣にお伺いしたいと思います。
 国際法に基づく客観的なルールとしてこれは捉えることが必要であります。例えば同法の二十二条、これは海警機構などが武器使用を認めているその管轄権の定義などが曖昧など、例えば国際ルール、特に国連海洋法条約の関係などでもやはり問題は大きいというふうに私は考えております。
 政府として今後どのように、どのような場でこの海警法の問題を強く訴えていくのか、外務大臣からの所見をいただきたいと思います。

○国務大臣(茂木敏充君)
 まず、ルールにのっとって行動すると。基本的には、矢倉委員おっしゃるように国際法であり、それが場合によっては国際海洋法条約であったりとか通商の世界ではWTOと。
 二〇一五年、確かに勝訴しております。ただ、その後、その結果を相手側がきちんと守っているか、こういったことも担保をしていかなけりゃいけないと、このように考えております。
 その上で、お尋ねの中国海警法についてでありますが、議員御指摘のとおり、海警法、曖昧な適用海域、さらには武器使用権限等、国際法との整合性の観点から問題ある規定が含まれており、我が国を含みます関係国の正当な権益を損なうことがあってはならないと、このように考えております。
 中国海警法によりまして、東シナ海、南シナ海などの海域において緊張が高まることは全く受け入れられないと考えておりまして、こうした我が国の強い懸念、中国側に対して引き続きしっかりと伝えていきたいと思っております。
 日本が伝えるだけではなくて、当然こういった認識については先日も日米の2プラス2でも確認しておりますし、日米間、さらにはG7の場、そして、ASEANを含む関係国等々としっかり連携しながら、働きかけを強めていきたいと思っております。

○矢倉克夫君
 大臣、冒頭、先ほどおっしゃった担保のためには、やはり連携の強化の枠組み作るというのは非常に重要かというふうに思います。今回の訪米も、是非その契機にしていただきたいと思います。
 あわせて、もう一つルールの意味、これは新しい秩序を作っていく基準であって、ルール作りを共有することで、関係国も共通の目的観に立ってまた連携していく、こういう基盤でもあるというふうに思っています。
 今回、米中にとっては、一つはそのフィールドは気候変動対策だというふうに理解もしております。アメリカも、この分野で中国との協力明言しているわけでありますが、総理にお伺いしたいと思うんですけど、日本にはこのルール創造の関係としての米中をつなげていく役割もあると考えておりますが、それへの御所見とともに、今回の訪米を機に、日米で共同して、今、中国は温室効果ガス排出世界一位であります。その中国に対して、一層の取組を促していただきたい。中国は自国の温室効果ガス削減の絶対値まだ示していないわけであります。
 是非、日本と同様の目的である二〇五〇年までに実質カーボンニュートラル実現、これを促していただきたいというふうに思いますが、総理の御所見をいただきたいと思います。

○内閣総理大臣(菅義偉君)
 まず、日本で二〇五〇年カーボンニュートラル、こうした高い目標を掲げたことで、今回初めての首脳会談になるわけであります。そこの中で、当然気候変動というのは大きな課題として議論をしたいと、このように思っています。そして、日米でできればこの気候変動、このことはリードしていきたい、こういうふうに思っています。
 中国でありますけれども、今委員から御指摘ありましたように、気候変動問題を始めとした国際社会が直面する課題、こうしたことについては、団結した世界を実現することが可能だというふうに思います。
 気候変動の問題の対応について、世界最大の温室効果ガス排出国である中国による取組というのはこれ不可欠でありますので、そうした中で、バイデン政権と緊密な協力を進めて、同時にこの脱炭素社会実現に向けた取組を含めて、中国が大国としての責任を果たすと、そうしたことができるように働きかけを行っていきたいというふうに思います。
 こうした取組を通じて、米中を含む世界各国との連携を深めながら、この世界の脱炭素化を前進させる、そういう思いであります。

○矢倉克夫君
 是非、総理のリーダーシップで引き続きよろしくお願いしたいと思います。
 あと、報道によりますと、経済安全保障の関係で少し、日米首脳会談ではレアアースの供給網確保も議題になるという報道もありました。もしそうであれば、これ経済安全保障という観点からも、防衛にも影響するところであり、是非進めていただきたいと思っております。
 この経済安全保障をめぐって最近特にこれ課題になっているのは、中国やまたアメリカ双方が、お互いの特定企業向け輸出だったり、また特定品目の輸出を禁止する措置、これ発動し合っている点であります。背景には、軍民融合、いわゆる民生技術が軍事転用されるこの状況下にあって、技術の囲い込みというのが言われているところであります。
 特に、今、米中双方の動きは、日本を含めた第三国経由、これの輸出も対象にしているという点で日本企業にも影響が出る可能性があり、実際出ているところはあります。それに対して、経済産業大臣に、政府としてどのように対応されるのか、お伺いをしたいと思います。

○国務大臣(梶山弘志君)
 米中によります輸出管理強化の下で、産業界からは米中の板挟みになるとの懸念の声が上がっていると承知をしております。
 昨年十一月、私から、海外市場におけるビジネスが阻害されることのないよう備えていただくとともに、過度な萎縮は不要であること、経済産業省が前面に立ってサポートしていくことを発信をさせていただきました。その後も、こういった観点から、産業界との対話というものをしっかりと重ねているところであります。
 経済産業省としては、引き続き、産業界に対し、米中の動向を始め最新の情報をタイムリーに共有をしていく、また、懸念を抱える企業から相談には積極的に対応してまいりたいと考えております。また、我が国と同様に米中両国による輸出管理で影響を受ける欧州、EU諸国等との連携も含めて、関係国との対話等を通じて、引き続き、日本企業の事業環境の維持向上に努めてまいりたいと考えております。

○矢倉克夫君
 ありがとうございます。是非、産業界とも連携して、また、これについても、EUなどが第三国が法令を域外適用してきた場合の、それに対してのある意味措置を可能にする規則を作るなど、なかなかしたたかな動きをしているという情報も入ってまいりました。他国の一方的措置によって我が国企業が損失被らないように是非細心の対応をお願いしたいと思います。
 関連して、要望だけしておきたいのが、半導体とかポスト5G、これを含む通信技術、こういった先端機微技術、これらについても同じような特に懸念もある中にあって、やはりこの分野における更なる技術力の向上を日本が図るということは、今の複雑な環境下においての立ち位置明確にする上でも、また今後、特にこういう部分の平和的な利用をしっかり主導していくこの日本の立ち位置をつくる上でも、やはり重要かと思います。経済産業省の方で様々な予算組まれているというふうに理解もしておりますが、こういうポスト5Gとか先端半導体の技術に関する予算というのもしっかり拡充をお願いしたいと思っております。
 あわせて、また気候変動にちょっと戻らせていただきます。
 総理にお伺いしたいと思いますが、総理のリーダーシップで二〇五〇年までに実質カーボンニュートラル実現、公明党も連立協定の下で、そのような趣旨の下、入れ込ませていただいています、進んでいることを改めて感謝を申し上げるとともに、今後の政治スケジュール見ると、首脳会談の後には四月に気候変動サミットがあって、六月にイギリスを議長にしたG7サミットがあって、それで秋にはCOP26がこれあるわけであり、どういうタイミングで日本としてしっかり野心度ある目標を掲げていくか、今後の日本の議論をリードする上でもやはり重要かなというふうに、特に二〇三〇年までの国別の温室効果ガス目標、こちらについてしっかり野心度ある発信をしていく必要はあるかというふうに思っております。
 総理は、これ、今まではCOPまでに示すというふうによく発信をされていらっしゃいましたが、やはりアメリカも政権交代をして、世界の動きも相当加速度的に速くなっているので、より早いタイミングでしっかりと日本の方針を定めなければいけないと思っております。
 例えば、四月の気候変動サミットもあり、その後もあるわけでありますけど、できる限り早いタイミングで野心的なものを掲げるべきと考えますが、総理の御所見をお伺いしたいと思います。

○内閣総理大臣(菅義偉君)
 今委員から御指摘がありましたように、日米首脳会談、そして米国主催のこの気候変動のサミット、これ四月二十二日ですから、そして六月にはサミット。そうしたことの日程を考えたときに、やはり目標というものを明確にそれぞれの世界がしてくると思いますので、今委員から御指摘ありましたように、できるだけ早くという、そういうことの中で考えていきたいと思います。

○矢倉克夫君
 恐らくアメリカも今の動きの中では相当早いタイミングで出してくると思います。アメリカと日本でしっかり共同歩調を取って、世界を大きく、この方向性を示していくというリーダーシップを図る上でも、是非、今の総理の御決意のままに早い段階でお示しをいただければというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。
 要望をもう一つだけ。これはCOPに向けた要望になるんですけど、小泉環境大臣、気候変動担当大臣、COPの交渉という形で絡むかと思いますが、特に、やはり国別の目標というのは、それぞれ基本は各国のエネルギー政策事情に左右されるものでありまして、有利な条件にある者がどうしてもそうでない者を批判するという、そういう構図にも陥りがちなところもある。
 これはこれで非常に大事なんですけど、やっぱり地球的な問題なので、地球的にどれぐらい削減したかという、その貢献度もしっかり測る。日本が強みを持っている他国の温室効果ガスを削減したということがちゃんと評価されるようなルールをつくっていくというのも、ルールメークという上では非常に重要だと思いますので、それは是非お願いをしたいというふうに思っております。
 続いて、ちょっと時間があれですが、同じく気候変動対策、こちらについては今度国内の関係で、ちょっと端的に経済産業大臣にお伺いもしたいと思うんですが、この温暖化対策を国際的な約束を守るという文脈だけで捉えてしまうのはやはり足りない部分はあるかなと。この機会にしっかりと産業構造を変革して、やはり日本のエネルギー構造、やっぱり自給社会をつくっていく大戦略として位置付けていかなければいけないと思います。
 その鍵がやはり再生可能エネルギーでして、やはり地域にある資源からエネルギーを生んで、輸入に頼らない自給自足の社会をつくっていく。そのためには、地域に密着したやはり小規模だけどアイデアにあふれたスタートアップの企業や、地域密着のプロジェクトなど、こういうのをしっかり支えなきゃいけないと思っています。
 政府の二兆円のファンド、これは重要でありますけど、やはり、事業の目安が二百億規模という大きなものになってしまうと、どうしても既存の企業のプロジェクトというものに集中しがちであって、新しいアイデアがあるものに対しての、本来であればなかなか金融が回らないようなところもこの機会にしっかりと回るという流れになるかどうかというのは非常に懸念がある。
 その辺りについて、大臣としては、そういうところまでしっかりお金を回すものとして設計するということを御検討いただきたいと思いますが、御見解いただければと思います。

○国務大臣(梶山弘志君)
 まず、二〇五〇年のカーボンニュートラルに向けては、再生可能エネルギーを最大限導入していくという前提で、さらにまた、技術開発、イノベーションを進めていくということでこの基金を創設をさせていただいたということであります。
 今委員がおっしゃるように、高い技術を、技術力を持つスタートアップ、また、新たな産業をつくり出していく可能性を秘めておりまして、デジタル分野等の特に活躍が見込まれる領域において積極的に参画を促していくことが有効であると考えています。
 こうした観点を踏まえて、スタートアップ等との効果的な連携を採択審査の加点措置により優遇をすること、二百億円という想定規模にかかわらず、必要に応じて小規模なプロジェクトを柔軟に組成をすること、そして開発テーマを分割して公募すること、他のスタートアップ支援策により開発された技術シーズを本基金で事業規模拡大につなげていくこと等によって、スタートアップ等の幅広い主体がプロジェクトに参画しやすいようにしてまいりたいと思っております。
 これら柔軟な制度運用により本基金を効果的、効率的に活用してまいりたいと思っておりますし、しっかりとそれらの活動をよく見た上で柔軟な運用をしてまいりたいと考えております。

○矢倉克夫君
 是非、これはもうオールジャパンで、いろんな関係者が関われるような枠組みに是非していただきたいと。
 あと、もう一点だけ、要望では、やっぱり国民がしっかりと関われるような、とりわけ、例えば、行動変容に取り組む国民の皆様に対してのポイント還元制度とか、やっぱり、国民の皆様も参加できるような枠組みというものも、是非これはまた省庁一括して、縦割りもなくして、しっかり検討をいただきたいというふうに思っております。
 あわせて、最後、日米首脳会談という点ではここで一旦終わらせていただいて、是非、総理には、アメリカとのこの世界に向けた立ち位置というのを確認いただく機会に是非していただきたいことを御要望したいというふうに思います。
 続きまして、また総理にお伺いしたいと思うんですが、今度は中間層への支援拡大に向けた点についてお尋ねをいたしたいと思います。
 昨年、総理も御出席くださいました公明党の党大会におきまして、石井啓一幹事長は、弱者を生まない政治を目指すと表明して中間層支援に言及されました。私も委員長を務めている青年委員会が、昨年八月に当時の安倍総理に青年政策二〇二〇、申入れしたんですけど、最重点課題は中間層への力強い支援であります。
 多くの若い層と話をして感じたことは、低所得の方のみならず、中間層と言われている方も、所得の多寡にかかわらず、所得が伸びるその上昇を上回るペースで負担が増えてしまう、それとともに、病気や事故などが起きたらやはりいつでも誰でも弱者になってしまうという、こういう強烈な不安を持っているという点でありました。特にまた、行政からその上ではサービスを提供、なかなか行き渡っていないというような不信感というものもある。これを放置すると社会の分断につながるというふうに思っております。
 公明党は、同じく党大会で、つながり、支え合う社会を目指すと、これ掲げましたが、これは、こういった中間層の方々を負担する側だけにとどめるのではなくて、幅広くサービスを受ける側に取り込むことでみんながみんなのために納得して負担し合えるような、そういう社会をつくっていこうという趣旨もございます。
 そのためにも、教育や、また医療や介護や住まいなど生きていくために必要な分野をこれ徐々に無償化していく、この手始めというわけではないですけど、奨学金の所得制限を緩和するなどいろいろあると思いますが、具体としてというよりは理念として、こういう無償化の範囲を拡大も含めた中間層の支援というものに対しての総理の御決意をお伺いしたいと思います。

○内閣総理大臣(菅義偉君)
 矢倉議員が中心となって取りまとめた、昨年八月に安倍前総理に提言をいただいた青年政策二〇二〇にありますように、中間層が豊かさを実感できる社会の構築、ここは極めて重要だという認識をしています。
 まず、その提言もあるように、強い経済をつくり上げ、賃上げを通じて皆さんの所得を引き上げていきたいというふうに思います。政権交代以来、毎年二%前後の賃上げを実現をしてきております。新型コロナの中でも、例えば直近の上場企業の経常利益は平均で前年を約二割上回っており、今年も賃上げの流れが継続できるように経済界に要請をしています。
 その上で、御指摘をいただいていますこの公平感、こうしたものを持っていただくためには、社会保障や教育サービスを幅広く行き渡らせ、負担も公平に行っていただく、このことが大事だというふうに思います。
 これまで社会保障は給付の七割は高齢者向けでありましたが、消費税の財源を約二兆円使って、若者に思い切った投資をするため、幼児教育や大学の無償化を安倍政権の中で進めました。
 一方で、現役世代と高齢者で負担を分かち合うために後期高齢者の医療費を二割負担を導入する、こうした改革というのをしっかり説明しながらこれからも進めていきたい、このように考えます。

○矢倉克夫君
 是非、若い人たちがやっぱり元気である、あしたはもっと良くなると、こういうふうに思えるような環境、それが社会の基盤になって全ての世代の希望になるという点があります。総理の今の御決意のままに、引き続き我々も連携していきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 もう一つ、今、若い層との関係でちょっとパネルを御覧いただきたいと思うんですけど、引き続きの青年委員会で大変恐縮ですけど、一昨年来、私たち、若者との対話運動を繰り返して多くの声を受けてまいりました。特に声の大きかったうち、幅広い世代に関わるような声として拾ったのがこのパネルに書いてある項目、五項目になります。
 公明党青年委員会、この三月より、ボイスアクション二〇二一と題しまして、これら五つの政策からいいねと思うような政策を若者に選んでもらう政策アンケートを、これ運動を展開、今のところオンラインでありますが、コロナの状況が許せば、政治家と一体となって、街頭でボードを持ってしっかりとアンケート活動をするという関係になっております。今の時点で、十万、二十万ぐらいの声は既にいただいているところであります。
 こういう活動は、有識者の方からは、やはり若者が自ら上げた声が実現できたという、この実感につながる、これはやはり政治意欲を高めて若者の社会参画を促す、未来の民主主義をつくる動きだという声もいただいたり、また主権者教育という意味でも重要だというような声もいただいたところであります。
 総理に、こういう若い人たちの声を政治家が一体となってしっかりと拾い上げていく、こういう運動についての評価と、あと若者が政治行政に主体的に参加する意義をお伺いするとともに、あわせて、行政の審議会など、こういうところに積極的に若者を登用していく、この意思形成の過程にも若い人が入っていくということが、主権者教育だけではなくて未来の民主主義をつくる上でも重要と考えますが、総理の御所見をいただければと思います。

○内閣総理大臣(菅義偉君)
 ネット上で若者の意見を聞きながら若い世代の方々に政治に参加していただく取組というのは、極めて大事だというふうに思います。それと同時に、参画、参加をして、自分たちが要請をしたものが実現をしていく、そのことが大事だというふうに思います。
 私自身、総理に就任して以来、携帯電話料金の引下げ、不妊治療など子育て支援、気候変動問題、デジタル化など、長年指摘されてきた課題に取り組んでいるわけでありますけれども、今の若い世代に大きく関わるある、関わりのある政策だというふうに思っています。そういう中で、こうした政策を分かりやすく発信をして若い世代の方々に関心を持ってもらえるように、ここは常に努力しなきゃならないと思っています。
 今御指摘をいただきました政策を決定する、また様々な意見を聴く審議会などに若い世代の方々に御参加をいただき、その意見もしっかり反映をさせていく、こうしたことは大事だというふうに思っていますので、その委員構成にも配慮していきたいと、このように思います。

○矢倉克夫君
 総理、ありがとうございます。
 是非、若者の社会参画、お願いしたいと思います。
 最後、一点だけ、質問したかった核兵器について、これも私の埼玉の地元の中学校の子供たちから手紙をいただきまして、印象的だったのは、核は廃絶できるんだという、この力強さであります。やはり、これは未来からの啓示であるというふうに思っております。
 様々課題のあるところではありますが、政治家は若い人たちから未来を担わせて、教えていただいているという理念で、この問題についても、我々としても核廃絶に向けてしっかりと頑張りたいと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げて、私からの質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。

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